東京都(三大酒場シリーズ)
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闇太郎
──冬が待ち遠しい。うんざりするほど暑かった今年の夏を経験すれば、そう思う人も少なくないと思うが、私が冬を待ちわびる理由はひとつ、酒場である。『冬酒場』、特に古い大衆酒場なんかは冬の冷たい空気が似合う。宵闇に舞う雪、北風に揺れる赤提灯と暖簾、換気口からはモクモクと湯気が立ち上る。ガタガタと音を立てて引く木製の引き戸は隙間風がひどく、店の中でも座る席によっては外で飲んでるのと変わらない。その寒さを紛…著者: 味論記事を読む2019年10月9日 -
いせや 公園店
出会いがあれば、別れもやってくる四月というのは、特にこの東京において様々な人の出入りがあって、進学のための上京や、転勤で地方へ異動など、どっと人の流れが生じる時期なのだ。今年も新コロの影響があったので、例年ほどの人の流れは感じなかったものの、それでも通勤電車には人が増えた。そんな私も二十年以上前は、地元の秋田からこちらへと移り住んできた組だった。専門学校に入りし、初めての登校日は東京の電車の乗り方…著者: 味論記事を読む2021年5月11日 -
鳥万
──東京を代表する大衆酒場の街、『蒲田』久しぶりにその街へ訪れた理由は、東京呑兵衛なら誰もが知っている大衆酒場の老舗『鳥万』に行きたくなったからだ。『鳥万』この酒場へは羽田空港へ行く前によく使う。チェックインの時間より早めにここへ立ち寄り、これからはじまる旅行に想い馳せながら、ギリギリまで酒を飲んだあとに羽田空港へ向かう──旅行自体も楽しいが、この時間も堪らない時間だ。今日はこのあと旅行に行くわけ…著者: 味論記事を読む2019年6月26日 -
ゆ~シティー蒲田
世は空前のサウナブーム。最近では色んなタイプのサウナが出てきて、まだまだブームはとどまることを知らない。銭湯から酒場のハシゴを紹介する「昼のセント酒」という番組がかつてあり酒場ナビでそれを真似て、セント酒の記事を何個か上げたのだが・・・そのなかでも印象的だったのが蒲田の「蒲田温泉」であった。銭湯で気持ちよくなったあと、浴衣を着たまま2階席へ移動して・・・酒呑んだり、カラオケしたり・・・今思っても最…著者: カリスマジュンヤ記事を読む2021年12月10日 -
深川酒場
いつも気絶するまで飲やってらっしゃるノンベヱ読者の諸氏ならば十分にご理解いただけると思うが、一日に5、6軒も回っていると〝記憶がない状態〟に陥ってしまうことがある。あとで〝お会計したっけなぁ?〟や〝どうやって家に帰ってきたか分からない〟なんていうのはよくある事だが、そもそも〝酒場に行ったという記憶がない〟という、本末転倒なことが稀に起こる。私ははしご酒をしても、いつもどこかで〝記事にしたい〟という…著者: 味論記事を読む2020年12月6日 -
もつ焼き 稲垣
東京の代名詞のひとつ『スカイツリー』。そのお膝元にある『押上』に酒場ナビメンバーの三人は来ていた。だいぶ夜も更け、今夜のはしご酒の最後にと押上で有名な『もつ焼き稲垣』へと向かう三人。『もつ焼き稲垣』しっかりと"ダブル暖簾引き"をして中へと入る。と、普通ならこのままいつもの酒場ナビが始まるのだが、今回は少し趣向を変えて『台本形式』で普段の酒場ナビメンバーの"リアルな飲み方"を紹介していきたいと思う。…著者: 味論記事を読む2017年5月4日 -
大衆明星酒場
以前板橋を歩いていた時魅力的すぎる暖簾を見つけたことがある時間がなくそのタイミングで暖簾を押すことは出来なかったが頭の片隅には常にあるあの暖簾サカペディア的に言ういわゆるリベンジ酒場赤羽で所用を済ませたその日は時間に余裕しかなく導かれるように板橋駅で下車したむう・・・まだ掛けられてないか・・・ただ店内に明かりはついており曇りガラス越しにあの暖簾も確認できる現在16時半スマホで調べてみると17時から…著者: イカ記事を読む2020年1月16日 -
北海 三四郎
絶対にチビにはなりたくなかった私は、中学校の三年間を牛乳漬けで過ごした。朝、昼はもちろん、家に帰ってからは必ず1リットル飲むのである。それが功を奏したのか、おかげさまでチビになることはなかったが、〝飲み癖〟がついたのか、今ではすっかりアルコール漬けの日々だ。またその頃に、ジャガイモをよく食べた。フライドポテト、肉じゃが、ポテトサラダ……料理というより、あのパンチのあるジャガイモそのものの味が好きな…著者: 味論記事を読む2022年5月27日 -
うな達
〝串打ち3年、裂き8年、焼き一生〟といって、鰻職人の修行というのは他の業種と比べて大変に険しい道のりなのだそうだ。少年料理人漫画『ミスター味っ子』で習ったのだが、鰻という食材自体も他の食材とは違い〝独自の仕入れルート〟を確保しなければならず、さらに一番大切な『鰻タレ(ツメ)』を何十年もかけて育てないといけない。だから突然、「よし、鰻屋をやろう」といって簡単に出来る業種ではなく、ほとんどの場合が専門…著者: 味論記事を読む2020年7月24日 -
水口食堂
「あのー、味論さんちょっといいですか?」「なんだい?子猫ちゃん達」ある日、職場の休憩所で若い女の子社員2人にこう切り出された。「わたしたちを昼飲みに連れてってくれませんか!?」昔、それに似たタイトルの恋愛映画があったような……酒場ナビを始めてからというもの、〝飲み屋に連れて行って欲しい〟という誘いが格段に増えており、それも知人は疎か、人づてに噂を聞きつけて誘ってくる人物までいる。その中の、そして〝…著者: 味論記事を読む2018年5月20日 -
川名
いわゆる〝ひと目惚れ〟をする方で、昔から自分のタイプだとなるとすぐに嵌ってしまい、そうなると気になってしょうがなくなる。思い返せば、鷲尾いさ子、菅野美穂、『らんま1/2』の天道なびきに北川景子……最近でいうと、深夜ドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』の夏帆が演じる〝七子ななこ〟にひと目惚れしてしまった。キャンプ場で出会う人々に、時に愛くるしく、時に手厳しく振舞い、快活とした性格の中にも漂う哀愁と色…著者: 味論記事を読む2021年9月26日 -
まるます家
私個人で企画している《バーチャルデート》や《妄想酒場》は、書いていて特に楽しい。出演してくれる女の子に『こんな格好で来て』や『こういう食べ方をして』などの注文を言い、好きな酒場で一緒に呑んではアレコレ想像するという……完全な異常者であることに否定はしないが、止める気もまた一切ないのだ。今回は『兄妹(きょうだい)』を題材にした妄想酒場。私の好きなアニメからイメージして書いてみたのだが、もちろんストー…著者: 味論記事を読む2018年3月9日 -
宝泉
酒場で飲やる席、いわゆる『酒座』には〝アタリ〟と〝ハズレ〟があり、その日の酒場の良し悪しは酒座によって決まるというのは、吞兵衛の諸氏なら周知のとおりだ。店が空いている時だとある程度は選べるが、余程タイミングがいいか、何十年も通う常連でもない限り〝ココに〟という酒座を、ましてや一見で選んで座ることは難しい。例えば、店が混んでいるのはいいとして、無理やり作ったような窮屈な席で、肩を丸めて飲やるのは何だ…著者: 味論記事を読む2022年5月18日 -
鹿角
『鹿角』──これを見て、果たしてどれだけの人が間違わずに読めるのだろうか。私の故郷である秋田県にある町で〝シカカク〟という、思わず奥歯が抜けてしまいそうな読みづらさ……ではなく、正しくは〝カヅノ〟と読む。ただ、同じ秋田といっても私が住んでいた秋田市とは正反対の内陸部にあり、どちらかというと岩手県の方が繋がりが深いんじゃないだろうか。自分とあまり所縁がないところだと思っていたが、調べてみると鹿角には…著者: 味論記事を読む2020年9月16日 -
千鳥(西荻窪)
いつの日からか、酒場の『カウンター席』というものが好きになっていた。目の前の厨房で料理を作るのを眺めながら酒を飲やり、しばらく隣いる客の世間話を耳にしていると目の前にできたての料理がポン、同時に「酎ハイおかわり」のひと言。こんなマッタリとした時間を過ごせるのは、カウンター席ならではないだろうか。逆に若い頃なんかはカウンター席が苦手で、店に入って店員さんに「カウンター席でもいいですか?」なんて言われ…著者: 味論記事を読む2019年7月26日 -
だるま
「お前、〝だるま〟に似てるよな」──誰がこんなことを言い出したのか覚えていないが、気が付けば「だるま、たるま」と言われて何年も経つ。ギョロリとした目、平たく大きな鼻、への字口……確かに私はその要素は持ち合わせているが……〝だるま〟に似ていていると言われても嬉しくはない。そういえば、『酒場ナビ物語』という過去に公開した酒場ナビの記事を漫画家の『廣瀬瞳』にコミカライズしてもらっているのだが、私をイメー…著者: 味論記事を読む2019年4月15日 -
金ちゃん(練馬)
"世界の屋台シリーズ"なるものがYOUTUBEで観れるのだが、これがなかなか面白い動画なのだ。主に東南アジア圏の色々な屋台の調理風景を、ただひたすら撮影してるだけなのだが、無駄なナレーションやBGMも無く、調理する音や生活音だけが聞こえ、あたかも屋台で料理を待っているかのような気分にしてくれる。私は海外アジア旅行には『台湾』のみ行ったことがあるのだが、屋台はもちろん、初めての海外アジアは自分の想像…著者: 味論記事を読む2017年3月13日 -
正ちゃん(浅草)
「右手を負傷したどすえ」2016年の大晦日。カリスマジュンヤから京都・福知山弁で一通のLINEが届いた。どうやら地元の京都へ帰っているらしいのだが、実家の裏山で熊と相撲をした際、右手を打撲してパンパンに腫れさせてしまったとのこと。さすがは"金髪太郎"。年の最後まで全開フルパワーで無茶をしてくれる……。それはさておき、私とイカの東京組みも酒場ナビとして、どう年を越すかなどと考えていたのだが、『浅草か…著者: 味論記事を読む2017年1月5日 -
岸田屋(月島)
『東京三大煮込み』をご存知だろうか?一般には、北千住の『大はし』、森下の『山利喜』、そして月島の『岸田屋』の3つと言われており、酒場ナビメンバーのイカが崇拝する『太田和彦』が著書で書き記したのをきっかけに広まったらしいのだが、私はいずれの酒場にも行ったことがなかった。そんな事をイカと電話で話していたところ、『この大馬鹿野郎!!それで酒場ナビのメンバーが務まるわけないやろがい!!』と、電話の向こうで…著者: 味論記事を読む2017年8月2日 -
鳥よし(荻窪)
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ニューもつよし(門前仲町)
キャベセンは敷かれてないがちょっと厚めのハムにカラシも添えられお値段150円也こいつでチューハイ3杯呑んでも1000円でお釣りがくる安さもハムカツの魅力やなぁ…著者: イカ記事を読む2019年4月22日 -
スタンドヒーロー(水道橋)
分厚いっ!!そしてハムが旨いっ!!ちょいと調べたのだが酒場のハムカツのハムはチョップドハムという比較的つなぎの容量多く肉自体が少ないハムが使われがちだとか・・・…著者: イカ記事を読む2019年4月22日 -
足立屋
10年以上前になるのだが有名すぎる焼肉屋足立区鹿浜のスタミナ苑にいったことがある美味しいお肉をお腹いっぱい食べて有頂天でスタミナ苑を後にしたのだがその帰り道美しすぎる外観の街中華を見かけた思わず飛び込みそうになったのだがとても戦える胃袋状態ではないことに気づき扉を開くことが出来なかったまぁまた後日来ればいいか・・・後日・・・?来るだろうか・・・?なぜならその場所は陸の孤島だったんです・・・時は来た…著者: イカ記事を読む2019年4月12日 -
もつ焼き ひろや
思い出横丁「もつ焼きウッチャン」水道橋「もつ焼きでん」蒲田「もつ焼きいとや」などの系列店で肉には絶対的に安心出来る。焼きとんには赤色の謎の調味料をつけて食べるのだが、これがまた肉とマッチして美味しい。コショウの効いたマカロニサラダは必須で注文すべき。蒲田「もつ焼きいとや」の記事はこちらから。…著者: カリスマジュンヤ記事を読む2019年2月8日 -
フジヤマテキサス
ハワイにも支店があるというワールドワイドな調布の串カツ立ち飲み屋。串カツは全品美味しくて、連日常連さんを筆頭に賑わってます。調布でハシゴ酒するのなら、ここからスタートだ!…著者: カリスマジュンヤ記事を読む2018年11月5日
※閉店・移転・休業の店舗も含まれます