東京三大カウンター(三大酒場シリーズ)
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宝泉(王子)
酒場で飲やる席、いわゆる『酒座』には〝アタリ〟と〝ハズレ〟があり、その日の酒場の良し悪しは酒座によって決まるというのは、吞兵衛の諸氏なら周知のとおりだ。店が空いている時だとある程度は選べるが、余程タイミングがいいか、何十年も通う常連でもない限り〝ココに〟という酒座を、ましてや一見で選んで座ることは難しい。例えば、店が混んでいるのはいいとして、無理やり作ったような窮屈な席で、肩を丸めて飲やるのは何だ…著者: 味論記事を読む2022年5月18日 -
だるま(清澄白河)
私が『日本名カウンターの会』に入信したのは、かれこれ3年前になる。その夜、雰囲気のいい酒場のカウンターで飲やっていると、ふいに「あら?この便意を催す感じは何かしら……」という〝青木まり子現象〟に陥ったのだ。まさか食べていた生牡蠣に当たったのか、それとも安酒の飲み過ぎか……ただ、この感じは悪くない。これは〝この酒場の雰囲気〟に因るものだとすぐに解った。煤汚れた天井と壁、目の前のおでん槽で揺れる種、静…著者: 味論記事を読む2020年10月13日 -
千鳥(西荻窪)
いつの日からか、酒場の『カウンター席』というものが好きになっていた。目の前の厨房で料理を作るのを眺めながら酒を飲やり、しばらく隣いる客の世間話を耳にしていると目の前にできたての料理がポン、同時に「酎ハイおかわり」のひと言。こんなマッタリとした時間を過ごせるのは、カウンター席ならではないだろうか。逆に若い頃なんかはカウンター席が苦手で、店に入って店員さんに「カウンター席でもいいですか?」なんて言われ…著者: 味論記事を読む2019年7月26日
※閉店・移転・休業の店舗も含まれます