近鉄日本橋「中津川」Z世代では酷評?だがしかし、オレ的には最高の激渋激安寿司屋!!
SNSでちょっとだけバズった寿司屋さんがあった。
なんでも
「おじいちゃんワンオペで話しかけても無視される」
「1貫60円から」
「店内が汚い」
「ショーケースの寿司ネタが雑に置かれてる」
決して良い寿司屋とは思えないレビューだが
それはあくまでも個人の感想であって、ちゃんと自分の目と舌で調査したい。
そう思える雰囲気の寿司屋さんだったので、早速大阪難波へ・・・
場所を調べてみると、チェックインしたホテルからだいぶ近く
時間もちょうど開店の時間だ。
日本橋から千日前商店街方面に向かって歩いていると・・・
あ、あれだっ!!
ボロボロの渋すぎる赤提灯
入り口のドア、下の方壊れてる
にぎり寿司1個60円と書かれた看板
(”貫”じゃなくて、”個”なんだ)
引きでも見てみよう。
建物自体が古く、だいぶ渋い外観で入店前からゾクゾクさせてくれる。
寿司屋ばかりに目が行きがちだが、我が『酒場センサー』は隣の串焼き屋さんにもしっかり反応したぞ。
こっちも酔うチェックだ。
あれだけSNSでみんなが投稿してたのだから、店内は混んでると予想。
もし混んでたらどこかで時間を潰して再アタックするくらいの覚悟があった。
細い路地の方から暖簾引きをし、店内を覗いてみると・・・
平日オープン直後ということもあってか、まさかのノーゲス。
早速店内へライドオンさせていただいた。
カウンターのみの狭い店内、マスターワンオペ
店の雰囲気はオレ的にはやっぱり最高だ。
どこに座っても良さそうな雰囲気だったので、やっぱりショーケースが真ん前で見れる〔酒場アリーナ〕へ。
これが噂のショーケースか・・・
完全にキャパオーバーの寿司ネタが乱雑に詰め込まれているが
不衛生だとは思わない。
むしろオレ的には最高の酒場景色で
こんなのを待ってたんだぜ。
寿司メニューはこんな感じで、回らない寿司屋と思えばやっぱり激安だ。
1個60円のメニューは2、3個だけだろうと勝手に思ってたが14種類もあるぜ。
この圧巻の安さ・・・
歌舞伎町の10円寿司を思い出したな。
アルコールメニューはごくごくシンプル。
普段ビールは呑まないが寿司にはビールでしょってことで
ビールチョイス。
キリンクラシックラガーの中瓶がやってきた。
目の前に紙とペンがあったので
「これに注文書けば良いですか?」
と聞くと
「それに書いて 寿司は2個からなぁ」
と初めてマスターが言ってくれた。
これがマスターとのはじめての会話だ。
勿論60円のネタをチョイスするも
60円ばかりだとなんとなくマスターに嫌われそうな気がしたんで、それ以外の値段のヤツも紙に書いて渡した。
この店を知ったのはTikTokで
初見のボクのことをマスターは
「どうせ、こいつもチックトック見てきた若造やろ」
なんて思われてないだろうか・・・
安心してください
ボクはそんなミーハーの若手とは違って、ちゃんと呑み喰いしますから。
ここで呑む瓶ビール美味いなぁ〜
なんて思ってると、すぐに注文したお寿司がやってきたぞ。
マスターから寿司のバトンパス
まずは60円のネタ「げそ」と「あじ」だ。
醤油をハケで直接寿司ネタに塗るオシャレなタイプで
寿司ネタは可愛いサイズだ。
これなら沢山食べれるぞ。
わさびがネタとシャリについてるのが、色合い的に逆にオシャレと言っていいだろう。
マスター!
あじの上に一粒のシャリサービスありがとうございますっ!!
こんな初見のボクなんかに・・・
愛情こもった寿司
ウマッシュですっ!!
続いては、100円ネタの「はまち」
ネタが細長いのが特徴的で、脂もしっかり乗ってるぜ。
さぁどんどんやってくるぜ
続いては180円のうなぎ!
回転寿司みたいにバイトの子が作ってるんじゃなくて
老舗の職人マスターが握ってくれるうなぎが一貫180円っていうのもだいぶ激安なんですけどね・・・
はぁ
難波の老舗寿司屋でうなぎとビールで呑れる幸せったら・・・
続いては同じく180円の「あんこうきも」
この席はショーケースが見れて良い席だけど
マスターが握ってるのが見える席でも呑みたいな。
どんな握りをしてるんだろうか。
これで注文したネタがあっという間に全部来た。
全部で10貫食べたけど、お腹の調子的にまだ行こうと思ったらイケるぞ。
まだお客さんは来てないし、追加で注文するとしますか。
マスターにアイコンタクトかまして、再び紙とペンを握るのであった。
再び注文し、待ってる間にネットで中津川のことを調べてみると
創業1973年って記載してあった。
創業50年以上ですか・・・
そりゃあご覧の通り、店内の歴史は素晴らしいものですよ。
Z世代よ、このあたりも楽しめるようになってからが
真の酒呑みだぜ。
ただただ不衛生だと思ったのなら
もう来なくていいんだぜ。
何年か経って、もし本当に酒場が好きなら
またここをリベンジしたっていいんだぜ。
うん?
厨房でマスターが一人で騒いでるぞ???
うまく聞き取れなかったが
「火事かと思った!びっくりしたわ」
的なことを言って笑っている。
全く状況が把握できなかったが
よく見たら店内は煙っぽい。
火つけたままにしてた?
隣の串焼き屋の煙が侵入してきた??
結局答えは分からず、愛想笑いみたいになってしまったが
マスターは無邪気に笑っているからなんだかボクも楽しい。
ちゃんと喋ったら良い人なんやろなぁ〜
「トロ鉄火」
追加で頼んだ220円の鉄火巻き
サイズが大きくないからまだまだ食べれる。
この後のハシゴ酒のことは考えずに、寿司という炭水化物を
瓶ビールで流し込む。
流石にちょっとお腹いっぱいになってきたが、後悔なんて全くないぜ
気になったものはまたの次回の宿題で・・・
っていうのはなかなか難しい。
いつ潰れてもおかしくない奇跡の老舗に宿題を残す方が後悔に繋がってしまうのは
もう分かっている。
「あわび」
調子に乗ったボクは1個300円のあわびに手を出した。
コリコリすぎるあわびの食感・・・
値段の事も思い出しながらじっくりとあわびを噛み締める。
昔の自分なら60円寿司ばかり頼んでただろな・・・
ところがどっこい、それより5倍の値段もするあわびを躊躇なく注文してるじゃないか。
大人になったなぁ〜。
最後の〆で頼んだ「赤だし」がショーケースの上からではなく
マスターのサイドスローで思わぬ方向からやってきた。
見た感じ油揚げとわかめがたっぷりで濃そうな味がしそうな赤だしだ。
めちゃくちゃ旨い!!
この旨さの正体は「タイのアラ」だったか。
皆さん、ここでは赤だしをマスト注文すべきですよ。
これから酒場を呑み歩こうと思ってるZ世代の皆様
ネットの情報だけを食べるんじゃなくて
しっかり酒場と向き合っていこうな。
食べ○グの点数には写らない美しさがあるから・・・
こちらの激渋お寿司屋さんも是非↓
中津川(なかつがわ)
住所: | 大阪府大阪市中央区千日前1-8-10 |
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TEL: | 06-6213-7062 |
営業時間: | 17:00 - 00:00 |
定休日: | 無し |