峯田和伸の実家の電気屋さんへ聖地巡礼、からの打ち上げ呑みしてみた /羽前山辺「かくほん食堂」
「一番好きなアーティストってなに?」
と聞かれて、すぐに答えることは意外に難しいことだ。
だが、ボクは即答えることが出来る。
青春時代に好きで聞いてた音楽は
大体大人になってもずっと好きである。
その青春時代に聞いてた音楽というのは
「19」、「MONGOL800」、「RIP SLYME」
あとはコアな青春パンク・・・
がメインだった。
多分みなさんそうだと思うが
音楽の入りって、大体は家族の影響ではないだろうか。
ボクで言うと3つ上の兄の存在
お兄ちゃんが持ってるCDをMDに焼いてもらって
それを自分のコンポでエンドレスリピートするってのが
青春時代のボクの音楽事情。
兄の部屋は2階にあって、よく爆音で上記アーティストの音楽が1階まで聞こえてきた。
田舎の男の子なんて、エロ本と新しい音楽への執着心は
半端ないものがある。
勝手に兄の部屋へ侵入し、CDを聴いて
それがバレてMDに焼いてもらえなくなる・・・
そんな悔しい失敗は何度も経験した。
しかしある日珍しく兄が2階の部屋に招いてくれたことがあった。
「これ聴いてみ、すごいぞ」
聞かされた音楽は序盤から超爆音で、超シャウト
その間わずか1分半・・・
すぐに曲は終了した。
ボクの中で全身に電撃が走った。
「これなんてバンドなん?」
当たり前の質問を兄にしてみたら
「教えてやらん」
と、謎の返答が返ってきた。
そしてそのまま部屋を追い出され、ボクはずっとムラムラしたまま
ボーッとおばあちゃんと一緒にリビングで大相撲を見ていた。
夕飯の時間になったので、2階に居た兄の友達が帰宅する為
1階へ降りてきた。
チャンスだっ!!
エロと音楽への執念が半端なかったボクは
兄の友達に聞いてみた。
「さ、さっきのバンドってなんて名前ですかっ!?」
「ハハ、お前しつこいなぁ。 ”ぎんなん☆♯♭○□”や」
「え!?もう一度!!!」
「銀杏BOYZ!!」

起きると小雨が降っていた。
この日の予定はほとんど決めてない・・・
寒いし山形ラーメンでも喰ってから東京へ帰ろうか。
朝から呑めるところあったっけな?
なんて考えていたが
やっぱり行きたかった場所へ聖地巡礼することを選んだ。
文頭で書いた
「一番好きなアーティストってなに?」
の問いには、すかさず
「銀杏BOYZです!」
と答えるようにしている。
あの時兄の部屋で聞いてから
バンド名も何とか聞き出し
その時のデビューアルバムがまさかの2枚同時発売ということで
友人と作戦会議し
「オレはこっち買うから、お前はこっちを頼む」
って何とか2枚GETしたんだっけな。
その日からずっと好きです。銀杏BOYZ。
その銀杏BOYZのボーカル峯田和伸氏が山形出身で
実家が山形で電気屋さんを経営していることはファンの間では有名な話だ。
せっかく山形へ来たんだ
聖地巡礼しておかないと・・・

その峯田和伸氏の実家が営む電気屋の場所を調べてみると、山形駅から電車で15分ほどだが
次の電車を調べると30分後・・・
二日酔い&小雨の中
何もしないで30分待つのはキツイぞ。
タクシーに飛び込み、目的地までぶっとばしてもらった。
山形弁が強い運転手さんと会話してる(ほとんど聞き取れなかった)と、すぐに目的地周辺へ
あ、あれかっ!!!

「峯田電器(エルワンミネタ)」
町の電気屋さんにしてはデカい店だぞ・・・
さすが峯田家だ。
大好きな酒場の暖簾を潜る時くらいドキドキしながら、峯田電器へライドオン!

多分人生で初だろうな
電化製品を買う気がないのに、電気屋さんへ入店したのは。
店に入ると早速一番目立つ場所に峯田和伸コーナーが!!


店員さんのいらっしゃいませ〜の挨拶に
電化製品に目もくれず、峯田コーナーを吟味するボクに
「あ〜遠くから来られたんですか」と店員さんも慣れた対応。
やっぱりボクみたいに聖地巡礼してる人、沢山居るんだな。


銀杏BOYZの前身バンド「GOING STEADY」のレアなフライヤーだ。
『童貞ソー・ヤング』という名曲があるのだが
事実この曲が売れてしまったせいで、ボクら世代の童貞喪失年齢が遅れてしまったのは確かだ。
歌詞に「童貞バンザイっ!!」「童貞を誇れっ!!」と言ってるのだから
思春期の童貞はそれを信じてしまうのだ。
危機感のない童貞で溢れかえっていた、恐ろしい時代だ。
峯田さん、改めて時代を変えた恐ろしい曲を作ってしまいましたね・・・

しかしライブのMCでは
「童貞を恥じろっ!」と言ってた峯田さんの映像を今でも忘れることはない。
童貞たちに優しく、そして時には厳しく
そんな峯田さんの人間性が大好きでした。

「このTシャツって販売してるんですか?」
「これはもう売ってないですね」
ふるさと納税限定商品ですか。

「峯田さんってたまにお店来られたりするんですか?」
「いやぁ〜山形では大スターなんで・・・滅多に来られないですよ。」
電化製品を買う気がないボクにも優しく接してくれた店員さん達
写真も撮っていただきありがとうございました。

えっ!!!
さっき喋ってたお姉さんが峯田和伸の実の妹さんだって!?!?
気づかなかった・・・
でもよく見たら、峯田さんと顔が似ている。
他のお客さん対応で忙しくなったみたいで・・・
もっと喋りたかったな・・・

峯田電器のノートに、しっかりと爪痕は残しておいた。
いつかボクの店にも、峯田さんが来てくれることを信じて
日々頑張るしかねぇな。
さて、無事聖地巡礼も完了したんで
打ち上げへ向かうのは当たり前のこと。
周辺をブラブラしてると、打ち上げ会場に適したお店を大発見!!

見事な灰色の外観だ・・・
店名が分からないが暖簾の『御食事』の文字が”おいでおいで”している。
そんな暖簾を掻い潜り
すかさず店内へライドオンっ!

暖簾にも小さく記載してあるが、どうやら店名は「かくほん食堂」とのことだ。

店内ライドオン後左手を見ると
大きめの厨房でマスターが一人・・・

マスター、渋っ!!
しかもワンオペなんだ・・・
店内もご覧の通り渋すぎる内観である。



開店直後だったんで、店内はボク一人の貸切状態
急ぐことはない
ゆっくりメニューチェックといきますか。

中華そば、もりそば・・・
どっちにしようか?

あっ!
また”げそ天”の文字を発見っ!!
AIに聞いてみると、山形ってげそ天が有名って教えてくれた。
あくまでもサイドメニューだったげそ天を、メインにしたのが
前日に訪れた「エンドー」さんらしいですね。

店員さんにげそ天メニューをコール。
え・・・
アルコールメニューないんですか・・・
まぁそんなこともうっすら予想してたんで、特別に缶酎ハイ持ち込ませていただきました。
ありがとうございます。

待ってる時間はさっき峯田電器で買ったアイテムをチェック。
そう、せっかくお店行ったのに
何も買わないのは勿体無いと思ったので無理やり商品を購入したのだ。

まずは「山辺町専用のゴミ袋」
意外と記念に買っていく峯田ファンが多いとのことだったので、便乗してボクも購入させていただいた。
欲しい人言ってください、あげますから。
そしてもう一つは電化製品で・・・

「タッチ式のライト」
なぜこれを買ったのか・・・
ちょうどこれを買おうとしてたとかそんなことも全くなく
無理やり電化製品を買いたかったから買っただけだ。
「このライト、峯田の実家の電気屋さんで買ったんやで」
それを言いたいが為に買っただけ。
ただそれだけ・・・
「げそ天中華そば」

おぼんとか湯呑みとか
ここから見えるアングル最高すぎる。

透き通ってる醤油スープの王道なTHE中華そば。
この後のハシゴ酒だったりを考えたら、いつも食べてる濃いラーメンより
今は絶対にこっちだな。

げそ天は最初から中華そばに乗ってるスタイルじゃなくて、別皿スタイル。
天ぷらそばを注文した時なんかは大体最初から乗ってるスタイルだが
ボクは絶対別皿派。
なぜなら最初は天ぷらのサクサク感を味わいたいから。
それから出汁につけて食べたいから、この揚げたてで別皿スタイルは最高だ。
中華そばとげそ天をそれぞれある程度別々で楽しんだあとは
やっぱりげそ天をスープにinで。

このスープだからこそマッチするゲソ天のスペシャルコンボ。
これはやっぱりウマッシュっ!!!
「げそ天ラーメン」
都内で食べれるところがあったら要チェックだな。

サイドには嬉しい茹で卵も待機してたり・・・

中華そばの陰に隠れていた、隠れお新香もあったりで・・・

この一杯で酒のツマミから〆ラーメンまでフルコースを堪能出来たな。
しかもこれで900円って破格すぎやろ・・
ちょっと酔ってきたから、イヤホンをつけて銀杏BOYZを流してみる。

一番好きな場所で
一番好きなモノを食べながら
一番好きなお酒を呑み
一番好きな音楽を聴く
オレってやつは、山形へ来て昼から何て贅沢で有意義な時間を過ごしてやがるんだ。

今現在36歳
初めて銀杏BOYZを聴いてからもう20年が経つけど、正直あの時の衝撃は今でもビンビンに残っているし
考えてることはあの時から何も変わってない。
今でもずっと思う
あぁ僕は何かやらかしてみたい
一つ夢が叶った
次の夢は峯田和伸さんを自分の店に招いて一緒に乾杯することだ。

かくほん食堂(かくほんしょくどう)
| 住所: | 山形県東村山郡山辺町山辺1235-8 |
|---|---|
| TEL: | 023-664-5204 |
| 営業時間: | 11:00 - 15:00 |
| 定休日: | 不定休 |



