苦しい・・・

 

 

近年稀に見る二日酔いだ・・・

 

 

昨日は何時まで呑んだのだろう・・・

 

 

記憶がほとんどない・・・

 

 

何か

やらかしたり

してないだろうか・・・

 

 

 

うう・・・

 

 

 

答え合わせも兼ねて

いかねば・・・

 

 

 

 

大阪

天神橋筋商店街

 

長さ２・６キロという

日本一長いアーケード商店街の中に

お目当ての店はあるという

 

 

 

 

天満のほうから

てんさん

に入ってしばし歩くと・・・

 

 

 

 

見つけたっ！！

 

穂々恵み

 

 

昨夜は

ココの店主と朝まで呑んでいた

 

 

ココの店主

なんて言い方をしたが

久々に再会した

僕の同級生だ

 

 

そう

 

昨夜は

同窓会

があったのだ・・・

 

 

 

 

店に入ると同級生は

しっかりと

店主

として働いていた

 

 

 

 

「いらっしゃいませ～」

 

 

ニヤけながら僕を迎えてくれた

この男が

通称

レナオ

と呼ばれている

谷川嘉一

 

昨夜

３０年ぶりに顔をあわせた

中学３年の時のクラスメイトだ

 

 

「来ちゃった！！」

「来ちゃった　って　遠距離恋愛の彼女やないんやから～」

 

 

レナオの優しい口調のが

心地いい・・・

 

 

 

 

「レナオごめん　昨日の記憶ほとんどないねん・・・」

「イカやん　酔うてたもんなぁ～」

「２次会の後　別の店で呑んだとこまでは　覚えてんねんけど・・・」

「うん　シュウちゃんとタカノと　４人で～」

「何時ぐらいまでおったん？」

「４時ぐらいちゃうかなぁ～」

「４時！！　そこで解散したんや」

「いや　僕とシュウちゃんは　帰ったけど～」

「へっ？」

「タカノとイカやん　もう一軒いくいうてたで～」

「うわっ！！　写真見たら　ひるね　のチャーシューあるわ」

「そら　二日酔いなるわ～」

 

 

 

 

「でもレナオ　いい同窓会やったなぁ」

「２０人ぐらい集まったもんなぁ～」

「懐かしかったよなぁ～」

「先生も来たくれたもんなぁ」

「先生　相変わらずエロかったなぁ～」

「う・・　うん・・・」

 

 

 

 

「いやレナオ　女子の参加率も高かったなぁ」

「せやね」

「みんな　綺麗やったなぁ」

「うん」

「特に　ぶーちょん　が綺麗になってたなぁ」

「せやね」

「ぶーちょん・・・　エロかったなぁ・・・」

「う・・・　うん・・・」

 

 

 

 

「ところで　レナオってな」

「なに～？」

「何で　レナオ　っていうアダ名なんやっけ？」

「昨日は来てへんかったけど～」

「うん」

「谷川レナ　っていう女の子　同じクラスにいたやん」

「思い出したっ！！　いたいたっ！！」

「苗字一緒やから　男の方の谷川で　レナオ　って呼ばれててん～」

「谷川レナありきのアダ名やん！！」

「せやで～　３０年ぶりに　自分がレナオって呼ばれてたこと思い出したわ～」

「あはは　あのクラス以外で　呼ばれることないもんなぁ」

「ほんまやで～」

「谷川レナさん・・・　エロかったなぁ・・・」

「・・・」

 

 

 

 

「イカやん　そういや鈴本さん来てへんくて残念やったなぁ～」

「・・・え　・・・なんで？」

「イカやん　鈴本さんのこと　好きやったやん」

「・・・知ってたん？」

「・・・うん」

「せやねん　鈴本さん　おっぱい大きかったもんなー」

「・・・いや」

「何？」

「そんなエロい感じやなく　ちゃんと好きやったやろ～」

「えっ？　何？」

「イカやん　鈴本さんにカセットテープあげてたやん」

「へっ？」

「告白とかしたん～？」

 

 

 

完全に・・・

 

 

 

記憶から・・・

 

 

 

消していた

 

 

 

 

そういえば

そんなことをしたような気がする

 

 

カセットテープってなんや・・・

 

 

自分の好きな曲を集めたヤツか・・・？

 

 

もしかしたら

ソコに告白のメッセージとかを

肉声で録音とかしたのだろうか・・・？

 

 

だとしたら

死ぬほど恥ずかしい・・・

 

 

少し

思い出せた・・・

 

僕は　

鈴本さんの家までいったような気がする

 

ソコで

カセットテープを渡し

告白っぽいことを言わない方がおかしい・・・

 

 

モチロン

鈴本さんとは付き合ってはいない・・・

 

 

おそらく

 

フラれたんだろう

 

おそらく

 

苦しかったのだろう

 

 

自分の中で

なかったことにしたい

出来事だったのだろうか

 

幸か不幸か

記憶から

消せていた

 

 

３０年って・・・

 

凄い・・・

 

 

 

 

「レナオ　えらいこと思い出させてくれたなぁ」

「まぁまぁ」

「めっちゃ恥ずかしなってきたやん」

「まぁ　青春やん」

「・・・アカンわ　青春って言葉だけじゃ　かき消されへん」

「まぁまぁまぁ」

「No６　おかわりちょうだい」

「３日酔いなんでぇ」

「わーー　酔い殺してくれーー！！」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今思うと

 

僕が

お笑い

というものに興味を持ったのは

中学３年生のあのクラス

３年２組

に　いたからだろう

 

 

 

 

ダウンタウンを

常にテレビラジオで追っかけまわし

学校で

その模写するだけで

ただただ楽しかった

 

 

 

 

学年的に

受験勉強をしていただろう

 

その時学んだ

公式や法則は

全て忘れてしまったが

みんなの笑顔を忘れたことは

今までなかった

 

 

 

特に

 

あの6人の笑顔は

 

 

 

 

わずか４０人の

そのクラスが

僕の

世界中

だった

 

 

そこで

笑い　泣き　怒られ

いっちょ前に

恋なんぞしていたらしい

 

 

あのクラスに

確実に

僕はいたんだ・・・

 

 

なんか

 

 

誇らしい

 

 

 

 

３年２組のみんなと

また呑みたい

 

 

その時

例のカセットテープがあれば

盛り上がるかな・・・？

 

 

探偵ナイトスクープに

お願いしてみようかしら

 

 

 

 

因みに

穂々恵み

にて

 

ディナータイム限定ですが

 

店主に

 

「レナオー」

 

と　呼びかけると

 

デザート１品サービスしてくれるみたいです

 

 

ご興味ある方

行ってみて下さいませ