西宮「ひるね」これが関西No1チャーシューだっ!!
僕の出身は兵庫県の
西宮市
という場所である
西宮で有名なのが甲子園球場
これは説明不要だと思うが
あと
西宮えびす神社
というもモノもそこそこ有名だ
通称
えべっさん
と 呼ばれ
毎年1月の9日10日11日に
商売繁盛のお祭りがある
東京で言えば酉の市みたいなモノといえば
分かりやすいか
えべっさん自体は大阪にも京都にもあるのだが
西宮独自のイベントで
福男選び
というモノがある
映像をご覧になられたことある方も
多いだろうが
神社の門が開いた瞬間
何千人もの若手の男子が
我も我もと一斉に走り出し
本堂に先にたどり着いた男が
その年の福男の称号を貰えるという
アレだ
その神社の向かいに
ひるね
という店がある
僕が初めてこの店を見たのは
高校生の時だった
夙川という場所から
香櫨園という浜側に引っ越して
自転車でえべっさん周辺を走ることが多くなり
否が応にも
目に入ってきた
正直
飲食店だとは思ってなかった・・・
なぜなら
いつ見ても閉まっているし
何より看板が変なのである・・・
ある日クラスメイトが
「見てみー ひるね出てんでー」
と 週刊誌を見せてくれた
多分女性自身とかだったと思う
その雑誌のコーナーで
街の変な看板特集
みたいのなのをやっていて
ひるね
が取り上げられていた
詳しく見てみると
中華屋さんとの情報が載っている
そして営業時間のところを見ると
22時から営業と書いてある
「10時からー?? せやから開いてんの見たことなかったんやー!!」
「昼やってないから ひるねなんやー」
「今日行ってみよか・・・」
夜コソコソと家を抜け出し
友達と自転車で23時頃に駆けつけてみた
やってる・・・
店内は薄暗く不気味な印象だった
この時間なのにもかかわらず
僕ら以外にもお客さんは居る
二人で
中華そば一つと
焼き飯を一つ
両方大盛りで頼んだ
食べ盛りの高校生でも
ギリギリ食べれるかどうかの大盛りだった
味がどうこうというより
この時間に
こんな店
に居るという
悪いことしてる感
が気持ちよくて
その日から何回も通った・・・
来たことのない友達を連れてきて
俺こんな店知ってんねんで
と イキるのが楽しかった・・・
20年ぶりぐらいに
ひるね
にやってきた
そう
これが変な看板
あいも変わらず
ひるねの文字が横たわっている
当時は
中華
の 文字はなかったような気がする・・・
「ひるね最近は早い時間でもやってんでー」
と 母親が教えてくれたので
20時ぐらいに入店した・・・
どうだろう・・・?
よくわからないが
なんとなく当時より
キレイになり
明るくなった気がする・・・
そして家族連れのお客さんとかいる・・・
当時は悪そうな人とか
事情のありそうな人とかしかいなかったような・・・
厨房を見てみると・・・
思い出した!!
おっちゃん夏でも冬でも
一年中ランニングシャツやった!!
急に懐かしさが込み上げてくる・・・
席に着くと
隣のテーブルに・・・
大きなチャーシューの塊が
置いてあった
周りを見ると他のお客さんで
チャーシューを頼んでる人が結構いる
ひるねでチャーシュー??
食べたことない・・・
まぁ
高校生が中華屋で
炭水化物意外頼むなんて餃子ぐらいなもんか・・・
注文を取りに来てくれたお母さんに
「ビールと焼き豚半分下さいっ!!」
と 告げると
「焼豚はんぶーん」
と 厨房に通して下さり
僕の後ろに座り
おもむろに野菜を刻み始めた
お母サマ・・・
サウスポーやったんですね・・・
ビールで喉を洗っていると・・・
チャーシュー到着!!
デカっ!!
めっちゃデカいっ!!
めっちゃデカいチャーシューが
5枚
もあるっ!!
僕の身長が
ジャイアント馬場と同じ
209センチなので
この写真で
どれだけ大きいかお分かりだろう
味も絶品!!
まず
柔らかく仕上げられた分厚い肉の
噛んでる感が心地いい
添えられてある白髪ネギの
仕事っぷりも見事だ
肉に巻いて咀嚼すると
口の中で
グニュシャキ
グニュシャキ
と 気持ちいい音を発する
いや 奏でるだ!!
チャーシューのストラディバリウスやー
である
甘目のタレで仕上げられた
コイツを
あえて大きめのまま
ビールで流し込む
気持ちいい・・・
いつだったか
上岡龍太郎さんが
「肉って 喉通る時 が一番旨いやん」
と パペポで言っていたが
仰る通りである・・・
高校生の僕に教えてあげたい
大人になったらご褒美いっぱいあんで
と・・・
折角なんで
思い出の味
焼き飯
も頼んでみた
そうそう
このパラパラ感などほぼない
モッチリ
とした感じ・・・
スプーンの使い方次第では
全部持ち上げられるぐらいの
モッチリ具合が懐かしい
ちっちゃいエビが入ってたなー
濃い目の味
が高校生には嬉しすぎた・・・
ビール大瓶2本分の
ツマミ
として
チャーシューとチャーハンのコンビ
と 戦ったが
流石にキツく半分ぐらいは
お土産
にさせてもらった・・・
帰り際
お母サマに聞いてみた
「昔は夜からの営業でしたよね?」
お母サマは・・・
「せやねん 鳴尾でも昼 店やっててん」
「えっ!! 昼もやって 夜もここでやってたんですか?」
「せやで 休みなしの毎日やで」
「休みなし!! 大変でしたね!!」
「ほんまそれ 最初はここで屋台から始まってんで」
「そうなんですか」
「ちゃうねん アタシ9歳の頃から働いてんねん」
「9歳!! すごいですねっ!!」
「昔は夜中やってる店なんか他になかったやろ 知らんけど」
「でしょうね」
「舞台終わった宝塚の人も来ててんで」
「宝塚の人!! すごいっすねー!!」
「化粧のまま来てて オカマやー って言うたらシバかれてん」
「はぁ」
「そういや 何年か前に福男なった人な 走る前にウチの焼豚食うてんで」
「ホンマですか?」
「多分や多分」
「へっ?」
「最近は ひるま っていう店名で昼もやってんねん」
「へー」
「上は人に貸して せかい って店やってんねん」
「へー」
「アンタこの後上いきーや」
「はぁ」
「ウチの店テレビにも何回も出てんねん」
「へー」
「ほら 見てみ これタレントさんと撮った写真や」
お母タマ
めっちゃ喋るやーーん!!
流石関西のオカンッ!!
畳み掛ける会話のテンポと
端々に入る
自慢
が いかにもだ・・・
要は
昭和42年に開店し
紆余曲折ありながら家族経営で
ここまで頑張ってこられたとのこと
僕が高校の頃は
ちょっと怖いぐらいの店だったが
いつの間にか
関西では有名店になっているらしい
その歴史を誇らしそうに話すお母タマが
とてもチャーミングだった・・・
お母タマ・・・
昔ひるねに通っていたことは
僕にとっても誇りです
因みに
ちょっとややこしいのだが
ひるねのお母タマとお父さんは夫婦ではなく
昼やってる ひるまのお母さんが
ひるねのお父さんの奥さんで
ひるねのお母タマは
ひるまのお母さんの妹さんらしい・・・
帰り際
お母タマに
「上いってみーや」
と いざなわれたので
せかい
に行ってみると・・・
まさかの
オシャレなバーでした
バーテンさんに
「僕のイメージでカクテル作って下さい」
と お願いすると
「オレンジジュースにピーチリキュールです」
と 持ってきて頂けた
ファジーネーブルやん!!
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中華 ひるね(ひるね)
住所: | 兵庫県西宮市本町8-12 |
---|---|
TEL: | 0798-35-8752 |
営業時間: | 定食ひるま[月~土] 11:00~17:00 中華ひるね[月~土] 17:00過ぎ~翌3:00 |
定休日: | 日曜日 |