駒ケ林「大原酒店」神戸長田のオッサンにシバかれた
駒ケ林
神戸の長田区にある
ディープタウンだ
ディープタウンと言えば
当然酒場
駒ケ林は
石を投げれば
角打ちに当たると言われるほど
呑み屋天国
となると
訪れずにはいられないのだが・・・
ちょっと怖い・・・
「駒ケ林行きたいんやけどやー」
「ほう」
「なんか 一人で行くの怖いねんなぁ」
「ワイもいきまっ!!」
と
日時も聞かず
同行に承諾してくれたのが・・・
カリスマジュンヤ
小中高大学と
ガチで野球をやってきたスポーツマン
現在でもジムに通いまくり
体を鍛えている
酒場腕相撲で
この男が負けている姿を
見たことがない
ジュンヤが隣にいてくれれば
危ない目を回避してくれるだろう
新長田の駅で降り
駒ケ林に向かった
お目当ての店に行く前に
まずは
街探索
歩道の幅が約六間(11メートルぐらい)なので
ろっけんみち
という商店街を抜けると・・・
なんだか・・・
とっても・・・
街が
古いっ!!
この
外に洗濯物を干す感じ・・・
子供の頃
よく見た気がする・・・
懐かしい・・・
この街を
散歩しまくりたくなったが
40度近い灼熱の気温
あまり
体力を消耗させては
戦えない
酒場へ向かった
酒ショップおおはら
入口は左右二つあり
右側が酒屋さん
左側が
角打ちスペース
覗くと
先輩方が
ウジャウジャいらっしゃる
手の平に
長田
と書き
それを飲み込み
ドキドキしながら
扉を開いた
カオス!!
昼間っから
平均年齢60歳ぐらいの
先輩方が皆
ベロベロ
でらっしゃる
圧倒された・・・
20代の頃
初めて
生肉をもさぼる
おじいちゃん達を観た時の
感情に似ている
その光景を
しばし黙って見て詰めてしまった・・・
これがマズかった・・・
「おいワレ!! はよ座れやダボッ!!」
入口付近の
山根会長似の
先輩に叫ばれたっ!!
怖い・・・
ダボて・・・
まだ西宮に住んでいた頃は
近所のおっちゃんや
学校のヤンキーがよく叫んでた
ダボ
僕は動揺してしまい
「ダッ ダボってて あっ あのひさぶ 久しべり べり」
などど
モゴモゴしていると
先輩に
「だからはよ座れっ!!」
と 額をパチンといかれた
店内がちょっとウケている・・・
失禁しそうな状態で
ジュンヤの方を見ると
「カッカッカッカー イカはんウケて良かったでんなぁー」
などと
大爆笑しながら
言いやがった
コイツ・・・
全然
頼りにならへんやんけ・・・
寝てる間に
頭にビゲンヘアカラー塗ったろか・・・
膝をガクガクさせながら
おおはらオリジナルチェアーに
座り込む
嗚呼・・・
早くアルコールを
摂取したい・・・
短パンにエプロン姿
という
セクシーなマスターに
「すんまへん お酒は隣から取ってくるんでっか?」
と ジュンヤが聞くと
マスターは
「かめへん もってくんで 何呑むー?」
と
谷原章介バリの
優しい笑顔で
仰ってくれた
「マスター チューハイ僕の頭から掛けて下さい!!」
と 言おうとしたが
喉チンコが萎縮して
言葉を発することが出来なかった・・・
缶チューハイを貰い
一息・・・
ふぅ・・・
動揺を
アルコールで中和させる・・・
冷蔵庫を見ると
あっ!!
あった!!
ポールウインナー
僕にとって
ポールウインナーをカジるという行為は
ドラクエでいうところの
宿屋
と同等の効果をもたらせてくれる
よっしゃ!!
諸々復活!!
ジュンヤが
山根会長に
「なんか オススメのおツマミありまっか?」
と尋ねると
「アホボケダボッ!! 餃子じゃカスシネッ!!」
優しく教えて頂けた・・・
見るからに旨そうな餃子が
めちゃめちゃ旨い!!
お値段
180円のそれが
めちゃめちゃ旨い!!
リアルに
南京町の
高級餃子より旨いっ!!
「美味しいやろ 手作りやからなぁ」
嬉しそうな笑顔でマスターが仰る
「はいっ!! 僕が死んだら棺桶には この生の餃子入れといて下さい!!」
ジュンヤが放つ
「おお!! ほんなら焼き上がり ちょうどこんがりええ感じやわ!!」
山根会長がカブせる
うん・・
おおはら酒店で
呑めている・・・
「この街は 何や言うたらケンカやったわ・・・」
先輩方が
駒ケ林の昔を話し出す
「ココは 日本人と韓国人と 奄美の人間が住んでる街でな」
「奄美? 奄美大島ですか?」
「そうや 出稼ぎに来てたんや」
「知りませんでした」
「まぁ日本人と 韓国奄美連合とのケンカばっかりやった」
「どんなキッカケでケンカになるんですか?」
「猫の死骸を 走ってる車に投げつけんねん」
「ええーー!!」
「ほんで ウチの可愛いネコちゃんヒきやがってー 賠償金出せー いうて」
「えげつないすねー」
「この街の小学生は 高校生をカツアゲしよったからな」
「小学生が高校生を? 逆でしょ?」
「洗剤あるやろ 皿洗うヤツ」
「食器用洗剤ですか? ジョイみたいな?」
「せやせや 洗剤をやな」
「はい」
「小学生のガキがやで」
「はい」
「違う地域から通う 高校生のやなぁ」
「はい」
「目にかけよんねん」
「ええーー!!」
「ほんで 苦しんでる高校生の財布スって逃げよんねん」
「エグいっすねー!!」
「1番町2番町 いうて街が区切られててな」
「ばんちょう・・・」
「5番町が最強やったかなぁ」
「はい」
「いや 3番町も怖かったでぇ」
「はい」
「まぁ みんな いっつもギラギラしてたわ」
「はい」
「・・・まぁ 地震でちょっと 大人しくはなってもうたけどなぁ」
「・・・」
「・・・」
「黙んなやダボカスッ!!」
「あっ!! はいっ!!」
「ウェーーイ!!」
この時
山根会長が放った
ダボカス
の4文字に
今 こうやって呑めてんねんからええやんけ
笑えてんねんからええやんけ
という
意味合いを
僕ら2人は感じていた・・・
「っていうか 兄ちゃん なんで金髪やねん? ミュージシャンなんけ?」
黄色いポロシャツの
先輩がジュンヤに尋ねる
「そうでんねん!!」
「ホンマけ!! ほんなら この店の曲作ってくれやー!!」
「もう出来てますわ」
「ホンマけ!! 聴かしてくれや!!」
「おおはら♪ おおはら♪ 酒呑みたなったらおおはら♪」
「・・・」
「・・・」
「大原専門学校のCMのパクリやないかいっ!!」
「ほな ご馳走様でしたー」
「逃げんなあーー!!」
結果
何故か
僕と先輩との熱い握手で
おおはら酒店のラストを飾った・・・
先輩
また来ます・・・
おおはらを出て
少し歩くと
乗り捨てられた自転車のカゴに
ケチャップが投げ捨てられてましたとさ
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大原酒店(おおはらしょうてん)
住所: | 兵庫県神戸市長田区二葉町8-1-2 |
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TEL: | 078-611-2376 |
営業時間: | 10:00~21:30 |
定休日: | 水曜日 |