駒ケ林「そば焼いりちゃん」絶滅危惧種!!幻のだしソースたこ焼きを求めて その1
先日
カリスマジュンヤと
神戸のディープタウン
長田のおおはら酒店に潜入した
今回はその続き・・・
長田がどんな街か
ご存じない方は
こちらから読んで頂けると幸いです
↓
おおはら酒店を
後にしたタイミングで
ある男から電話がかかってきた
「おいコラッ!! ワシのシマ荒らしとるらしいやんけっ!!」
電話の主は
酒場ナビには
何度も登場している
僕らの酒場巡りの師匠だ
「いや 荒らすなんてめっそうもないです」
「駒ヶ林ちゅうたら ワシの地元やないかいっ!!」
「はいっ!! お邪魔させて頂いております!!」
「すぐ行くわっ マルゴの前で待っとけ」
「はいっ!! お待ちしておりますっ!!」
丸五市場
駒ケ林に佇む
古い商店街
ジュンヤと二人で
ココの入り口付近で待っていると・・・
「おうボケッ!! イチビッとんちゃうぞっ!!」
シュンデルが現れた
「お疲れ様です師匠!!」
「ヤマザルども~ 神戸でチョロチョロすな~」
「あっ!! 師匠 コイツはジュンヤと申しまして」
「ああーーん なんじゃいオンドレーー!!」
「はじめましてジュンヤです なにか・・?」
「トキに寿命のばしてもらう秘孔つかれたんかっ!?」
「いや誰が白髪になったレイなんすかっ!!」
「師匠 この髪色は金髪と申しまして ブリーチやオキシドールを用い」
「金髪の説明いらんねんっ!!」
「それより師匠 なに食うてはるんですか?」
「マルヨネの ぼっかけコロッケやないかいっ!!」
「なんすかそれ・・・?」
「ワシが生まれ育った長田のソウルフードのやなぁ」
「はい」
「牛スジとコンニャクを甘がろう炊いたぼっかけがやなぁ」
「はい」
「コロッケに入った 肉の名門マルヨネの名物じゃい!!」
「師匠とぼっかけの 丁寧説明ありがとうございます」
「森谷商店より旨いでぇ」
「勉強になります!! 師匠ところで・・・」
「なんじゃい!!」
「ココで待ち合わせということは マルゴにお目当ての店でも・・・?」
「ワシがガキんころから食うてた そばめしで呑むでぇ」
「ありがたき幸せでありますっ!!」
ちょいと
ブキミな狭い商店街を進んでいく
昼間だが
ほとんどシャッターが閉まっていて
そばめしを食べれる場所なんぞ
なさそうだが・・・
おっ!!
それっぽい店が開いている・・・
酒場というよりは
テイクアウト専門の
たこ焼き屋さんのような雰囲気だ
「お母ちゃ~ん まいど~」
師匠が
常連っぽく
店員さんに話しかけた
が・・・
いや 寝てるやーーん!!
「お母ちゃ~ん」
「あ~ ごめんやでぇ~」
「お母ちゃんおはようさん」
「お~ アンタかいな~ 久々やなぁ~」
「誰もおらんか思たわ」
「クロスワードしとったら寝てもてたわぁ~」
「お客さん連れてきたで かめへん?」
「おおきにぃ~ ココ座りぃ~」
師匠が
お母サマを起こして下さった
「お母ちゃん そばめし焼いてんかぁ」
「はいはい~」
「あとビールもらうでぇ」
「はい~」
「ジュンヤその冷蔵庫からビール出して」
「えっ? ここでっか?」
「師匠 この実家感 最高っすね」
「ユルさの美学がココにはあるやろ」
「・・・ホンマですね」
「ココは客を選ばへん・・・ 金持ちでもびん」
「あっ!! 師匠 とりあえず乾杯しましょう!!」
「・・・」
セルフ缶ビールで
酒ゴング
缶ビールってのが
ユルさに拍車をかける
お冷のコップってのもいいじゃないか
ユルビール
をたしなみながら
そばめしを待つ
「出来たでぇ~」
お母サマが
こさえたそばめしを持ってきてくれた
おおう
本場のそばめしっ!!
以前
和田岬の高砂で食べて以来
2年ぶりぐらいだ
↓
「これやこれや これやがなぁーー!!」
師匠がえびす顔だ
「師匠 旨そうですね」
「おう!! 食ったらんかい!!」
「頂きます!!!」
「師匠 高砂のそばめしより あっさりしてますね」
「せやな あっちは酒呑みにあわせてて」
「はい」
「こっちは 子供のおやつの味やな」
「子供の頃 こんなんいっつも食うてたんですか?」
「ワシがガキんころは 店やないのに食えるところ沢山あったからな」
「店やないのに・・・? どういうことですか?」
「普通の民家でな」
「はい」
「玄関のところに鉄板置いて焼いてんねん」
「はい」
「それを 5円とか10円とかで食べさせてくれんねん」
「マジすか!! 営業許可とかとってないですよね」
「時代やなぁ」
「師匠の思い出の味を頂けるなんて感動です!!」
「・・・」
「師匠 いかがなされました・・・?」
「思い出の味といえば・・・」
「・・・」
「出汁ソースたこ焼きもよう食うてたなぁ」
「だしソースたこ焼き・・・? なんですかそれ?」
「文字通り出汁に浸した たこ焼きにソースかかってんねん」
「なんすかそれ?? 美味しないでしょ」
「ダボッ!! 朝日のビフカツより旨いわっ!!」
「お母ちゃん 昔は出汁ソースたこ焼き ぎょうさんあったやんなぁ?」
「あったあった~ 最近はあんま見ぃひんなぁ~」
「そうやっ!! すぐそこの スーパーの食堂みたいなとこにあったはずやっ!!」
「三ツ輪さんやろぉ~ あそこ閉店しはったわ~」
「ホンマかいな・・・ お母ちゃん どっかやってるところ知らへん?」
「・・・あそこにあるわ~」
「おおっ!!」
「長田港のほうにな~ 何やいうたか 駄菓子屋あんねん」
「おおっ!!」
「ここらへんやってんけどなぁ~ あ~ ココやわ~」
「おおっ!!」
「フレンドっていうとこや~」
「歩いていけるやん!! お母ちゃんおおきにっ!!」
「ちょっと わかりにくい場所やけどなぁ~」
「探して行ってみるわっ!!」
出汁ソースたこ焼き
を求め
いりちゃんを後にした・・・
「師匠 なんか食べたくなってきました!!」
「おおっ!! 神戸スタイルのたこ焼き教えたるわっ!!」
地図を頼りに
入り組んだ住宅街を
探しながら歩いていると・・・
出たっ!!
たこやきフレンド
たこ焼きの暖簾も飾られてる・・・
この駄菓子屋さんで
間違いないだろう
「師匠 ドキドキしてきましたわ・・・」
「おおっ!! 邪魔すんでぇ~」
店内は
お菓子がみっちり陳列されてる
THE駄菓子屋さん
お子様もいらっしゃって
雰囲気バツグン
どうやら
お母サマお一人で
営業されてるみたいだ
「おかあさ~ん すんまへ~ん」
「は~い~」
「ココのたこ焼き 出汁とソースで食べれるヤツでっか~?」
「・・・」
「・・・おかあさん?」
「・・・そうやってんけどなぁ」
「・・・」
「・・・ウチなぁ 焼き物やめてもうたんよ~」
「・・・」
「ごめんやでぇ~」
「しゃあない!! おかあちゃん ところてんちょんまげっ!!」
「師匠・・・ 無念です・・・」
「まぁまぁまぁ ここやのうても どっかあるやろ」
「ココまで来たのにやってへんのかぁ・・・」
「ジュンヤ!! なんやその言い方!!」
「なんすかっ!!」
「いりちゃんのお母さんが 親切に教えてくれたんやろがい!!」
「でもやってへんかったやないすか!!」
「二人とも 仲良うせんかいっ!!」
「たこ焼きだけに なかが冷え切ってたらマズイぞ・・・」
「・・・」
「・・・」
つづく
こちらもどうぞ
↓
そば焼 いりちゃん(そばめし いりちゃん)
住所: | 兵庫県神戸市長田区二葉町3-10-11 |
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TEL: | 078-641-2341 |
営業時間: | 10:00~17:00 |
定休日: | 火曜日 |