悩みなんか塙山キャバレーで吞んで忘れちまえ「京子~わいわい~あーちゃん」
塙山キャバレーの夜は更けて・・・
店頭に灯された明かりが
街を一気に妖艶にする
の流れからの
京子
イチゲンさんお断りなのだが
奇跡っ!!
ラブでお会いした
京子のママの息子さんである永ちゃんのマスター
にご紹介頂き
暖簾をくぐることを許された
L字カウンターと
テーブルが二つ
まぁまぁオオバコなんですね・・・
花の飾られてる酒場
古びていても清潔感ある説
壁には
塙山京子旅行会
の集合写真がわんさかと
相当
慕われてるんだろうな
京子ママ
「いらっしゃ~い」
出たっ!!
京子ママッ!!
塙山キャバレーの
最古参ママ
体調を崩されたと
ザ・ノンフィクションで拝見したが
めちゃめちゃお元気そうだ
「東京がら 来だんだっぺ」
「はい ママに会いたくて」
「あだしも 会いだがったよう」
「イエーイ 僕らはいつも以心伝心♪」
「なんだっぺ そん曲?」
「オレンジレンジの・・・」
「ん なんかわがんねけど 旨そだな」
「イエーイ 二人の距離つなぐテレパシー♪」
「イエーイだっぺーー」
うほっ
会話のテンポが速くて楽しい
とても
80代のリズムとは思えない
切り替えし
入店30秒なのに
もう場は温まった
先客は
日立マダムのお二人
「お兄ぢゃんら テレビ見で来だのがい」
「はい ノンフィクションを」
「あだしらも 出だんだよ」
「アレッ そうでしたっけ・・・?」
「後頭部だげしか 映らながったげどね」
「あは」
「あだしゃ ケツだけだ」
「あっ そのお尻 テレビで見ましたっ!」
マダムお二人も温まってて
居心地よし
うーん 気持ちよし
「ママさん 1杯吞んで下さい」
「いや どうもね」
「お美しいっ!!」
「いやーん あだし今日トイレ当番だから」
「はい」
「髪もとかしてないし 真っ黒い顔しっぺ」
「常陸の輝きの脂身ぐらい 透き通る白い肌ですっ!!」
「ママさん これは・・・」
「山菜の天ぷらだ」
「わっ 甘いっ 苦いかと思ったら」
「採れたてだっだら 甘いんだ」
「ママの山菜の天ぷらと かけまして」
「・・・はん」
「犯人を絶対捕まえる 敏腕刑事と説きます」
「・・・はん」
「逃がさない でしょう」
「・・・」
「・・・」
「そのごごろは・・・?」
「いやママ ここはワンテンポ遅いですっ!!」
「ママさん 天ぷらウマッシュッ!!」
「わー ありがとー」
ジュンヤの
右手を卓球のスマッシュのような
動きをして
ウマッシュッ!!
と叫ぶ必殺技も出て
店内ハイボルテージ
ちと
クールダウンして
お話聞ければ
「ママさんは・・・」
「なんだ」
「なぜ 塙山キャバレーで働き始めたんですか?」
「旦那に死なれてなぁ」
「そうなんですか」
「子供5人いたがらなぁ」
「5人もっ!!」
「50年ぐらい前の話だぁ」
「ワァオ!! 生き字引っ!!」
「もっど前 ココが1軒から始まった時も見でた」
「塙山キャバレーの始まりは 1軒の酒場だったんですね」
「山本さんって人が やり始めで」
「フロンティア山本さんっ!!」
「1軒増え まだ1軒増えで」
「ママが始めた頃は・・・?」
「23軒営業しでだ」
「今より 10軒ぐらい多かったんですね」
「あだし当時 一番の若手のママだったぺよ」
「なんやかんやで50年・・・」
「いづのまにが 最年長だぁ」
「体調良さそうで 何よりです」
「騙し騙しだけんどもぉ」
「・・・」
「ここまで来たら 100までやってやっぺよ」
「素敵ですっ!!」
旦那様の死・・・
息子様の死・・・
身近な人の死・・・
ご自分の体調・・・
それら全てを受け入れ
周りの人々には
常に笑顔で接する
他の店でケンカがあれば
真っ先に駆けつけて
それを収める
強さって
こういうことなんだろうな
しんみりすることもなく
気づけば
日立マダムのカラオケタイム
山本リンダの
こまっちゃうナ
で大盛り上がり
沖縄非公認酒場大使
カリスマジュンヤも
島人の宝で参戦し・・・
京子ママの
美空ひばりリンゴ追分で〆
語りの部分まで
熱演して下さって・・・
上手いだけではなく
重み深みを感じる
ひばりちゃんが亡くなったのが
52歳か・・・
京子ママとひばりちゃん・・・
松山千春風に言うと・・・
ご報告
京子の戸棚には
カリスマジュンヤのステッカーと
僕の名刺が貼ってあります
「ママ もちっとハシゴしたいんですけど・・・」
「じゃあ わいわい 行けばいいっぺ」
「あっ 存じ上げております」
「アソコのママも ものすご強い」
「行ってまいりますっ!!」
京子を後にして
京子ママが登板だっという
トイレを拝借してから
向かったのが・・・
わいわい
ここのママも
壮絶な過去をお持ちだそうな
出たっ!!
ゆうこママッ!!
「いがっじゃ~い」
「京子ママから ご紹介頂きまして」
「ぞご お座んなざいよ」
「ママさんの過去のお話 聞きに来ました」
「なんも 話ざねよ」
うわぁぁぁぁぁ
ママさんのお声
酒焼け茨城代表ぉぉぉ
ほぼ
天龍源一郎やぁぁぁん
「ママさん 前の旦那さんと 38年連れ添ったんですよね」
「あんま覚えでね」
「893の組長さん だったんですよね」
「そだったがな 思いだぜね」
「ママさん このメレンゲ料理は・・・?」
「マグロの山かけだ」
「あっ 下にマグロがっ!!」
「めじあがれ」
「過去もマグロも 隠しますね」
「家の前に 広島ナンバーの車が停まってたとか」
「あんだ よく知っでんな」
「勉強してきました」
「ゴミ出し行っだら スモークはった車がいでよ」
「はいっ!!」
「日立に広島ナンバーなんて その筋に決まってっぺ」
「怖っ!!」
「旦那に言っだら スグ動き出しでよ」
「動き出す・・・?」
「・・・」
「まさか・・・ 殺めたりは・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・思いだぜね」
「忘れて頂いてて 良かったですっ!!」
「ママ もう一軒だけ行きたいんですけど・・・」
「じゃあ あーちゃん おススメだ」
「あっ ゆうこママがキッカケで 店出した」
「単純に 楽しいっぺ」
「行ってまいりますっ!!」
あーちゃん
16時半に塙山キャバレーに着いて
現在21時半
宿は水戸なので
時間的にココが
本日最後のバラック酒場になりそうだ
全店舗制覇は・・・
悔しいが宿題だな
出たっ!!
塙山キャバレー最年少
32歳の あゆみママッ!!
本日
ジュンヤ以外で
初めて目が合った年下っ!!
なんて
天使のような笑顔を
振舞ってくれるんだ
塙山の未来
って呼ばれる理由が
ヒシヒシと
あーちゃんを独り占めするには
あまりにもライバルが多くて・・・
京子ママが
ボソッと囁いてた一言だけ
忘れずに伝えよう
「あーちゃん 京子ママがですね」
「なんか言ってた アタシの悪いとこ・・・」
「・・・」
「・・・」
「昔の自分見てるみたいで 嬉しいって」
「ダメッ!! なんか泣いちゃいそうっ!!」
帰り際
京子にいらっしゃった
日立マダムのお二人が
梨里という店の中から
「まだね~」
と ずっと僕らに手を振ってくれたのが
印象的だった
たとえ世の中が
どんなに変わっても
そばにあってほしいのは
人の温もり
塙山キャバレーには今夜も
それが溢れている
生きていくのが辛いぐらい
追い詰められてる人がいるとしたら
塙山キャバレーに吞みに行ってみるのは
どうでしょうか
抱えている悩みを解決してくれるかは
わからない
でもココの方々は
自分の事のように親身なって向き合い
痛みを分け合って下さる
そうなったらもう
塙山キャバレーが
小さい故郷だ
また吞みに来よう
必ず
必ずそう思う
その時点で
だいぶ楽にはなってるはずだ
こちらもどうぞ
↓
塙山キャバレー「めぐみ」魅力度最下位を返上せよ!茨城キャバレーの部
塙山キャバレー(はなやまきゃばれー)
住所: | 茨城県日立市金沢町1-1-1 |
---|