
塙山キャバレー「いづみ~ラブ」のぼるちゃんとカッちゃんにご挨拶を・・・
ここ何年かの
オモシロかったのといえば・・・
とかが記憶に新しいか
どれも胸が苦しくなるような
人間模様が繰り広げられ
切なかったり勇気をもらえたり
中でも僕が群を抜いて
魅せられたシリーズが
酒と涙と女たちの歌
そう
あのバラック酒場の物語だ
東京から
茨城県の日立市へ向かう
途中
那珂湊おさかな市場に寄って
決起集会を
あのバラック酒場は
一人で挑めるような
生易しい吞み屋街ではない
力を合わせ
戦ってくれるのが・・・
近々
コイツが噂のキンミヤボーイ
「磯山さやかの旨い季節に なりましたなぁ」
茨城県出身の
ヤクルトファン志村けんファミリーを
独特の言い回しで褒めてやがる・・・
僕も
「癒やしのマシュマロボディ 磯山さやかーー」
と
エンタの神様の
コント仕掛けのスペシャリスト
アンジャッシューー
みたいな感じで追っかけてみたが
浜風に運ばれ太平洋に消えていった
ひたちなか海浜鉄道湊線で
勝田まで戻り
そこから常磐線で4つ目
常陸多賀駅に到着
常陸と書いてひたちと読むのか・・・
ひたちしは日立市なのに・・・
ややこしや
あのバラック酒場は陸の孤島だと
味論から聞いてはいる
まだ日も高い
ゆっくり行けばいいじゃないか
焦る必要などないのに
なんとなく速足な僕ら二人
20分ぐらい歩いたか
国道6号線に出たみたいだ
これ沿いに進めと
スマホが言っている
先程より
早足になった二人がいた
この交差点は
塙山十字路というのか
ってことは・・・
あの看板の並びは・・・
出たっ!!
塙山キャバレーッ!!
60年以上
この地に軒を連ねる
バラック酒場群
この店店に
壮絶ノンフィクションの方々が
いらっしゃって
今からお会い出来るのか・・・
ゾックゾクしてきたゾ
ホンマに
トタン張りの建物なんや・・・
現在14軒が営業してるとのこと
全店舗拝めるよう
努力するぞ
ワァオッ!!
狭い
トタン路地
のエモさときたら
地べたはジャリ道でもう
シビれますぅ
トタン路地を抜けると
開放感のある駐車場
ここか・・・
2014年に
火事になったのは
録画した
酒と涙と女たちの歌を
アホほど見返し
勉強してきた
ふじには
塙山キャバレーの組合長を務める
酒のつまみは会話と仰る
みよこママ
めぐみには
17歳の時
実の母親に芸者の桶屋に売られた
めぐみママ
1軒目にお邪魔するのは
その2店を横目に通り過ぎると
現れる・・・
いづみ
おそらく・・・
いづみには
あの人の写真が飾られている
いざっ!!
店内
まぁまぁ広いんだ・・・
カウンターと小上がりと
小上りは
まさにただの家やん
「いらっしゃ~い」
ようこママがお出迎え
「どごがら来だんだが?」
「あっ 東京です」
「よぐもまあ そった遠ぐがら」
「ママさん いきなりすいません・・・」
「どうすた」
「のぼるちゃん・・・居ますか?」
「あそごさいるじゃ」
「えっ どこに・・・?」
「マイクん上のどごろだ」
「あっ!!」
のぼるちゃん
身長140センチの
のぼるちゃん
自分の店の漏電で火事を起こした
のぼるちゃん
1日1杯だけ生ビールを吞んでいた
のぼるちゃん
他人の敷地の所まで草むしりをしていた
のぼるちゃん
寒い冬の日
めぐみママが様子を見に行ったら
亡くなってた
のぼるちゃん
献杯させて下さい
「のぼるちゃん ラーメン屋さんやったんすよね」
「そだよ 美味しかったんだよ」
「そうみたいですね」
「ただ 出汁取る間に酒ばっか呑んでっから」
「あはは」
「美味しくなくなったんだぁ」
「食べてみたかったです」
「いづみに一番来てたんですよね のぼるちゃん」
「毎日来てたっぺよ」
「ツマミも取らず ビール1杯なんですよね」
「それで 何時間もおるんだ」
「ママさんのこと愛してた説 あると聞きました」
「あはは」
「・・・」
「あはははは」
「・・・」
「あははははははは」
「ママさん めっちゃ笑うやないすかっ!!」
「のぼるちゃんの お別れ会・・・」
「そうだ 去年の冬ここでやった」
「もう 1年以上経つんですね」
「今でもよぉ・・・」
「はい」
「フラッと 入ってくんじゃねえがって思うっぺよ」
「そうなんですね」
「アッチで 元気でやってりゃええんだが」
「天国でも 草むしりして・・・」
「あは」
「神様に それは抜かんでええ草や って怒られてないですかね」
「あはは」
「・・・」
「あはははは」
「・・・」
「あははははははは」
「ママさん めっちゃ笑うやないすかっ!!」
「ママさん よく見たら写真たくさん貼ってますね」
「こご ロケ地さ使わぃるはんでね」
「あっ 三浦」
「ママさん めっちゃ嬉しそうですね」
「あだし この俳優さん大好ぎなの」
「カッコいいですもんね」
ママさん・・・
三浦誠己は昔は
トライアンフというコンビで
芸人をやってたんですよ・・・
当時
家にクーラーが無く
夏場は外で
ホースで水浴びてたんですよ・・・
「アンタァ LINE交換すっぺよ」
「スマッシュ!!」
ようこママとジュンヤは
ちょくちょくLINEのやり取りを
してるみたいです
「ママさん ありがとうございます」
「次いぐのがい」
「14軒 全部いくつもりなんで」
「楽しんでなぁ」
いづみを後にして
僕らが向かったのは・・・
ラブ
酒と涙と女たちの歌の
シリーズで
一番インパクトを与えたのは
ここのママじゃなかろうか
店内の壁には
矢沢永吉のポスターがいくつも
お好きなんだな・・・
そういや
熱唱なさってたっけ
「いらっしゃ~い」
出たっ!!
ラブママッ!!
3人の子供を残して家から出て行った
ラブママ
生き別れた娘さんが店に訪ねてきて
20年ぶりの再会を果たす
ラブママ
娘さんに
ボロクソに罵倒されてた
ラブママ
内縁の旦那に先立たれ
明日死んでもいい
と囁いた
ラブママ
テレビで見た印象そのままだ・・・
ブレない強さを感じる
わっ!!
アソコにいらっしゃるのは・・・
亡くなられた内縁の旦那さん
カッちゃん
献杯させて下さい
「ママさん 娘さんとお会いした時 どんな気持ちやったんすか?」
「ごめんねぇ ってそれだけよ」
「嬉しい気持ちとかは」
「そんなの もっと後だぁ」
「ママ 息子さんお二人も 来られたんですよね?」
「そうだ 暴力振るわれでだって聞いでやだった」
「今となったら 笑い話だって」
「ごめんねしか ねぇべや」
「怒られても しょうがねえっぺ」
口癖のようにそう囁く
ラブママ
ただ
その表情は決して辛そうではない
今
ご家族と居て楽しいんだろうな
店内が
賑やかになってきた
おんやっ!!
あの真ん中の男性は
塙山キャバレーで唯一の男性店主
永ちゃんの
マスターじゃないか
すなわち・・・
賑やかに便乗させて頂き
僕らも呑めや歌えや
ちくしょう・・・
サンサーラ
歌うん忘れた
ご報告
ラブの戸棚には
カリスマジュンヤのステッカーが
貼ってあります
「あの・・・ 永ちゃんのマスター・・・」
「なんだ」
「今から 京子さん行ってみたいんですけど・・・」
「あっこは イチゲンじゃ断られるっぺよ」
「そこでなんですけど・・・」
「なんだ」
「息子であるマスターに ご紹介というか・・・」
「まぁ いぐだけいっでみっが」
「ありがとうございますっ!!」
ラブを出ると
すっかり日も落ちていた
やっぱ
夜の景色のほうが素敵だな
塙山キャバレー
「こごで ちょっと待っとぎんさい」
「はい」
・
・
・
・
・
「入っていいってぺよ」
「ホンマに ありがとうございます」
「お袋 頼むっぺよ」
「お任せ下さい 総長っ!!」
ここから
最年長ママがいる京子を含め
3軒お邪魔するのだが
その模様は次回ということで
こちらです
↓
悩みなんか塙山キャバレーで吞んで忘れちまえ「京子~わいわい~あーちゃん」
塙山キャバレー(はなやまきゃばれー)
住所: | 茨城県日立市金沢町1-1-12 |
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