西成「橋本酒店」これが西成の熟成肉だっ!!
萩之茶屋本通商店街
西成を代表する商店街の一つだ
アーケードの入口にある
ご存知
を通り過ぎると
これもご存知
の 支店があったり
世界の中心で的に
犯罪撲滅の訴えをしていたり
深すぎる
男の生き様を
教えてくれたり
これまた
深すぎる
メッセージを放たれてたりと
まぁ 香ばしい商店街だ
先日
そこを歩いていると
1軒の酒場が目に入った
橋本酒店
日本盛の文字が眩しい看板
紺地に白文字の理想的な暖簾
なんだか西成っぽくない
ちゃんとしてる
佇まいだ
こんな店あったっけ・・・?
この道は
今まで何百回も通っているが
何故気づかなかったのだろうか
そう思ってしまったら
が止まらなくなり
ほぼ無意識のまま
暖簾を押してしまった・・・
店内も
ちゃんとしてる!!
いわゆる西成
って感じはなく
凛とした雰囲気だ
今日は
ディープな店ばっかりいってやろうと
意気込んで西成に来たが
これはこれでなんかいい・・・
客席は
L字カウンターだ
店内が一番見渡せる
入口近くの
Lの角の椅子に腰掛け
チューハイを貰った
比較的
お客さんの先輩方も
シュッとしてる感じだ
どて焼きも貰い
ゆっくり呑ることにした
西成なのに
なんて平和な時間だろうか・・・
と ほくそ笑んでいたのだが
その時間は
長くは続かなかった・・・
一人の特殊先輩が入って来られ
僕の隣に座ると
「チューハイとどてちょうだーい!!」
と 大きな声で放たれ
すかさず僕に
「何を写真ばっかり撮っとんねん!! お前中国人か!!」
と カマしてこられた・・・
怖い・・・
言葉の意味はよく理解できないが
先輩に怒鳴られたことが
怖くて仕方がない・・・
僕は縮み上がりながら
蚊の泣くような声で
「あはは~ 中国人じゃないアルよ~」
と 勇気を振り絞って放ってみた
先輩は
「ふんっ!! どっちやねん!!」
と 仰ってくれた
ふぅ・・・
九死に一生を得た・・・
ただ
そこからはビビりもあり
スマホをポケットにしまった
小さくなりながら
ただなんとなく
諸先輩方と大将の会話に耳を傾け
なんとなく
店内と諸先輩方を眺めていた・・・
隣の先輩の前にも
どて焼きが置かれた
先輩は
チューハイを旨そうにすすってらっしゃる
そういえば僕と同じ注文してはったなー
なんて思いながら
ぼんやりその様子を眺めていたのだが
僕はなにやら
違和感
を感じ始めた・・・
よく見ると先輩は
どて焼きを食べてないのだ
チューハイに夢中で
どて焼きの存在を忘れてる
とかではない
箸で掴むまではするのだ
そして
目の前にどて焼きを持ってきて
口には入れず
それを凝視しながら
チューハイを舐めている
僕は
心の中で
こんなんおツマミやなくて
やん・・・
なんて
新しいサカペディアを思いついていた・・・
気になりすぎて
横目でチラチラ観察していると
「チューハイおかわりー」
と 1杯目は全くどて焼きを食べず
乗り切られた・・・
酒とつまみ・・・
人それぞれの
戦い方
があるが
こういう戦法があるとは・・・
西成流石です・・・
ずっと
先輩を見ていたかったが
時間もあるので
橋本酒店を後にした・・・
そっから
3軒ハシゴした
時間にして
2時間ぐらいは経過したであろう
酔いもあり
疲れもあり
ちょいと休憩しようかしら
と 天王寺に向かって歩こうとしたのだが
気になる・・・
あの先輩・・・
一応
橋本酒店の前まで
行ってみることにした
外から店内を除く・・・
先輩はまだいらっしゃる!!
そしてカウンターにはまだ
どて焼きの皿がある!!
僕は
橋本酒店へ
本日2回目の入店をした
先輩の隣に座り
どて焼きの皿を覗いてみる
皿の上には
見るからにカチカチになった
どて焼きが
3分の1ぐらい残っていた・・・
凄い戦い方や・・・
チューハイ何杯と戦ったのだろう・・・
今から何杯戦うのだろう・・・
ある種の
尊敬の念もこみ上げてきた
勇気を出して
先輩に聞いてみた
「先輩・・・ ちょっとそれカチカチすぎやしませんか?」
先輩は
僕のことが
先の怒鳴った奴とは
知ってか知らずか
こう仰った
「アホッ!! ワシなりに育てとんのじゃ!!」
西成・・・
流石です・・・
橋本酒店(はしもとさかてん)
住所: | 大阪府大阪市西成区萩之茶屋2-3-11 |
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TEL: | 06-6649-5428 |
営業時間: | - |
定休日: | - |