入谷「おにぎり金太郎」酒好きの結婚相手はこの店で探せっ!!下町縁結び酒場物語
恐れ入谷の鬼子母人 びっくり下谷の広徳寺
うん
聞いたことのある言い回しだ
地口
と呼ばれる言葉遊びで
要は昔の駄洒落のようなもの
江戸時代に生まれただろう
恐れ入谷の鬼子母神
という言葉を
今を生きている僕でも知っている・・・
よく考えたら
凄いことだ
おそらく当時
めちゃめちゃ流行った言葉だったのだろう
これを言うだけで
大爆笑
になっていたのかも・・・
「お代官様 重箱の下をご覧下さいまし~」
「なぬ おやおや なかなかきらびやかで 硬そうな饅頭ではないか」
「お収め下さいませ~」
「これはこれは 恐れ入谷の鬼子母神」
「キャッキャッキャーー!!」
「・・・越後屋」
「恐れ入りますの いりと 入谷の いり がかかって ウシャシャシャシャーー!!」
「・・・解説は恥ずかしいぞよ」
「ウハハハハッ!! いりといりがー!! ヘソで茶が湧きまするー!!」
「ジタバタがすぎるぞ越後屋っ!!」
「ギャハハッ!! 傑作でとんちが効いてて もう!!」
「夜も更けておるっ!! 静かにせぬかっ!!」
「ワハハハッ!! ギャハハハーー!! ゲラゲラゲーー!!」
「なんかムカつくから 打ち首じゃーー!!」
ぐらい
ウケる言葉だったのだろうか・・・
そんな
名作のギャグを生んだ入谷は
地下鉄日比谷線で
上野から北千住方面に一ついったとこ
例の鬼子母神が祀られる
真源寺があり
7月には朝顔祭りも開催される
台東区の下町だ
入谷駅から
隅田川のほうへ進み
国際通りを超えて
少し歩いた角に
今回のお目当ての店はある
おにぎり金太郎
なる企画をやっているので
おにぎり編を書くときは
まず屋号に
おにぎり
と 入ったこの店を訪れなければと
常々思っていた酒場だ
金太郎・・・
なんて親しみやすい店名だろうか
そういや
おむすびころりん
なんて昔話もあったな・・・
日本人なら
この店に吸い込まれるDNAが
組み込まれてない人は
いないだろう
マサカリ担いだマスターがいてほしいな・・・
けだものあつめて相撲の稽古してないかな・・・
なんて期待してしまうが
おそらく叶わぬ夢だろう
それはそれでと
暖簾を押した
「いらっしゃ~い」
優しそうなお母サマが
やはり優しい口調で迎えて下さった
店内は
しの字カウンター
といいますか
緩やかなL字カウンターと奥に小上がり
カウンターの上に
お惣菜が並んでいるのが
素敵だ
先客様は三名様ほど
皆様
居心地良さそうに
カウンターで呑ってらっしゃる
新参者の僕は
カウンターの一番隅っこを頂戴し
やや小さくなりながら
参加させて頂くことにした
ウーロンハイを貰い
ちょいと一息
山芋の千切りにオクラという
ネバネバお通しが
家庭的で嬉しい
先客様は
お母サマとの会話が
本当に楽しそうだ
ここは
お母サマのご家庭感が
魅力すぎる酒場だということが
入店3分で理解できる
おにぎりは
後ほどよばれるとして
その前に何か一品・・・
目の前の大皿料理から
チョイスしてもいいが・・・
むむっ
短冊メニューも貼ってある
となると・・・
玉子焼をお願いした
ご家庭感となりますると
僕的に外せないメニューだ
卵焼き器ではなく
フライパンで
ちょちょいっと
こさえたコイツの可愛らいいことよ
まさに
実家の母親が
朝食に出してくれる感じの味
こんなので
いや
こんなのがいいんですよ
おっ!!
おにぎりの型を発見
こんなのを見てしまうと
もう我慢ならない
スジコいいな・・・
王道のタラコ サケも食べたい・・・
迷う・・・
よし
ちょいと冒険もっ!!
「すいません おにぎりスジコとシソの実 あと なめこの味噌汁下さいっ!!」
シソの実ってどんなんだろうか・・・?
緑茶ハイも貰い
準備万端
よく考えたら
目の前におにぎりがある
安心感
ってスゴい
今から
確実に美味しさで
幸せになれるというのが
わかっているのだから・・・
手で掴んで
10秒眺めてから頬張る
安心の美味しさだ・・・
口に入ってきた感触が
裏切らなんなぁー
と 思わせてくれる
日本人でよかった・・・
シソの実とやらは
プチプチとした食感が心地よく
爽快感があって堪らない
うん
好物がひとつ増えた・・・
スジコに至っては
言わずもがな
惜しげもなく詰め込まれた
スジコとご飯のが
口の中で踊って
もうっ!!
金太郎のおにぎり・・・
素晴らしすぎる・・・
お母サマに聞いてみた
「お母サマ ここ長くやられてるんですか?」
「そうね 2022年で50周年なの」
「50!! 凄いですね もうちょっとですね」
「アタシが30歳の時やり始めたから・・・ あっ 年バレちゃうね」
「ホントですか?? めちゃめちゃお若いですね お母サマ」
「お客さんから元気もらってるからね」
「アットホームって言葉 ここで生まれたんか思いました」
「あと アタシお客さんたち くっつけちゃうの好きなの」
「くっつける・・・?」
「結婚させるってこと」
「そうなんですか!!」
「今まで この店で出あって10組も結婚してるのよ」
「10組!! スゴい!! 通わせて下さい!!」
そんなことを
話していると
奥の先客様が仰った
「私たちも この店キッカケで結婚したんです」
リアル
おにぎり金太郎ご夫婦が
いらっしゃった・・・
この現実味・・・
独身呑兵衛の皆様
ココにいかないのは
もったいなすぎやしませんか
僕は・・・
通います・・・
因みに
上の写真の先輩は
世の中の旨いモン
全て食べたと豪語なされていた
常連の方
お酒一杯ご馳走になってしまいました
本当に有難う御座います
先輩に
「最近食べたもので一番旨かったモン何ですか?」
と 尋ねると
「隣の食パンだよっ!!」
とのお返事
聞くところによると
おにぎり金太郎の隣には
お母サマのお兄様が切り盛りなさっている
パン屋さんがあるとのこと
・・・気になる
ということで
後日いってみました
オーロール文明軒
ご覧の通り
金太郎のド隣だ
これが
先輩のおっしゃってた
食パン
お兄様はお昼休みで
いらっしゃらなかったが
ご家族の方に
「焼きたてですよー」
と これまた優しい口調で
頂けた
辛抱たまらず
コンビニで缶ビールを買って
一口・・・
このパン旨すぎるやないかい!!
いやいや・・・
恐れ入谷です
おにぎり金太郎(おにぎりきんたろう)
住所: | 東京都台東区千束3-12-9 |
---|---|
TEL: | 03-3873-8917 |
営業時間: | 19:00~1:00(不定) |
定休日: | 不定(月3~4日程度) |