北赤羽「まるます家北赤羽店」あっちも好きだがこっちも好きです
鰻が食べたいっ!!
鰻っていつから食べてないっけ・・・?
今年は確実に食べてない・・・
去年はどうだ・・・?
魚屋で買ったヤツとか
お通しのうざくとか
くりから焼き的なヤツは食べたか・・・
ただ
お店でガッツリ鰻丼とかとなると
何年か前に浅草のうな鐵に
大人の人に連れて行ってもらった
記憶しか出てこない
好きなのに食べてない・・・
やっぱり・・・
高いから・・・
鰻にいくんならせんべろ酒場3軒ハシゴしたほうが・・・
なんて思ってしまう貧乏サカバー
でも
たまには奮発してみるか
どこにしようか・・・?
鰻屋のことなんて全然知らない・・・
思いつくのは赤羽の・・・
あっ!!
あそこいってみよう・・・
埼京線で赤羽のお隣
北赤羽にやってきた
駅から歩くこと3分・・・
暗闇に煌々と輝く
提灯達
この何の変哲もない
小さな酒場なのだが
看板に目をやると・・・
出たっ!!
まるますや北赤羽店
ご存知
まるます家の屋号だが
赤羽1番街のそれではない
じゃない方まるます家
とでも申しましょうか・・・
店内は
カウンターとテーブルと座敷
赤羽の
あの独特な雰囲気ではなく
ほっこり
とした空気が流れている
有名人の方も来られるのだろう
飾られてるサインが
否応無しにも目に入る
あっ!!
一枚の色紙を
凝視していると・・・
「あ~ 佐野史郎さんのサイン見てんのぉ?」
店員のお姉サマが
話しかけて下さった
「あっ いえっ」
「あ~ じゃあ吉田類さん~?」
「あっ いやっ」
「倉本康子さん~?」
「あっ あっ いえっ」
「え~? どれ見てんのぉ~?」
「あっ えっと」
おぼん・こぼんさんの
サインに釘付けになっていた
8年間
コンビでの会話がないとのこと・・・
サインの日付は2010年・・・
この頃は
まだマシだったのか・・・?
ただ この感じ・・・
一人で書いてるサインにのような気がする・・・
また
似顔絵のような笑顔が見たいような・・・
もっと楽しみたいような・・・
いっ いかん!!
鰻に集中しなくては・・・
テーブル席に座らせて頂き
まずはビールを
いきなり
鰻丼を頼むのも
ちょいと野暮か・・?
だからといって
空腹状態で
その時
を 迎えたい気持ちも強い
ここは・・・
シラスおろしで
お茶を濁した
ビールと共に
チビチビいきながら
鰻情報
を 得るためキョロキョロと
むむっ!!
うな重・・・
特上重2550円・・・
やはり
いい値段するんだなぁ
左の裏返ったメニューには
並重1350円
とか書いてるのかしら・・・?
うな重の特上じゃないヤツあるんですか?
とか聞いてみようかな・・・
いやっ!!
ここまで来といてブレてはいけない
「すいません うな重特上と熱燗下さい!!」
言ってやった・・・
注文をしたというより
意を決しての
告白をした気分だ・・・
熱燗を舐めながら
主役の登場を待つ
噂には聞いたことがある・・・
鰻は待ち時間も含めての食べ物だと・・・
鰻をさばくところから始めるので
40分ぐらいはかかるそうな・・・
待つのも大人の粋ってなもの・・・
どれ
文庫本でも取り出し
「お待たせしましたー!!」
「早っ!!」
注文から
ものの5分で提供された・・・
正直・・・
めちゃめちゃ嬉しい・・・
粋じゃなくても
スグに食べれるほうが
僕は幸せだ
待つ粋
を 楽しむのは
老後の宿題でいいだろう
ゆっくりと
お重の蓋を開いていく・・・
2550円・・・
殿様の食べ物だ・・・
今まさに・・・
「お兄ちゃん いらっしゃい」
「はひー」
マスターに話しかけて頂けた
「ウチのうなぎ旨いよ 暖かいうちにお上がり」
「あっ ありがとうございます」
「ウチは赤羽から暖簾分けしてもらって そっから30年やってるからね」
「30年 凄いですね」
「アタシ今年で85歳です」
「えっ お若いですね」
「でも こないだ走ってたらバスにぶつかってね」
「えっ」
「怪我しちゃったよー」
「えっ 大丈夫ですか?」
「バスが」
「バスの方がですか!!」
「でもそっから なんかガタがきちゃってね」
「お体がですか?」
「バスが」
「バスの方がですか!!」
「修理に出そうと思ってさ」
「・・・バスをですか?」
「アタシを」
「マスターを修理てっ!!」
「つかみどころのない話ししてゴメンね」
「はぁ」
「鰻だけにね」
「マスターうなぎ冷めちゃうから ちょっと黙って!!」
お姉サマのツッコミで
店内がドッと沸く
楽しいな
やっとこさ
コイツとご対面
惚れ惚れする・・・
この圧倒的な存在感
艶っぺえタレで化粧された
大きくて分厚いヤツが
2尾も
これ以上の贅沢なんて
この世にあるのだろうか・・・?
武者震いをしながら一口・・・
美味しい・・・
これこれ・・・
鰻の脂の旨みって
鰻でしか味わえれない・・・
久々感も相まって もう!!
ご飯と一緒に
バックバク喰らう
飲み込む時に
喉が喜んでいるのがわかる
胃袋に落ちた感じが
気持ちよすぎる
お重を持ち上げ
ワッシャワシャかっこみ
肝吸いで追っかけ
お酒を
ツイーーッと・・・
このルーティーン・・・
夢見心地だ
この店に来て良かった
極楽ってのは
北赤羽にあったんだ
あっという間に
平らげた
ちょいと落ち着いて
店内を見回すと・・・
店員さんも客席に座り
テレビをみながら
キャッキャキャッキャと
笑ってらっしゃる
この感じ・・・
最高やな・・・
僕は
笑うことが好きだ
人の笑顔を見るのも
笑い声を聞くのも好きだ
そう思いながら
お店を後にした
まるます家北赤羽店(まるますやきたあかばねてん)
住所: | 東京都北区赤羽北2-13-2 |
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TEL: | 03-5993-0077 |
営業時間: | 11:00~22:00 |
定休日: | 月曜日 |