食堂で呑むのも好きだ

 

 

ランチタイムに

食事目的で座っているお客さんの中で

自分ひとりグラスにビールを注ぐ

背徳感がいい

 

 

１５時ぐらいに入店し

お客さんが自分だけという

貸し切り状態の

贅沢感も堪らない

 

 

ナイター中継を見ながら

あれやこれや話す

常連さんと店主さんの所作は

それだけでツマミになる

 

 

おかずの入ったショーケース

通称OHSは

スカートがめくれたマリリンモンロー

ぐらい見てられる

 

 

早朝からやってる

特に

市場の食堂なんかで呑ってる時は

世界中で一番幸せだ

 

 

 

心地よく呑める食堂

 

 

そんなお店を５軒ほど・・・

 

 

 

 

１軒目は

説明不要の老舗食堂

恵比寿の

めし処こづち

 

 

 

 

何年か前までは

チャーハンの表記が

チャハーン

と書かれていたが

書き直されたみたいだ

 

 

 

 

大都会に

このすがれた感じ

 

昭和３２年から営業しているというから

６０年以上になる

 

もう恵比寿の奇跡だ

 

 

 

 

早い時間は混むので

夕方がおススメ

 

ただ

１７時ぐらいには閉まってしまうので

なかなかタイミングが難しい

 

 

 

 

L字カウンターに

赤星と肉豆腐が画になる

 

 

コイツらで

喉と胃袋を

アイドリングさせといて・・・

 

 

 

 

こづちといえば

やっぱり

チャーハン

 

 

この

土曜日の昼ごはんに父親が

イチビッて

こさえてくれたかのようなビジュアルが

親近感を煽る

 

 

 

 

焼き飯

ってネーミングのほうが

しっくりくるか

 

乾燥した

ちっちゃいエビ

なんかも散りばめられて

遊び心も感じる

 

 

この飯が・・・

 

 

ジャンクで旨いっ！！

 

 

 

 

卓上には

紅ショウガとキュウリの漬物も置いてある

 

 

ワッシャワシャかっこんで

赤星で流し込む気持ち良さよ

 

 

午後から

エビスビール記念館いって

その後こづち

 

 

そんなデートが出来たら最高だな・・・

 

 

 

 

２軒目は

大阪福島の

みずほ食堂

 

 

営業が早朝から

１４時半ぐらいまでと

こちらも

いきにくい

食堂だ

 

 

 

 

うなぎの寝床っ！！

 

 

入店して

思わず叫んでしまった

 

 

広い

というより

長～～い

店内

 

 

反対側にも入り口があり

異空間にきてしまった

と　いい意味で思わせてくれる

 

 

 

 

出たっ！！

 

OHSッ！！

 

 

勝手にガラスを開けて

好きなおかずを取っていいなんて

王様になった気分だ

 

 

 

 

時刻は午前１０時

 

朝と昼の

狭間のような時間

 

 

やや

OHSの内容がおとなしいが

その中でも

 

 

 

 

焼き鮭と玉子焼きと

漬物の乗った一皿をチョイス

 

 

コイツで

６３３をキュッとやって

 

 

 

 

豚汁玉子落とし

と

熱燗に繋げる

 

 

チロリにコップってのがオツじゃないか

 

汁をすすって

お酒を一口

 

汁出汁男

で心も体もポッカポカ

 

黄身潰して

小さいごはん貰おうかしら

 

 

 

 

早朝といえばこの店も

 

 

３軒目は

荏原中延に佇む

日の出食堂

 

 

 

 

なんと

朝５時からやってるとのこと

 

 

ならばと

始発で乗り込み

到着したのは５時半だ

 

 

一番乗りだろう・・・

 

 

 

 

先輩いらっしゃるやんっ！！

 

 

しかも

シッカリ呑ってらっしゃる・・・

 

 

恐るべし荏原中延・・・

 

 

 

 

メニューが豊富過ぎる

 

和洋中

なんでもござれだ

 

おそらく

お客さんのリクエストで

１品　また１品と増えていったのだろう

 

切り盛りなさっているのは

年配のご夫婦

 

マスターも女将さんも

人の良さがにじみ出過ぎてる

お顔をなされている

 

 

そら

メニュー増えるわな

 

 

 

 

数多ある中に

気になる

片目カレー

を　発見

 

 

酒場ナビ酒訓

第１５条

正体が分からない気になるメニューは店員に聞く前に頼め

 

 

 

 

「すいませんっ！！　片目カレー下さいっ！！」

 

 

 

 

コップ水に浸かるスプーンが

オツじゃないか

 

 

全国水コップスプーン食堂マップ

なんて本が売ってないかな・・・

 

そんなことを考えながら

待つこと５分

 

 

 

出てきた

片目カレーが・・・

 

 

 

 

目玉焼き載ってるだけっ！！

 

 

 

そういうことか・・・

 

 

 

 

「片目って　こういうことなんですね・・・」

 

と　ボソッと呟くと

マスターは僕のほうを向き

ニヤッと笑いながら

ウインク

してこられた

 

 

 

人の良さが

にじみ出過ぎておりまする・・・

 

 

 

 

４軒目は

再び大阪

 

谷町六丁目の

スタンドそのだ

 

 

 

 

コの字カウンターに

魅力的なメニューの数々

 

誰が呼んだか

ネオ大衆食堂

だ

 

 

 

 

全部食べてみたいっ！！

 

と　僕を迷わすお品書き

 

 

メキシコキュウリ・・・

アボカドの生レバー風・・・・

 

 

おっ

先ずはコイツだ

 

 

 

 

アンチョビ煮卵ポテトサラダ

 

 

 

うん

 

ネオなポテサラ

 

味が濃くてビールがとまらない

 

 

おっ

そんなのもあるのか

 

 

 

 

チャーシューエッグ

そして

バイスサワー

 

 

大阪でこの二つを味わえるなんて・・・

 

 

なんですとっ？！

近所に系列の町中華があるですって？？

 

 

そこもいかねば・・・

 

 

 

 

最後５軒目は

京都三条にある

篠田屋

 

スタンドそのだ

は

オープンして４年

 

篠田屋は

その１１２年先輩という

なんと

創業１９０４年

 

 

明治時代やないかい・・・

 

 

 

 

バッキバキの店内で

そそられるのは

逆に

こういうメニュー

 

 

 

 

中華そばっ！！

 

 

どうでしょう

この可愛いらしさ

 

丼のカラフルな雷門も後押しして

美味しそうというより

愛おしい

 

 

 

 

そして

味も絶品

 

あっさりと思いきや

シッカリとコクがあり

ご飯のおかずにしたくなる旨味がある

 

 

 

 

壁に

ピンとこない文字を発見

 

さらもり

とな・・・？

 

 

 

 

かつては

京阪電車の終着駅だった三条

 

そりゃあもう

乗務員さんが

ウジャウジャ食事に来ていたと

 

 

 

 

これが

皿盛

 

京阪の乗務員の方々の

時間をかけず満腹になるモノを

とのリクエストから

誕生したそうな

 

 

 

 

簡単にいううと

カツカレーだ

 

 

カレーうどんのカレーが

かかってるというか

 

ダシのしっかり効いた

濃い餡かけスタイルだ

 

 

 

 

箸ではなく

スプーンを使えるので早く食える

と大好評だったとか

 

 

見ると

かなりご高齢の先輩も

皿盛を召し上がっていた

 

 

思い出の味なのかしら・・・？

 

 

 

 

うわぁ・・・

 

 

全国レトロ灰皿食堂マップ

なんて本が売ってないかなぁ…

 

 

 

 

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