人生初のVIP待遇!大井競馬場の貴賓室で吞んでみた
貴賓(読み)きひん
意味:身分の高い客
類語:上流階級 セレブリティ
貴賓室(読み)きひんしつ
意味:社会に重大な影響が及ぶ立場や要職に就いている人物を
もてなし接待することために設けられた部屋
類語:ファーストクラス ロイヤルスィート
ひょんなことから
その貴賓室に入れる事になった
ホテルとか旅館とかではなく
大井競馬場のソレ
競馬のコト・・・
何にも知らないぞ・・・
僕と
そして
競馬に詳しい
を助っ人に
貴賓あふれる4人が
大井競馬場に舞い降りた
「いや お日柄もよいザマスな」
「ご機嫌うるわしゅうザマスね」
「そうでゴワスな」
「ゴワスは 貴賓ではないでソウロウ」
「拙者 早漏にて候」
「オホホあそばせーーー」
みんな貴賓がダダ洩れだ
正門ではなく
隣の関係者入口的なゲートをくぐる
えっ
まっすぐ行けば管理棟があるんですか
管理棟で受付を済ます
えっ
競馬新聞頂けるんですか
パスを首から掛けとくんですね・・・
ぬほっ!!
VIPの文字がっ!!
実家のお母さん・・・
僕 東京で成功したよ
ここまでくれば
後は競馬博士のまなぶさんに
ついていけばいいだろう
「まなぶさん よろしくお願いします」
「貴賓室は初めてですが お任せあれっ!!」
「因みに なんで髪の毛 赤くしたんですか?」
「あははは 先ずパドック行きますよ」
「・・・?」
「まなぶさん 馬のどこを見ればいいんですか?」
「毛並みと 興奮具合ですね」
「ほう!!」
「艶があって 落ち着いてる子が強いです」
「勉強になります!!」
「まなぶさん 天気いいですね」
「良馬場なんで 追い込み馬が有利ですね」
「ほう 因みに何で 髪赤くしたんですか?」
「あははは あそこが貴賓室ですね」
「・・・?」
「ガラス張りの ところですか?」
「一番上の テラスがあるとこですね」
「どうやって 行くんですか?」
「こっちです」
「頼もしや まなぶさん」
「エレベーターで5階に上がります」
「へイッ!!」
「おそらく ココじゃないでしょうか」
「他の貴賓様と 同室なんですね」」
「テラス いってみましょう」
「ヒヒーーンッ!!」
「眺め最高ですね」
「遠くまで ハッキリクッキリ見えますよ」
「まなぶさん アレ お山の大将じゃないですか?」
「酒場の・・・」
「あのお客さん 玉子10個の目玉焼き 頼んでますね」
「見えるんですか・・・?」
「あっ 9個かな」
「イカさん・・・」
「はい」
「向きが 全く逆ですね・・・」
「・・・」
「あっ まなぶさん メニューありますよ」
「ルームサービス的なモノ 頼めるんですかね?」
「お酒ありますね」
「ビールをピッチャーで 貰いましょ」
「おっ 居酒屋メニューがっ」
「おツマミ豊富ですね」
「お刺身も ありますよ」
「まなぶさん 馬刺し 探して下さい」
「・・・」
「お寿司もありますね」
「まなぶさん 馬肉寿司 探してください」
「・・・」
「アンガスビーフステーキも あるんですね」
「まなぶさん サラブレットホースステーキとか探」
「イカさん ちょっと黙れますかっ!!」
「・・・」
仲良くケンカしながら
絶景のテラスで酒ゴング
泡だらけにならずに
ピッチャーからジョッキにビール注げるヤツ
ゼロ人説
は さておき
高く開放感のある場所で呑む
ビールがうまい
アテは無難に
ポテトフライとたこ焼きを
「たこ焼き4人で6個かですか・・・」
「数が合いまへんな」
「名案 思いつきました」
「どんなどんな?」
「爪楊枝で 全部のたこ焼きを 半分にカットしてですね」
「ふむ」
「総数を 12個にするんです」
「ふむふむ」
「そうすると 4人が3口ずつで平等になります」
「タコが入ってる入ってない問題が 出てくるでしょう」
「ほな ポテトの本数も数えてですね」
「ひーふうーみー ざっと40本ぐらいですわ」
「たこ焼き1個の人は ポテト15本」
「ってことは 2個の人はポテト5本でっか?」
「これで文句ないでしょう」
「紅ショウガは どう分けますのん?」
「それは なんとなくでええやん」
「いや 紅ショウガも本数数えて 4で割りましょ」
「紅ショウガの本数て なんやねん」
「僕 紅ショウガ嫌いですけど 4割りましょ」
「嫌いやったら 参加せんでええやん」
「僕の分の 紅ショウガとですね・・・」
「おーん」
「ポテト2本と物々交換してくれる人 いるかもしれません」
「おるかっ!!」
「ポテト1本やったら相談のるで」
「それ 何センチぐらいのポテト」
「もーえーわっ!!」
神様・・・
にわか貴賓が
周りにバレてませんように・・
ルームサービスもいいが
せっかくの競馬場
ホルモン的な
ギャンブル飯を
求めて彷徨ってみよう
むむっ
煮込みとビールのお店
253
ですと
牛もつ煮込みと
豚もつ煮込みの
2種類をご用意してくれてるんだ・・・
どっちにしようか・・・
今日の気分は・・・
気分はセレブレティ
パンがなければ
ケーキを食べればいいじゃない
牛か豚で迷うのなら
両方買えばいいじゃない
実家のお母さん・・・
僕
東京で成功しすぎて
天狗になっちゃてるよ
牛もつが
柔らかくて甘くて堪らない
いいモツを使ってるから
塩味で戦えるのだろう
旨味をシュンだ厚揚げも
いい仕事してやがる
これはご馳走だ
激辛でお願いした
豚もつも絶品
チビチビつまんでもいいが
豪快にご飯にぶっかけ
ワシャワシャ食いたい旨味の強さ
牛もつも含め
大井競馬場名物
と言っていいだろうか・・・?
量がもう少しあれば
言い切りたいところだが
肝心の競馬のほうは難しく
僕ら素人は
なかなか当たらない
マイナスばっかり増えて
いつのまにやら
残すは最終レースだけとなった
「まなぶさんは 勝ってるんですか?」
「まだですね」
「まだって あと1レースしかないじゃないですか」
「1レースあれば十分ですよ」
「この買い方で 間違いなく勝てます」
「ホンマですか じゃあ僕も一緒の買い方します」
「お任せあれっ!!」
「因みに なんで髪の毛 赤くしたんですか?」
「あははは 先にテラスいっときますよ」
「・・・?」
「何番や何番や!!」
「来たっ??来たっ??」
「うおーーーー!!」
「うおーーーー!!」
「まなぶさんっ!! ボロ負けやないすかっ!!」
「奥が深いですね 競馬は」
「まなぶさんっ!!」
「はい」
「よう 負けといて ご機嫌に呑めますねっ!!」
「あはは」
「まなぶさんっ!!」
「はい」
「よう負けといて 旨そうに寿司食えてますねっ!!」
「あはは」
「因みに なんで髪の毛 赤くしたんですか?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「モテたいんじゃ~」
まなぶさん
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大井競馬場(おおいけいばじょう)
住所: | 東京都品川区勝島2-1-2 |
---|---|
TEL: | 03-3763-2151 |