北千住「徳多和良」茶番劇がバレて怒られたっ!!
北千住
割烹くずし徳多和良
美味しすぎる魚介系の料理を
リーズナブルすぎる価格で提供して頂ける
嬉しい限りの立ち飲み屋だ
だが・・・
土日祝休み
開店16時
材料無くなり次第閉店
僕は何回か試みたが一度も入れたことがなかった
平日の19時に行って閉まってるのは当たり前
18時でも
「今日はもう終わりなんですー」
なんて言われたこともあった
いつ入れんねん!!
こんなもん徳多和良の為に時間作らな入られへんやろっ!!
ということで・・・
昨年
わざわざ徳多和良にいく為に
仕事を休んでまで時間を作り
カリスマジュンヤといってみることにした
待ち合わせは開店の30分前
15時半に店の前にした
定時に到着すると・・・
うわっ!!
並んでる・・・
さすが名店である
ただ救いはその人数
僕の前には5人ぐらい
10人ちょい入れる店だから
1回転目には十分余裕がある
店頭に出されている
本日のお品書きをみながら
何を頼もうかしらなんて吟味していると・・・
なかなか雲行きの怪しいLINEが
カリスマジュンヤから送られてきた
「すんまへん 金額が合わんかったんで仕事終わってまへんねん
僕らの仕事 1円でも勘定合わへんかったら帰れまへんねん」
日本初の金髪銀行員も大変みたいだ・・・
16時過ぎには到着できるらしいのだが
実はこれが
なかなかやっかいなこと
なのである
徳多和良に限らず
店内での待ち合わせが出来ない店は多い
まぁ そりゃそうだ
いつ来るかもわからないお客の為に席を空けとくなら
外で並んでる人を優先するに決まってる
特に徳多和良のように
一人呑みするお客さんが多い店はなおさらだ・・・
そうこうしてると
16時になり暖簾が掛けられた
ジュンヤはまだ来る気配がない・・・
僕を含めて行列は8人ぐらい
この人数なら僕だけなら入れる
ジュンヤを待っている間に他のお客さんが来て
1回転目に間に合わないという可能性は
十二分にある・・・
どうしようか・・・
1秒だけ悩み
「先入っとくわー」
と 返信した
店内は檜のL字カウンター
広くなくごちゃごちゃした感じはあるが
清潔感が素晴らしい
どうやらご家族中心でやられてるみたいだ
大将は厨房の奥にでんと構え
お酒と接客は若女将が切り盛りなさってる
ビールで喉を掃除して
ハモの天ぷらを頬張っていたら
ジュンヤからLINEが来た
「イカはん着きましたわー 入れまっしゃろか?」
どうやら店の前にジュンヤがいるらしい
店内を見渡すと
かなりの満席状態だが
一人ぐらいは入れる隙間はある
だが僕の場所とはかなり離れているとこだ
普通に入ってきたジュンヤを
「おー ここやここやー」
なんて迎え入れることは出来ない
折角二人で来ておいて
別々に呑むのも味気ない
どうしようか・・・
そうだ こんなのはどうだ
地元大阪に居る時はよく遊んでいたが
お互いの就職などでなんとなく疎遠になってしまい
東京北千住で偶然同じ店に居合わせ
10年ぶりの再会をするという二人
という設定を
ぶちかましてみることにした
題して
奇跡を祝って隣の先輩ちょっとだけスペース空けてよ作戦
である
ジュンヤが入店してきた
僕と離れている場所で呑み始めた
早速作戦決行だ
「あれっ ジュンヤ??」
「えっ!! マジでっ?? イカやおまへんかー」
「なんでココおんの?」
「なんでって ワテ 北千住住んでまんねん」
「ホンマかいな 東京出てきてるって噂は聞いてたけど」
「イカは?? なんで??」
「ワイも南千住住んでんねん」
「えーーーー 知らんかったわー」
「っていうか何年ぶりや」
「最後に会ったんブッさんの退院祝いとかやと思うから」
「10年ぐらい前やで それ」
店員さんお客さん全員に
あえて聞こえるよう舞台役者の声量で話した・・・
これで状況説明は出来た・・・
ほとんどのお客さんが一人で静かに呑まれている
自分越しに会話されたらいい気はしない
ただ目の前には奇跡の再開がある
ちょいと詰めて
この二人は隣にさせて昔話させてやるか
っていう空気は作れただろう
「ジュンヤ何食べてんの」
「アナゴやがな」
「アナゴで思い出したけど結婚考えてた彼女元気か?」
「なんでアナゴで思い出すねん アナゴみたいなトンガった顔してへんかったやろ」
「いや つかみどころのないいう意味で」
「あぁ そっちか・・・ って それも嫌やわっ!!」
と 話してると 若女将が
「こちらどうぞ すいません 皆様ちょっとだけ移動して頂けませんか」
なんと 僕をジュンヤの隣に誘導して下さったっ!!
女将さんが天使に見えた・・・
女将さん お客様
本当に申し訳ありません
そして本当に有難う御座います
皆様の優しさに甘えさせて頂きます・・・
ジュンヤと小声で
「やってみるもんやなぁ・・・」
と 囁きながら祝杯をあげた
ただ こっからがマズかった・・・
何杯か呑むにつれ
先程の設定なんぞをとうに忘れ
普段の会話をしていたからだ・・・
偶然の再会アンテナを完全に切り
最近行った酒場の話を
スマホを見せ合いながら
キャッキャ話していると・・・
隣の年の頃なら80歳ぐらいの
黒帯先輩がまさかのセリフを放った
「おかみー この二人偶然会ったんじゃないみたいだよ」
一気に酔いの覚める僕とジュンヤ・・・
僕らの方へ駆け寄る若女将・・・
ガチガチに固まった二人に
さっきまでDrスランプのガッチャンのように
可愛かった若女将が
「ルールは守りなさいっ!! カッコ悪い呑み方するもんじゃありませんよっ!!」
姑息な真似はするもんじゃないですね・・・
徳多和良(とくだわら)
住所: | 東京都足立区千住2-12 |
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TEL: | 03-3870-7824 |
営業時間: | 16:00~21:00 |
定休日: | 土・日・祝 |