大正「マルトミ食堂」ここが一番行きにくい大阪の沖縄だっ!!
大阪市大正区
区全体が
運河に囲まれた島状の地形となっていて
大阪24区の中でも
香ばしい
部類の区の一つである
なにより
特筆したいポイントは
下の地図を見て頂きたいのだが
この
赤枠で囲われてる部分が
大正区
先端の
矢印の場所が
京セラドームの最寄りの
大正駅
24区でも9番目にデカイ
9・43平方キロメートルの面積の中に
なんと
駅はJRと地下鉄鶴見緑地線の大正駅が
この場所にあるだけなのだ
となると・・
区の下の方が
陸の孤島
になってしまうのは
必然的だ
20数年前
僕は大正駅のひとつお隣
弁天町
に住んでいた
移動はもっぱら
原付
いつも
なんば 心斎橋 梅田 西成周辺を
原付で走り回っていた
ある夕暮れ
なんばから弁天町への帰り道
大正駅の交差点を
何気なく
この道こっち行ったらどこいくんやろう・・・
と
いつもは右に曲がるのところを
左に曲がってみた
初めての道は新鮮でええなぁ・・・
なんてゴキゲンで走っていると
街が急に工場地帯になった
なんやココ・・・
面白がってウロウロしてみた
これがマズかった
完全に迷子になってしまった
スマホなんかモチロンない時代
帰り道がどっちの方向かわからない
ただただ闇雲に原付を走らす
日も ほとんど暮れてしまった
寂しさが襲ってくる
なんとか工場地帯を抜け出したが
そこは見知らぬ住宅街
不安は治まることはない
と
その時
商店街のアーケードが
僕の目の前に現れた
煌々と輝く商店街の光が
僕の心を和らげる
山で遭難しかけている時に
灯りのついたペンションを見つけたら
おそらくこんな気持ちだろう
なんて思ってしまう
商店街のお店の人に
弁天町の方向を聞き
なんとか家路に着くことができた
ふう・・・
安堵を感じるとともに
それにしても
あの商店街なんやったんやろ・・・
なんであんな場所にあるんやろ・・・
と
違和感を抱いていたのを
覚えている
その街が大正区の
リトル沖縄
奄美大島の人が多いように
工場地帯の大正区にも
沖縄の人が出稼ぎで来て
住み着いたって流れだ
もう一度いくつもりでいたが
程なくして上京してしまったので
そのタイミングは先延ばしになってしまった
そんな話を
大阪の酒友としていると
その街には
なかなか渋い沖縄食堂があるとの
情報をくれた
時は来た・・・
20数年前の
宿題を片付けに行かなければ・・・
酒友に教えてもらった店は
食べログを見てみると
最寄駅が南海汐見橋線という
大阪人でもあまり使わない路線の
津守駅
と表記されている
リトル沖縄が
大正駅から遠いのは知っている
津守から攻めてみるか!!
で
前回 味論が記事にした
に至り
どエライ目にあうのである
二見食堂を出た僕と味論は
運良くタクシーを拾うことができた
先にも述べたが大正区は
運河に囲まれている
タクシーで
西成区と大正区を結ぶ
千本松大橋を渡る
道中僕らは
「助かったー!!」
「よかったー!!」
「運転手さん有難う御座います!!」
「生き延びたー!!」
と ずっと歓喜の声を上げていた
なぜなら
千本松大橋は
通称めがね橋と呼ばれているらしく・・・
デカイ 長い グルグルだっ!!
この橋を
歩いて渡ろうとしていたなんて
今考えても
ゾっとする・・・
やっと着いた・・・
道のりが長かったせいもあるだろう
マルトミ食堂の外観が
愛おしすぎる・・・
食べログに
憤りを感じた瞬間がもあったが
全て吹き飛んだ
味論が暖簾の
そ
のところを引き
マルトミに入った
こじんまりとした店内
所々に
沖縄色を出し
いい感じだ
先客はおらず
僕たちだけ
っていうか
店員さんもいない・・・
「すいませーん」
と 放ってみると・・・
奥から・・・
「すんませ~ん いらっしゃ~い」
おばぁ登場
「二人いけますか?」
「かましまへ~ん いらっしゃ~い」
おばぁの
とろけるような喋り方が
堪らない
「ビールとかありますか?」
と 尋ねると
奥からもう一人
お姉サマが出てこられて
「これでかめへん?」
と
店内の冷蔵庫から出して
僕らの目の前に置いて下さった
缶オリオン
かめへんどころか
これで喉を掃除したかったんです
それにしても
オリオンビールの
デザインってカワイイ
沖縄好きのカリスマジュンヤは
いずれ左肩に
このデザインのタトゥーを入れると
豪語して憚らないぐらいだ
ワァオ!!
OOHS(沖縄オカズの入ったショーケース)
ショーケースの中に
おそらく
お母サマかお姉サマの
飲みかけのペットボトルを
忍ばせているところも
魅力的だ
目移りしながら
もずくの天ぷらをチョイス
塩加減と食感が素晴らしい
そして何より
衣タップリで
食べごたえ十分
・・・食べごたえ
・・・食べごたえ
ここに来て
足して80歳を超える2人の
ツマむペースがグッと落ちてきた・・・
それもそのはず
この日は
マルトミで4軒目のハシゴときている
しかも
味論に至っては
ついさっき
他人丼を
ほぼ一人でがっついたばかりだ
「ちょっとキツなってきたな・・・」
「・・・オラ ・・・もう満腹っぺよ~」
「でも せっかくやしな・・・」
「ソーキそばか沖縄そばを・・・」
「よっしゃ!! すいませーん ソーキそば一つ下さい」
まぁ
二人で1人前やから
なんとかいけるやろ・・・
と 思っていると
おばぁが
まさかのセリフ
を 僕らに放った
「お待たせ~ サービスで大盛りにしといたで~」
うわっ!!
一瞬固まる2人・・・
大盛りだ・・・
麺が具を通り越している・・・
こんな状態の2人で
戦えるのか・・・
おばぁは
にこやかに僕らを見てらっしゃる・・・・
「お母サマ有難う御座います!!」
「嬉しいっぺよー!!」
「ヒャッホーーイ!!」
「ヨロレイッヒーー!!」
空元気を振り絞り
大盛りソーキに立ち向かった
ただ
戦う前に気になることが・・・
僕が思い描いていた
ソーキそばとは全然違う
具が・・・
まぁ 豚肉はいいとして・・・
大根!!
昆布巻き!!
白菜も散りばめられている
そしてスープを少し味わってみると
なんと味噌味!!
今まで僕が沖縄以外で食べてきた
それとは異次元の仕上がりだ
「本場のヤツってこんなんなんかんぁ・・・」
「オラ 沖縄で本場の食ったことあるぺが こんなんながったよー」
「でも 味はイケるな」
「いくっぺかーーー!!」
「ズボズボズーーー!!」
「ズボボボボーーー!!」
時間をかけまいと
2人で一気にかっこんだ
そして・・・
平らげた・・・
「ふう・・・ 勝ったな・・・」
「美味しいからいけたっぺよー」
「せやな 旨かったもんな・・・」
「ふう・・・ 予定してる次の店辞めて喫茶店で休むっペよー」
「そうしよか・・・ さすがにパンパンやわ」
と
この後の計画を
練り直していると
おばぁに
再び
まさかのセリフ
を 放たれた
「あんたらよっぽど腹ペコなんやなぁ~ これもサービスやぁ~」
ウチのオカンもしかり・・・
おばぁもしかり・・・
食べさせたがるやーーーん
おばぁ・・・
優しさを有難う御座いました・・・
次回は1軒目で来ます・・・・
もってこんでよかったー
おわり
マルトミ食堂(まるとみしょくどう)
住所: | 大阪府大阪市大正区平尾5-2-13 |
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TEL: | 06-6553-0274 |
営業時間: | 10:00~20:00 |
定休日: | 火曜日 |