湊川「ふくや串かつ店」ホンマにコレ店なんか・・・?
以前に
神戸の湊川の
稲田串かつ
という店での
美人の店員さんと
楽しい時間を過ごした記事を書いた
今回は
そのつづきのようなモノ
ご覧になられてない方は
是非とも
こちらも見てやって下さいませ
↓
稲田を
後にした僕は
山の方へ歩き始めた
ゴチャゴチャとした喧騒とは
打って変わって
静かな坂道
マップを見ながら
お目当ての店へ歩みを進めるが
どうにも不安だ
一向に
この先に酒場あるっぽい
雰囲気が感じられない
これホンマにあってんのか・・・?
と Googleに不信感を持ち初めた
その時
あれは・・・
赤提灯・・・
あそこかもしれない・・・
あそこだったら嬉しい・・・
あそこに違いない・・・
スマホに
「OK Google GomenNasai」
と 気持ちを伝え
足早にそこへ駆け寄った
出たっ!!
ふくや串かつ店
噂には聞いていたが
エグい店構えだ
明らかに
無理やり補修してある
テント屋根
斜めの無地の暖簾に
茶色いシート
っていうか
ホンマにコレ店なんか・・・?
赤提灯に
書いてある文字は
何と読むのだろうと
凝視していると
「お兄ちゃん 何見とんねん お客かぁ~?」
お母サマが
店内から出てこられた
「わっ!! 出たっ!!」
「出たてなんやねん バケンモンみたいに言いなや」
「すんません 営業してますか?」
「してんで~」
「ほんなら 1杯いいですかね?」
「お兄ちゃん ウチお酒はあらへんねん」
「そうなんですか」
「ちょっと行ったところに 自販機でお酒売っとうからな」
「はい」
「呑みたかったら そこで買うといで」
「かしこまりました!!」
お近くの
自販機で缶チューハイを購入し
改めて
ふくや
の 前に戻る
っていうか
ホンマにコレ店なんか・・・?
先ほど
営業してるという
確信を得たのにも関わらず
デジャブかのように
安心感を与えてくれない・・・
店に入ろうと
扉を開くと・・・
「そっちちゃう!! こっちや!!」
お母サマが叫ばれた・・・
「えっ?」
「中やなくて 外で食べてんかぁ」
・・・外?
外の
シートをめくると
小さい椅子が二つあった
なるへ・・・
これに座るのか・・・
腰をかけると
すがれた店内を
拝むことができる
目の前に
どっしりとフライヤーが鎮座し
奥は
かつては
客席だってであろうスペース
昨日今日では完成しない
年季の入り方だ
そして
このコールタールのごたる
油の
真っ黒さ
はどうだ!!
僕なりの説で
黒い油で作った揚げ物
実はめっちゃ旨い説
というのがある
店の雰囲気と
相まって
武者震いがとまらない・・・
目の前の
カウンターというには
あまりにも
細い
スペースに缶を置き
ちょいと一息
左の壁に貼ってある
メニューを見てみる・・・
安っ!!
串かつ1本
ほとんど70円て・・・
ミンチカツがちょっと高くて
それでも80円・・・
となると
160円の
とんかつ
というメニューが
気になってしょうがない・・・
絶対頼もう
えっ?
10日20日30日は
70円の串が
60円!!??
「お母さん ちょう安すぎませんか?」
「せやなー まぁこれでも 昔よりは値上げしたけどなぁ」
「50円以下の値段でやってたとか?」
「そうや 昔は中で お酒も出しててんけどな」
「はい」
「色々あって お酒やめてもうてん」
「そうなんですか」
「それより お兄ちゃん 何揚げる?」
「あっ ほんなら ホルモンと豚と・・・」
「バサと豚と・・・」
「バサ?」
「牛の肺や ホルモンのことそう言うねん」
「へー あと ピーマンとエビください」
「はいー」
ホルモンと豚
70円だからといって
小ぶりではなく
しっかりとした串かつ
うん
やはり油が美味しい
僕が一番好きなコロッケは
早稲田にあるお肉屋さん
のコロッケなのだが
そこも油が真っ黒なのだ
マキもふくやも
ラードの風味が凄い!!
ウインナー入りピーマンとエビ
実は
神戸の串かつのパン粉は
大阪のキメの細かいそれとは違い
やや粗め
これぐらいの粗さの方が
ラードの旨みを
十二分に堪能できるってもんだ
それにしても
このしっかりしたエビが70円・・・
ボランティアやん・・・
旨さと安さで
どんどん注文したくなる
「お母さん ミンチと一番高い とんかつ下さい!!」
「ミンチと・・・ とんかつかぁ・・・」
「えっ 品切れですか?」
「ミンチは なんぼでもあるんやけどなぁ・・・」
「はい」
「とんかつ あと1枚しかないねん・・・」
「いやいや モチロン1枚でいいですよ」
「う~ん せやねんけどねぁ・・・」
お母サマは
何故か
とんかつを揚げることを渋ってらっしゃる・・・
・・・と そこに
「すいませーん とんかつ1枚下さーい」
小学校低学年と思われる
男の子がブルーシートをめくり
カワイイ声で注文してきた
お母サマは
「お兄ちゃん・・・ かめへんか・・・?」
と 申し訳なさそうに
僕に聞いてこられた
僕は微笑みながら
大きくうなづいた
「とんかつ結構大きかったですね 160円とは思えんぐらい」
「・・・うん あの子らな 時々この時間ぐらいに来てな・・・」
「はい」
「とんかつ1枚買うてな・・・」
「はい」
「4人で回し食いしながら 帰りやんねん・・・」
「はい」
「とんかつ あの大きさやったら 儲けなれへねんけどな・・・」
「はい」
「あの笑顔見てたら・・・ 小さく出来ひんくてなぁ・・・」
「・・・なんか イイ話ですね」
「昔はこの通り 店もめっちゃあってな」
「はい」
「夕方は買い食いの子供で ウジャウジャやったわ」
「そうなんですね・・・」
「地震からやなぁ・・・ ちょっと寂しなってもうたなぁ・・・」
「・・・」
40年前に
旦那さんとご結婚なさった
お母サマ
ひろこ
というお名前らしい
結婚を機に
旦那さんの母親が経営していた
ココ ふくや を手伝うことになり
なんやかんやありながら
1人で
暖簾を守り続けているという
「ウチは幸いなことに 店も崩れんかったし火事もなかった」
「はい」
「神様に 続けろ って言われた気がしてなぁ・・・」
「・・・なんか ・・・ありがとうお母さん」
「お母さん ミンチ旨いっす!!」
「おおきに~」
「因みに 何でお酒 置かんようになったんですか?」
「・・・男の人って ・・・酔っ払うとやなぁ」
「はい」
「スグ 女口説くやろ」
「そうですね」
「アタシな・・・」
「はい」
「毎日毎日 口説かれまくってな・・・」
「・・・」
「もう モテんのに飽きてもうてん」
「・・・」
「だからお酒 置かへんくしてん」
「・・・ ・・・ ・・・お母さん」
「なんや?」
「その話 串かつだけに 衣分厚すぎませんか・・・?」
「ホンマやってー アタシめっちゃモテたんやでー」
ひろこさん・・・
また来ます
コチラの神戸もどうぞ
↓
ふくや串かつ店(ふくやくしかつてん)
住所: | 兵庫県神戸市兵庫区菊水町7丁目1-4 |
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TEL: | 078-521-5720 |
営業時間: | [月~土] 10:30頃~17:00頃まで |
定休日: | 日曜日 |