錦糸町にやって来た

 

 

もはや僕のライフワークになっている

陸の孤島酒場巡り

が目的だ

 

 

 

 

とは言うものの

今回の店は純粋に

酒場

とは呼ばないかもしれない

 

 

町中華で飲ろうぜ

を観ていて

ココいきたいっ！！

と　

心揺さぶられた１軒

 

 

 

 

出たっ！！

 

菜来軒

 

 

駅から歩くこと２０分

 

蔵前橋通り沿いに怪しく光る

町中華

 

黄色い看板に

すがれすぎて

色が薄くなっている赤いテント

 

ガマエが最高だ

 

 

食材のダンボールが

外にあるのは

冷蔵庫のキャパ的な事情だろうか・・・？

 

 

 

 

ちょいと

開いてる厨房の方を

覗かして頂く

 

あっ・・・

 

見えちゃったパンチパーマ・・・

 

 

ワクワクしながら暖簾を押した

 

 

 

 

うおっ！！

細長がっ！！

 

 

店内はカウンターに

ギッチリお客さんがいらっしゃり

アリの子一匹入れなそうな雰囲気

 

 

これは

ちょっと出直さないといけないか・・・？

 

と思った矢先に

 

 

 

 

「いらっしゃーい　こっちっどうぞー」

 

 

パンチパーマのお母サマに

声をかけられた

 

 

こっち・・・？

 

 

店の奥にいざなわれると

小上がりがあるのだが・・・

 

 

 

 

そこには先輩方が

実家よろしく

くつろいでらっしゃる

 

 

まさか

相席ってことか・・・？

 

一見の僕に

黒帯先輩方と交われというのか・・・？

 

 

手の平に

黒

と書いて飲み込んでいると

 

 

「ここのカウンター使ってー」

 

 

 

 

小上がりに

先輩方に背を向ける感じに座れる

カウンターがあった

 

 

そういうことか・・・

 

 

足元には

ビール瓶が何本もストックされており

なかなかの

珍席

だが

兎にも角にも席を確保でき

一安心だ

 

 

 

 

座って辺りを見渡し

装飾品を見て思い出す

 

 

そういや

お母サマ奄美大島出身って

テレビで言ってたな

 

これらは

奄美のモノなのかしら・・・？

 

 

 

 

何故かベッキーの旦那もっ！！

 

 

２０１４年・・・

 

巨人にFAしてきた年からか・・・

 

１．１って１月１日のことか・・・？

 

元旦にこの店に・・・？

 

三回も・・・？

 

っていうかこの店元旦もやってるのか・・・？

 

 

片岡の事も含め

後でお母サマに聞いてみよう・・・

 

 

 

 

なんとなく気分で

抹茶ハイを頂戴する

 

 

さぁ

そしておツマミ選び

 

先ずは餃子か・・・

ハルマキもいいな・・・

 

 

むむっ！！

 

 

 

 

揚げの三兄弟

なるポップを発見

 

２０２０でちゅう

は　さておき

旨そうだ

 

揚げ餃子　揚げ茄子　揚げレバー

 

どれにしようか・・・

 

これもなんとなく気分で

 

 

「すいません　揚げ茄子下さいっ！！」

 

 

 

 

お孫さんも厨房に入られ

諸々のアシストをされている

 

お二人で

この大勢のお客さんと戦うってスゴイな・・・

 

あっ・・・

 

見回すと

まだテーブルに料理のきてない

お客さんがチラホラ

 

揚げ茄子が僕の目の前に現れるのは

ちょっと時間がかかるな・・・

 

早く出来そうな

とりあえずメニューから一品・・・

 

と思っているところに

奇跡がっ！！

 

 

 

 

お母サマが

カウンターの女性に

 

「はい　おまたせー」

「何コレ」

「ウンパイロウ頼んだよねぇ」

「ウンパイロウ頼んでないよ」

「へっ？？」

「アタシが頼んだのはウーロンハイ」

「へっ？？」

「なにママ　ウーロンハイとウンパイロウ間違えたのっ！！」

「そうだっけぇ・・・？」

 

 

 

「じゃあ　僕それ頂きますっ！！」

 

 

 

 

これが

ウンパイロウ

 

 

初耳の響きだったが

一目見ただけで

旨いと確信できる料理だ

 

 

 

 

ツマミ不足のところに

いい意味で注文を間違えてくれた

お母サマに感謝だ

 

しかも

お母サマに

 

「無駄にならなくてよかった　ホントにありがとうね」

 

と　お礼まで言って頂けて

人助けした感も味わえている

 

 

 

 

茹でられた豚バラに

甘酸っぱいタレがかかったコイツと

抹茶ハイの相性がバツグン

 

 

 

酒場の神様

 

今宵もありがとうございます

 

 

 

 

程なくして

揚げ茄子も到着

 

うん

 

コイツには炭酸で戦いたい

 

 

「ハイボールありますか？」

 

と　お孫さんにお伺いをたてると

 

 

 

 

「これで適当にやってよ」

 

と　

ボトルと炭酸と氷の入ったグラスを

出して頂けた

 

 

「何杯分呑んだかは　自己申告でいいんでぇ」

 

 

このユルい感じ最高・・・

 

 

もう・・・

 

 

住みたいなぁ・・・

 

 

 

 

ハイボールにして大正解

 

アツアツサクサクホクホクの

揚げ茄子とドンピシャ

 

ウイスキーが自然と

濃ゆく濃ゆくなってきて困っちゃう

 

 

およ・・・

 

 

気持ちよくなってきたな・・・

 

 

 

 

「お兄さん　ここら辺の人じゃないでしょ」

 

ヤンチャそうな髪型だが

優しい笑顔のお孫さんにそう言われた

 

 

「そうなんですよ　町中華で飲ろうぜ　観て来ちゃいました」

「あれ　オレも出てましたよ」

「はいっ！！　出てた人や　と思っておりました」

「あれ　実は後日談があるんですよ」

「えっ　聞きたいです」

「ジイジがあの放送楽しみにしててね」

「おじいサマが」

「放送された５日後にね」

「はい」

「死んじゃいました　あははは」

「いや　笑いながら言いますっ？」

「そんなことより　五目チャーハン食べませんか？」

「そんなことよりて　頂きますっ！！」

「五目チャーハンいっちょうーーー」

 

 

 

笑いながらの死んじゃったのセリフには

少々面食らったが

そこには

おじいサマへの愛情が

溢れてまくっていた

 

 

流れで

シメのチョイスに悩むこともなくなり

町中華戦線異常なし

だ

 

 

 

 

「はーいー　五目チャーハンおまたせーー」

 

 

 

 

うほっ！！

 

チャーミングッ！！

 

 

よなかそば

のバカっぷりと

足立屋

の可愛らしさを

兼ね備えんばかりのインパクトだ

 

 

 

 

元々

玉子もチャーシューもカマボコも入っている

チャーハンに

尚　

薄焼き卵玉子と

細切りチャーシューと

細切りカマボコと

エビが

トッピングされてるという贅沢さ

 

 

まさに・・・

 

 

ご馳走だ・・・

 

 

 

 

ぬほっ！！

 

単純にチャーハン自体が旨いっ！！

 

黒胡椒をバキバキに効かせた

硬めの米が

脂の旨味を吸い込み驚異的

 

そこにトッピング達を

自分のバランスで

自由に絡めながら

かっこんだら

もう

マキシマムザチャーハンッ！！

 

 

 

絶PINの一PIN

だ

 

 

 

 

酔い具合もお腹具合も

理想的

 

お母サマにお会計をお願いした

 

 

「お兄ちゃん　ハイボール何杯？」

「えっ・・・　４．５杯ぐらいやと・・・」

「じゃあ　３杯分でいいよ」

「えっ　いいんすかっ！！　ありがとうございますっ！！」

「こちらこそ　ありがとね」

 

 

 

店を出て

上機嫌で錦糸町駅までの

長い道のりを歩き始めた

 

 

 

 

あっ・・・

 

片岡のこと聞くの忘れた

 

 

 

 

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