僕には酒場巡りの師匠がいる

 

 

 

高校生の頃

兵庫県尼崎の劇団に入っていた頃がある

 

２０人ぐらいの集団で

 

 

僕以外ほとんどの人が

大人

だった

 

その大人達の中に

劇団の広告を担当されていた

松本さん

という人がいた

 

当時２６歳だったと思う

 

シュッとしていてヤンチャ感があり

いい意味での

遊んでる感があり

カッコよかった・・・

 

 

イチビッていた

高校生の僕に

キツく優しく接してくれていた

 

役者ではないので稽古には来ず

打ち合わせや本番の時などに

時々顔を合わせるぐらいの人だったので

僕はいつも松本さんに会えるのを楽しみにしていた

 

 

その劇団は辞めてしまったのだが

松本さんとはチョクチョク連絡を取っていた

 

 

１８年前

僕が東京に出てきてからも

それは続いていた

 

先に東京に住んでいた松本さんに

色んな酒場に連れて行ってもらった

 

渋い店　美味しい店　ゲイバー

 

 

ネットもそこまで情報もなく

食べログなんて勿論ない時代に

 

なんでこんな店知ってんねん

 

って　店ばかりだった

 

 

「松本さん　こんな店どうやって探すんですか？」

「どうやろやぁ　俺　酒場探すっていうか　笑顔探してるからなぁ」

 

 

 

 

 

松本さんについて行けば間違いない

自信が確信に変わったのは

その時だった・・・

 

 

 

 

 

神戸の新開地にやってきた

 

関西以外の方にはピンと来ない

街の名前だとは思うが

兵庫県西宮市出身の僕には

子供の頃から母親に

 

「尼崎と新開地は　あんまりいったらアカンでー」

 

と　言われていた

関西ディープタウンの一つだ

 

 

 

 

新開地は

酔っ払い天国である

 

 

 

 

石を投げれば

午前中からやってる

立ち飲み屋に当たる

 

 

因みに

駅前

という立ち飲み屋は

駅からそんなに近くはない・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

日替わり定食に

生ビールが付いただけで

 

 

 喜び定食

 

と変わるネーミングセンスが

街の風土を表している・・・

 

 

 

 

 

楽しもう　はきだめで

 

街の風土を表している・・・

 

 

 

 

 

今回僕が行きたい店は

赤ひげ

という立ち飲み屋で

何回も行ったことがある店だ

 

何故赤ひげかというと・・・

 

 

実はコッチに帰る前に

今は大阪に住んでいる松本さんに

 

 

「関西のええ店連れてって下さいよー」

 

 

と　連絡をしていた

 

スケジュール的にご一緒は出来なかったが

沢山の店を教えて頂いた

 

 

そしてLINEの文面の最後に

 

 

俺は　おでんと天ぷら両方ある立ち呑み屋で

「○○の天ぷらにおでんの汁かけてー」

って頼むねん

イワシ天に関西の甘目の出汁が絶品やねん

 

 

と書いてあった・・・

 

 

 

めっちゃ旨そうやーーーん！！

 

 

 

これ絶対やりたい！！

天ぷらとおでん？？

両方ある店？？

そうや！！

新開地の赤ひげやーー！！

 

 

という流れである

 

 

 

 

 

赤ひげの開店は１１時

５分前ぐらいに到着し

口開けを待つ

 

若目の店員さんが暖簾を出した！！

 

いざっ！！

 

 

 

 

 

店内は１０人も入れば満席の

小箱

だ

 

一番乗りを楽しむぞっ！！

っと思ったら

 

 

 

 

 

 

なぜか先輩がお一人いらっしゃった

 

先輩・・・

 

何者でらっしゃいますか？・・・

 

 

 

 

 

見回すと・・・

 

 

 

 

 

おかずの並んだショーケース

好きやー！！

 

西野カナに

おかずの並んだショーケース

っていう曲をつくってもらいたい・・・

 

 

 

 

 

よしよし

いてくれましたね

おでんちゃん

 

今日はあなたを頼りにしております・・・

 

 

 

 

メンチカツじゃなく

みんちかつ

という名前が関西感を煽る

 

 

 

 

まずは・・・

 

 

 

 

この日のオススメ

はまち

の刺身で

喉洗いを完成させておいて・・・

 

 

 

 

魚の天ぷらを頼もうとしたのだが

今日はないとのこと・・・

 

ただ安心していた

赤ひげは串カツも充実していて

頼めばカツではなく

串天ぷらにもしてくれるのである

 

 

「すいませーん　白身天ぷらにして下さーい」

 

 

 

 

 

 

これが白身の串天ぷら

白身

という名前のない魚というのもまたいい・・・

 

旨かったらええやん　名前なんか何でも

 

 

 

 

 

さぁ　そして

おでんの汁だ！！

 

店員のお兄サンに

 

「すいません　これにおでんの汁かけてもらえますか・・・」

 

と　お願いすると

 

「あー　はいはい　別の器に入れますわー」

 

と　快く承諾して下さった！！

 

 

なんか嬉しくてドキドキしていた・・・

 

女の子に告白して

OKをもらった時の嬉しさに似ている・・・

 

 

 

 

チューハイも貰い

準備万端！！

 

おでんの汁を天ぷらにかける模様を

動画でご覧下さいませ！！

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが松本さんオススメの

魚の天ぷらおでんの汁がけだ！！

 

 

食べてみると・・・

 

 

 

めちゃめちゃ旨い！！

 

 

 

衣に甘目の出汁が

シュンで

絶妙の味に仕上がっている！！

 

甘目というところがいいのだろう

天つゆとか塩では味わえない

なんというか

ジャンクな味が

今までに感じたことのない世界観を

造り上げている

 

 

旨い・・・

 

 

これは・・・

 

 

もしや・・・

 

 

 

 

 

カツも頼んでみた！！

 

牛とホタテだ

 

天ぷらでは最高だったが

カツではどうだろうか・・・

 

 

 

 

 

うまいっ！！

 

 

 

正直　牛はソースの方が合うと思うが

ホタテは絶品だった！！

 

パン粉の衣でも

出汁のシュンだ感が素晴らしい・・・

 

 

 

 

関西の出汁文化が作り上げた

逸品！！

 

やはり出汁が旨いのである！！

 

 

出汁が旨すぎて

後半は

 

 

 

 

 

 

 

すすっては・・・

 

 

 

 

 

呑む

 

と　完全に

出汁をツマミにしていた・・・

 

 

 

 

師匠！！

有難う御座います！！

 

最高の食べ方教えて頂きました！！

 

 

 

皆様

関西に来たら是非とも

魚介の揚げ物のおでんの汁がけ

やってみて下さい

 

めっちゃ旨いです！！

 

 

 

 

因みに

 

僕より先に

赤ひげに入っていた先輩は

 

足元おぼつかないぐらいベロベロになられ

 

「ベンツ迎えに来てるから帰るわー」

 

と　３７０円払って消えていきました

 

先輩・・・

アナタ何者でらっしゃいますか・・・

 

 

 

 

 

 

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