魚徳で

魚屋呑みを堪能した僕は

駅に戻り再び

東京方面の電車に乗り込んだ

 

 

 

 

平日の13時過ぎ

 

 

四人掛けのボックス席に

ゆったり一人で座って

海を眺めながら・・・

 

みたいなイメージだったが

ところがどっこい

窮屈な車内

 

 

皆様

商店街越しの富士山の写真を

撮りに行かれるのだろうか

 

 

 

 

40分ぐらい揺られて

沼津

に到着

 

 

ドラマ

昼のセント酒

で　この街の漁港で呑む

エピソードがあったな

 

 

お次の途中下車は

ここにしよう

 

 

 

 

沼津唯一の銭湯だった

吉田温泉

 

 

 

 

だった

 

そう

過去形だ

 

現在

煙突から煙はでてないらしい

 

 

 

 

あの

円形の浴槽

 

入ってみたかったな

 

 

 

 

立派なペンキ絵

 

じゃなくて

本物の富士山か

 

 

 

 

せっかくだから

港でいっちゃいますか

 

 

 

 

にし与

 

 

よさげな店構えじゃないの

 

 

風呂には浸かれなかったが

酒場はしっかり

内海さんのマネしてやるぞ

 

 

 

 

えっ？

 

15時までなんですかっ？？

 

ギリギリ間に合うこの奇跡

 

今日も

酒場の神様に愛されてるな

僕ちゃん

 

 

 

 

漁人みなんちゅたちが

マグロカツをツマミに

ビールを煽ってらっしゃたっけ

 

いや

ココにきてアレを食わず帰ったなんて

後に誰かに笑われる

 

先ほどの寿司は

まだ消化されてはないが・・・

 

 

 

「すいません　するが丼　ご飯半分で下さいっ！！」

 

 

 

 

うおっ魚！！

 

 

生しらすと生さくら海老の

煌きらびやかさたるやっ！！

 

 

 

 

スケスケだ・・・

 

何たる透明感・・・

 

白石聖と吉岡里穂を

裸にして並べたかのような

いやらしさ

 

かっこむと

ネットリとベロに

絡みついてきやがる

 

こんなスケベな丼を

僕は他に知らない

 

 

 

 

キンメの干物買っていこうか・・・

 

 

ドラマ同様

忘れそうなんで

やめとこう

 

 

 

 

沼津から熱海まで3駅

 

熱海から神奈川県に入り

尚なお10駅

 

お次は

平塚駅で途中下車

 

 

 

 

朝5時起きで

東京から静岡に向かい

興津　沼津　平塚

 

3か所目だというのに

現在もう18時

 

当たり前だが

各駅停車って時間を要するな

 

 

 

 

とはいえ

車中で仮眠しながらなんで

体力は回復できるし

食欲もよみがえる

 

新幹線なんか使うと

胃袋と肝臓が

いくつあっても足りゃしない

 

一人途中下車の酒にゃ

鈍行ドンコがピッタンコ

 

 

 

 

呼び込みの先輩に会釈しながら

たどり着いたのは・・・

 

 

 

 

大衆焼肉本店

 

 

寿司からの　

海鮮丼からの

焼肉

 

バチが当たりそうな

贅沢な流れに

少し怯おびえてさえいるぞ

 

 

 

 

この界隈に数店舗あるホルモン屋さんの

本店

 

 

以前

カリスマジュンヤが支店の

どさん娘 紅谷町店

に訪れており

羨ましすぎて

こっちもマネしちまった

 

 

 

 

大衆焼肉

 

 

なんて興奮する四字熟語だろうか・・・

 

これに匹敵する

四字熟語なんて・・・

 

 

深田恭子

ぐらいしか無いんじゃないか・・・

 

 

いざっ！！

 

 

 

 

カオスッ！！

 

 

老いも若きも男も女も

所狭しとひしめき合いながら

肉を焼き

むさぼり食っている

 

 

デビルマンで

大勢のヒッピーが理性を捨てて踊りまくる地下室

のシーンがあったが

まさにそれを見てるよう

 

 

 

ここはただの焼肉屋ではない・・・

 

 

本能の部屋やきにくやだ

 

 

 

 

なんとか

入り口に一番近い

カウンターの一席を確保

 

おっ

 

座ると同時に

タレを出して頂けるんですね

 

玉ねぎと黒ゴマが

平塚スタイル

なんでしょうか

 

 

 

 

さぁ何を

むさぼってやろうか

 

 

豚　牛　鶏　羊と種類は様々・・・

 

チートって第一亭だけじゃないんだな・・・

 

僕の衝動を突き動かしてくれるのは・・・

 

 

 

「カシラとジンギスカン下さいっ！！」

 

 

 

 

やきとんでも必ず頼む

カシラ

 

 

僕は

2021年の阪神のストッパー

スアレスぐらいの信頼感を

カシラに抱いている

 

 

 

 

ロースターってのもいい

 

 

炭火より

なんというか

ざっかけない感じがして

気楽だ

 

 

 

 

旨いっ！！

 

噛めば噛むほど

豊かで濃密な味が染み出てくる

 

揺るぎないぜ・・・

 

カシラには

一生裏切られることが

ないんじゃないカシラ

 

 

 

 

後ろのテーブルの

食べ盛り達が

「すりニンニク　六むっつ！！」

と　叫んでいる

 

 

よし

 

 

ツマミ泥棒してやれ

 

 

 

 

緑色だっていいじゃないか

 

ちゃんと生ニンニクを

すりおろしてる証拠だ

 

 

 

 

表の庇ひさしに大きく

ジンギスカン

の文字が書いてあった

 

それを頼まない

手は無いだろ

 

 

 

 

これも旨しっ！！

 

コクがあって甘味が膨らんで

なおかつ豊潤

 

舌を包み込むニンニクの刺激が

得も言われない

 

あと二皿ぐらい頼んでやろうか・・・

 

 

食っても肥えないジンギスカン♪

ギンギン元気にジンギスカン♪

日本全国東西南北宇宙にとんでけジンギスカン♪

 

 

最高の羊ヶ丘だぜ

大衆焼肉本店

 

 

 

 

入り口に一番近い席で

よかった

 

熱いし煙たいしで

外気が心地いい

 

若手の外国人の店員さんが

生ビールのタンクを

取り換えてらっしゃる

 

交換直後の一発目の泡のシブキが飛び跳ね

僕の顔にかかる

 

「ゴメンナサイゴメンナサイ」

 

と　店員さん

 

 

いえいえ

 

冷たくて気持ちいいです

 

 

 

 

もう一品頼んで〆るか・・・

 

クッパは重いか・・・

 

玉子スープか・・・

 

ん？

 

 

 

 

 

春は焼肉スタミナからやってくる・・・？？

 

 

言葉の意味はよくわからんが

とにかくすごい自信だ

 

 

じゃあ肉を・・・

 

 

 

 

レバーと赤ワインという

春の血も滴るセット

に　してやった

 

 

ワンカップ赤ワインって

可愛いな

 

 

 

 

エッジバキバキなレバーの

新鮮さはどうだ

 

 

好きさ　

ミノレバチャンジャロケンロー♪

 

 

鉄板に乗れば皆浮かれるぜ

 

 

 

 

シャクとした歯触りから

ジュワっと美味しさが広がる

 

コッテリとした味が口いっぱいに膨らみ

んー－

と声が漏れる

 

脂で仕上げられた口中に

赤ワインを流し込み・・・

 

 

 

 

ツイーーッ！！

 

 

ヒャッホーーイッ！！

 

 

 

 

本能開放・・・

 

変態になれば・・・

 

皆救われる

 

 

 

 

日本食研のキャッチコピーをここまで堂々と・・・

 

を横目にお店を後にした

 

 

 

 

 

さあ

各駅停車に乗って・・・

 

 

ムグ・・・

 

 

 

 

肝臓と胃袋と体力の限界っ！！

 

 

グリーン車乗っちゃた

 

 

 

 

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興津「魚徳」ここにもあった呑める魚屋 ぶらり途中下車の酒 東海道本線編 その１