【マラソン企画】鶯谷「信濃路」 終わりなき信濃路マラソン

 

「今、一番食いたくないモンて『厚揚げカレーかけ』やんな?」

「・・・いや、カレーと厚揚げの単品でももう食いたくねぇな」

 

2人とも。
今これを書いている私は”信濃路”ってワードももう書きたくねぇぞ。

 

もはや、過去の『信濃路マラソン』の記事を読まないと何のことか分からないと思うので、初めてこの記事を読む読者は、一旦このシリーズのはじめから読むことをお勧めする。

 

 

・・・

 

 

本当に別れたくなかった元・信濃路の『豚々豚亭』の美人女将の余韻に浸りながら、私達は最後の信濃路『鶯谷店』へ向かった。

 

 

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『信濃路 鶯谷店』

 

とは言っても、私のプロフィールにも書いている通り、私の”ベスト・オブ・酒場”はここ鶯谷店なのだ。

 

久しぶりにみるこの神々しさ。
いや、この店の上には神社が建っており、あながち神聖である場所としては間違っていない。

 

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疲れた足を引きずり、”最後”の信濃路の暖簾をくぐる。

 

 

 

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引き戸を引くと、厨房を真ん中として左サイドと右サイドに席が分かれている。
厨房を取り囲むようにして左サイドはテーブル席。右サイドはテーブルと座敷席があるのだ。

“そんなのどこにでもあるだろ?”という造りなのだが、私はこの「左に行こうか、右に行こうか」と、まるでこれから迷路に彷徨うのではないかという感じと、店に漂う”くすんだ色”が堪らなく好きなのだ。

 

 

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運よく座敷席が空いていたので、私達は雪崩れ込むように座った。
とにかく、移動と酔いで疲れ果てた私達は足を伸ばし、しばらく放心状態となったのだ。

 

 

 

一旦、胃を休めるため信濃路本来の”売り”である蕎麦を注文。今更だがここで蕎麦を食べるのは初めてだ。

 

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『山かけ蕎麦』がテーブルに置かれる。

丁度いい濃さの汁と山いもが、酒で弱り果てた胃を優しく癒してくれる。
というか、ここの蕎麦って美味いんだなあ。

 

そんな私は、蕎麦をすすりながら初めてこの店へ来た時のことを思い出していた。

 

 

 

――2016年1月

 

その時もイカと来て酒を飲んでいたのだが、例によってイカが大声で会話していると、隣にいた中年男女2人組に話しかけられた。

 

「関西の方ですか?」

「そうですねん!」

「ああ!やっぱり!俺、関西の人好きなんだよね!」

 

その中年男女は飲み友達でよく信濃路で飲むらしいのだが、男性の方が”関西ひいき”で、やたらと話しかけてきた。

 

「お兄さんも関西なんでしょ!?」

「え!? ・・・はい」

 

たまにこんな事はないだろうか。
その時のノリや話の流れで自分の”設定”を変えてしまう事。
私は秋田県から上京してきた”おもいっきりの東北人”なのだが、何故だか関西人であることにしてしまった。

イカが話を繋げる。

 

「そうでんねん!ワイら初めて東京に遊びに来てまんねん!」

 

(・・・なんだって!?)
およそ東京生活20年の私は心の中で叫び、止まらない”イカストーリー”に、もはや私も乗っかるしかなかった。

 

「そうなんだ!どこに遊びに行くの!?」

「ワイら、ディズニーランドに行きたいんです!」

「いいね~、東京はいい飲み屋もたくさんあるよ!」

「ホンマでっか!?飲み屋もメッチャ行きたいですねんねん!」

 

 

 

しかし・・・、
その場の虚言なんてものは上手く合わせていたつもりでも、どこかでつじつまが合わなくなるものだ。

 

「今日、どこ泊まるの?」

 

若干、その男女に申し訳なく思っていると男性から今夜泊まる宿を聞かれた。

 

「・・・えっと、あ!高円寺あたりで探そうと思ってまんねん!」

「え!ほんと!?俺の友達が高円寺でホテルやってるから安く予約とってあげるよ!」

「うわぁぁぁぁぁ!待って待って!」

 

携帯電話を取り出した男性をなんとか制止させることは出来たが、危なく高円寺に住んでるのに高円寺のホテルで泊まる事になるところであった。
男性の優しさに気まずくなり、私達は逃げるように店を後にしたのだった。ごめんなさい。

 

 

・・・

 

 

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「・・・最後やし、頑張って厚揚げ・・・オエッ、カレー・・・ウップ、食べよか」

 

そんなことを思い出しているとイカが最後の力を振り絞り、恒例の『厚揚げカレーかけ』を頼んだ。

 

 

 

 

 

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「・・・ほな、ソースかけるわぁ」

 

“ソースをかけて出来上がり”

既にイカの脳は『厚揚げソースかけ』というメニューに変換されていた。

 

 

しかしまあ、よく一日で同じ系列店を5店舗も回ったなと自分たちを褒めてあげたい。

そしてこの『信濃路』を通して色々な人たちにも出会えた事にも感謝したい。

 

平和島店の「チンチンノビルヨー」の店員。

蒲田店でイカといい感じになって一緒に写真を撮ってくれたお姉様方。

“謎の信濃路5店目”の情報を教えてくれた大森店の女将と1000人切りのお姉さん。

元・カタラジェンヌで美人女将のタエさん達と大井町のゴスペラーズ。

 

そんな思い出を振り返りながら、ここ『鶯谷店』に辿り着き、やっぱり酒場っておもしろいなあと改めて思うのだ。

 

 

きっと、イカもそんな気持ちで最後のソースをかけて・・・・・・

 

 

 

 

 

 

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しゃくれるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

“元気があれば、信濃路を巡れる!”

信濃路の方々、ありがとうございました。

きっとまたチャレンジします!

 

 

 

信濃路マラソン企画・終

 

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信濃路 鶯谷店(しなのじ うぐいすだにてん)

ジャンル: 居酒屋、定食・食堂、そば・うどん・麺類(その他)
最寄り駅: 鶯谷駅から100m
住所: 東京都台東区根岸1-7-4 元三島神社 1F
TEL: 03-3875-7456
営業時間: 24時間
定休日: 無休

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投稿者プロフィール
2016-11-30-11-56-03
【出身地】
秋田県秋田市
【オススメの酒場】
信濃路(鴬谷)
【お気に入りの酒】
焼酎紅茶割り
【個人SNS】
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