
お嬢さんと結婚させて下さいとお願いしに彼女の実家に行った呑み その5 青森「𩵋屋」
僕には酒場巡りの師匠がいる
酒場ナビで何度も登場している
その関西人の男が
なんと拠点を
大阪から青森市に移したという
今回
八戸と秋田を行ったり来たり
中間の青森市に
師匠に挨拶に行かないと・・・
シバかれるっ!
やってまいりました
青森駅
駅を出て海側に行けば
ねぶたを味わえる
ワラッセや
オシャレな道の駅のような
ピチカートファイブの女の人は
この絵に影響受けてるぞ
という美容室を横目に
歩みを進める
エグイ商店たちを
ひやかしながら・・・
ここか・・・
𩵋屋
師匠から指定された
待ち合わせ場所
おそらく
ただの魚屋さんじゃ
ないだろう
「ユナちゃん」
「・・・」
「今から会う男は」
「・・・」
「コテコテの関西人を」
「・・・」
「さらに煮詰めて煮詰めて」
「・・・」
「こってりMAXにした」
「・・・」
「ゴッテゴッテの関西人やねん」
「・・・」
「スグ家賃とか聞いてくるけど」
「・・・」
「覚悟はいいかい」
「の の 望むところです」
ん?
匂うぞ・・・
ケースに並ぶのは
いかにもツマミになりそうな
品々
カウンターがあり
これ見よがしに置いてある
焼き台
匂う匂う・・・
確保っ!
普通の魚屋さんに
お酒のメニューなんか無い
すなわちココは・・・
「おう よう来たのワレッ!」
「あっ 師匠っ!」
「まぁ 上がってかんかいっ!」
「ご無沙汰しておりますっ!」
出たっ!
僕が17歳の時からお世話になってる
人生の恩師のような存在
大阪で
鈍腕プロデューサー
をしていたが
今は青森に移住して
ハトにエサをあげる老人にエサをあげる仕事
をしてるらしい
「あっ 紹介します」
「おん」
「結婚を予定している」
「おん」
「ユナちゃんです」
「おう姉ちゃんっ!」
「はいっ・・・」
「家賃ナンボや?」
「絶好調ですね師匠っ!」
「ビールでも呑んでかんかいワレッ!」
「ありがとうございます」
「カニ食ってかんかいワレッ!」
「呑める魚屋 でいいんですよねココ?」
「ほうじゃ ワシ週6で来てんねん」
「座敷おやじ みたいなアダ名つけられてますよ」
「カニ めっちゃ旨いです」
「これは トゲクリガニ・・・」
「ほう」
「通称 花見蟹 って言うてな・・・」
「はなみがに」
「花見の季節に旬を迎えるから・・・」
「なるへ」
「そう呼ばれてんのか?」
「聞くんかいっ!」
「青森来たら 貝食わなアカン」
「貝ですか」
「マスター ホッキとツブやって」
「やって?」
「注文入ってから さばいてくれはんねん」
「鮮度バキバキですねっ!」
「ホッキ貝見ってん キレイやろ」
「師匠が さばいたんちゃいますけどね」
「姉ちゃんっ!コレ持ってみっ!」
「えっ・・・」
「ホッキ 持った姉ちゃん見て・・・」
「・・・」
「海綿体に血液が多量に流れ込んできたわ」
「難しく言わんでエエねんっ!」
「えっ ホッキ貝ってっ!」
「こんなに甘いんですかっ!」
「せやろ 全部食わんと残しときや」
「えっ はいっ」
「ツブは焼きや」
「ツブ貝っ!焼き台がココに来てっ!」
「個々で色が違うんですね」
「時々 真っ白のヤツもあるで」
「サザエみたいにクルッといけや」
「緊張の瞬間っ!」
「出ましたっ!」
「いってみ」
「柔らかいんですねっ!」
「どうや姉ちゃん?」
「苦そうなところも 美味しいです」
「せやろっ!」
「次は しじみバターや」
「しじみ・・・アサリじゃなくて?」
「十三湖のしじみは こう食うんや」
「じゅうさんこ・・・」
「どやっ!」
「貝の旨味の凝縮具合ときたらっ!」
「出汁もエグいぞ」
「ココに・・・」
「残しといたホッキを・・・」
「ドボンやっ!」
「ただでさえ絶品なコイツがさらにっ!」
「姉ちゃん どやっ?」
「ホッキが 旨味というはごろもを纏い」
「これがホンマの はごろもフーズやっ!」
「クジラも青森の食文化や」
「なんて色鮮やかなっ!」
「姉ちゃん どやっ?」
「美味しーーと 吠えーーる」
「真っ向 からくるやんけ」
「クジラだけに」
「師匠 ありがとうございました」
「おん」
「青森の魚介 堪能できました」
「ほんなら次の青森は・・・」
「バラ焼きですか?」
「ちゃう」
「いがめんちですか?」
「ちゃうちゃう」
「イギリストーストですか?」
「チャウチャウちゃうんちゃう 行くでっ!」
「青森にソレを出す店はな」
「はい」
「何軒もあるんやけどな」
「はい」
「ココはわししか知らん 秘密基地や」
「有難き幸せ」
「師匠っ!秘密基地感ハンパないっすっ!」
「誰にも言うなよ」
「約束できませんっ!」
「お店の屋号は何と?」
「その名もズバリ」
「はい」
「焼きそば青森 じゃい」
「まんまっ!」
「焼きそば めっちゃ食うねん青森の人」
「そうなんですね」
「まぁまぁな太麺ですね」
「それが特徴や」
「味付け濃いっ 甘いっ!」
「せやろっ!」
「これが №1糖尿病県 の底力じゃい」
「自慢するとこちゃいます」
「〆にもう1軒行くど」
「青森の〆というと・・・?」
「味噌カレー牛乳ラーメンやっ!」
「ジャンクはなはだしネーミングッ!」
「師匠 凄い吹雪ですっ!」
「一旦 ココに避難やっ!」
「師匠 ココは?」
「お値打ち焼き鳥酒場 大吉商店やっ!」
「さぁ 呑むで食うでっ!」
「・・・」
「おっ 吹雪もおさまったな」
「・・・」
「リベンジラーメン行くでっ!」
「・・・師匠」
「なんや」
「実は僕ら・・・」
「おん」
「ハード酒ケジュールにて・・・」
「おん」
「肝臓と胃袋が限界で・・・」
「なんやとっ!」
「すんまへん・・・」
「・・・」
「・・・」
「ワシ 一人でもラーメン行くでっ!」
「食欲凄っ! 師匠 何歳でしたっけ?」
「これじゃいっ!」
青森の皆様
ドギツい関西弁の還暦男に
お気をつけ下さいませ
一緒に呑みにいったら
胃袋いくつあっても足りないです
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𩵋屋(うおや)
住所: | 青森県青森市安方1-11-1 |
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