淡路町「神田まつや」粋をやってみた
蕎麦屋で呑んだ事ってありますか?
それは富士そばのちょい飲みとかではなく
老舗の蕎麦屋でしっぽり呑む
いわゆる
粋
なやつ・・・
以前書いた記事
祐天寺「ばん」 粋ってなんだね?
その冒頭で
蕎麦屋で呑んでさっと切り上げるオジサマが粋なんて
僕なりの粋のイメージを書いた
「ばん」←コチラからどうぞ
僕は正直
老舗の蕎麦屋でしっぽり呑んだことはない
先輩方・・・
その呑み方・・・
楽しいんですか??
・・・ということで
今回は その
粋
を実際にやってみることにしました
チョイスしたのは
神田まつや
だ
創業明治17年
建物が東京都の
歴史的建造物にも選定されている
文豪
池波正太郎
も足繁く通ったというのはあまりにも有名だ
老舗の看板に
偽りなしの店である
その日はお盆真っ只中で灼熱の太陽
僕は昼過ぎにまつやに到着した
えっ!!
行列・・・
お盆やから暇やろ
と
勝手に決め付けていたが
流石有名店
10人ぐらいの人が表に並んでいる・・・
行列に並ぶのは戦争ぐらい嫌いな僕だが
今日は粋モード
渋滞のタクシーだってイライラしない
本なんぞ取り出し読みながら待つとする
(本といっても漫画だが)
待つこと15分
やっとのこさ入店した
店内は60人ぐらいは収容できる大箱
所狭しとお客さんが
鈴なり
だ
店の奥には蕎麦打ちの
メインステージが
否応にも期待感が膨らんでくる
席に着きお姉サマに注文
「すいません お酒ぬる燗で下さい」
粋だ・・・
暑さと行列の疲労で
カラカラの喉にぬる燗・・・
ビールじゃなく最初からぬる燗・・・
おそらく店員のお姉サマも
向かいの席の老夫婦も
「粋なヤツが来やがった」
と思っているに違いない
ぬる燗到着!!
お猪口へ注いだそれを
クイっとかたむけゴクッと飲み干す
ぬるい・・・
当たり前だぬる燗なのだから
ビールが欲しいのを我慢して
おつまみの注文に取り掛かる
僕は前々から決めていた
板わさと焼き海苔だ
おかめそばにのってるのカマボコ
ざるそばにかかっている海苔
それをつまみにする
渋いなぁ・・・
改めてメニューを見てみる
わさびかまぼこ 650円
焼きのり 450円
高っーーーー!!
いやいやこれは僕が
晩杯屋に通いすぎているから
感覚が麻痺しているだけだ
今日は粋だ・・・
野暮は言うまい・・・
っと そこに
「お通しどうぞー」
謎の物体が
僕の前に置かれた
「これ何ですかー?」
「蕎麦味噌です このツブツブが蕎麦の実なんです」
お姉サマは
ヒヨっ子に優しく教えて下さる
ちょっと舐めてみる
うまいっ!!
お酒のアテにはピッタリだ!!
ここはカマボコを宿題にすることにしよう
「すいません 焼きのり下さい」
これこれーーー!!
たかだか海苔を
箱に入れて提供してくれるという幸せ
おそらく炙ってくれているであろう
パリッとした海苔が10枚ほど
醤油もわさびもいい仕事をする
蕎麦味噌を舐めてぬる燗をクイッ
わさび醤油の海苔でクイッ
蕎麦味噌のっけた海苔でクイッ
これ・・ 悪くない・・・
モノがモノだけに食べきる飲みきるのには
あっという間だろうが
ここはあえて ゆっくり時間をかけてやっつけた・・・
粋だ・・・
向かいのお母様は
親子丼なんぞを頬張っている
お母さん・・・
老舗の蕎麦屋でそれはどうなんだい・・・?
お酒がなくなったところで
「すいません もりとぬる燗もう一本下さい」
仕上げに入った
もり到着!!
これが
池波正太郎も愛した蕎麦か・・・
蕎麦をつゆにつけ
あえて大きめの音を鳴らし
こちらは 逆に急ぎ気味に
「ズルズボーー!! ズルズボーーー!!」
あっという間に片付た
蕎麦湯で胃袋を暖め
残ったお酒を
「クイックイックイーーー」
お猪口をテーブルに
カンッ!!
ここまでの流れヨシっ!!
あとは会計するだけで
粋
の完成だっ!!
ただ・・・
物足りないっ!!
まだまだ喉もカラカラだし
空腹でもある
むう・・・
わざわざ行列並んでまで入って・・・
不完全飲焼のまま・・・
このままやったら帰りに
ゆで太郎でざる蕎麦テイクアウトしてまいそうや・・・
親子丼羨ましいな・・・
あーーーーーーー!!
「すいませーーーん ビールと親子煮下さーーーい!!」
先輩っ!!
僕には粋はまだ早そうです・・・
神田まつや(かんだまつや)
住所: | 東京都千代田区神田須田町1-13 |
---|---|
TEL: | 03-3251-1556 |
営業時間: | [月~金] 11:00~20:00 [土・祝] 11:00~19:00 |
定休日: | 日曜日 |