「カブト~おおの屋~稲垣商店」もう一生 新宿に来ないとしたらどこで呑んどく?
長年住んだ東京の
西側
を引っ越すことにした
高円寺から始まり(本当は野方だが)
下北沢
幡ヶ谷
と20数年
高円寺・・・
下北・・・
幡ヶ谷・・・
そう
僕は上京してきてからずっと
新宿
にフットワーク軽く行ける
環境で生きてきた
いつでも行ける新宿・・・
いつでも呑れる新宿の酒場・・・
えっ?
僕の新宿
が
今後は
誰かの新宿
になるのか
人のモノになる前に・・・
抱けるだけ抱いとこう
1999年の春に東京に来て
アルタ裏で
深夜バイトを始めた
朝8時にタイムカードを押すと
その足で細いトンネルを潜り
この通りへ
つるかめ食堂で
覚えたての
レモンサワーをひっかけていた
火事の次の日
焼け後を見て
無くなる
と思った
なんやかんやで
まぁまぁ汚く
残っている
思い出横丁のどっかで
呑らせてもらおう
おっ!!
ここは随分ご無沙汰だな
大阪にいる時は
若かったということもあるだろうが
鰻の串
なんて見たことも無かった
初めてはこの店だったかな・・・
中野の川二郎だったかな・・・
ん?
前より綺麗になったかしら・・・?
そんなことないか・・・
健在だ
これにも
驚かされたな
24歳の
焼酎慣れしてないヒヨッ子
には悪魔の酒だった
今じゃこれぐらい
へっちゃらだい
いいのか悪いのか
新宿 うなぎ
で思い出した
カワイイ女の子を口説き
をご馳走するのでと
やっとこさデートに
こぎ付けたことがある
僕のバイト先は
24時間営業の漫画喫茶
リクライニングシートがあり
深夜は
お家の無い先輩方が
睡眠をとりにいらっしゃる
当時は
地べたにブルーシートを敷いて
ジャンプやヤンマガやフライデーなどの
雑誌を売っている場所が
新宿の至る所にあった
雑誌を売っている先輩のほとんどが
僕のバイト先の常連さんだった
デート当日
アルタ前で女の子と落ち合い
歌舞伎町のうな鐵へ向かう
道中
地べたで雑誌を売っている先輩方
何人にも何回も
「あっ お兄ちゃん いつもありがとねっ」
「あっ 今夜もお世話になりまーす」
と 話しかけられた
「アタシ 用事思い出しちゃった・・・」
うな鐵には
僕1人で入った
うな鐵のうなぎのタレ・・・
しょっぱかったな
小滝橋通りのほうへ
いってみようか
出たっ!!
おおの屋っ!!
ここが
西新宿の関所
って思ってるのは
僕だけじゃないだろう
西新宿のサラリーマンで
おおの屋童貞ゼロ人説
があるとかないとか
ちょいと一杯
や
ラストにサクッと
と
敷居の低さは
間違いなく新宿一だ
一人できたら
この半円のテーブルを確保
返す刀でチューハイと
もつ焼きか串かつをオーダーし
すぐさま
入り口付近の
OHR(オカズの入った冷蔵庫)
へ
パパッと2品選び
席に戻ると
丁度のタイミングで・・・
チューハイがテーブルに
ご到着
入店から
50秒でこの眺め
早やさって旨さだ
キンキンのチューハイと
ちべたいおツマミで
体も冷える
しかしながら
怯まずチューハイを
おかわりすると・・・
アツアツの串かつと
ご一緒に登場
うん
計算通りだ
赤ウインナー揚げを
ハフハフと
串カツで喉と胃袋を温め
グビグビっと整え
短時間でお後の方に席を提供
と
カッコ良くはいかず・・・
安いんで
もう一品頼んでしまい
「あ・・・ もう一杯・・・」
と
長居してしまうのも
まぁご愛敬で
最後にもう1軒・・・
にも行っときたかったが
お休みのご様子
ならば
中野坂上のほうまで
足を延ばして・・・
出た出たっ!!
稲垣商店っ!!
皆様に愛されてはいるが
何屋さんかはわからない
坂上の謎店だ
愛されている理由は
お昼間の姿
店頭に並んでいる
100円バーガー
が
この街の名物とまで言われている
本業は
タバコ屋か?
と思わされる店内には
大きなテーブルがあり
その上には・・・
お弁当や
お惣菜も並んでいて
こちらも大好評
近隣の方々の
お昼の胃袋を掴んでやまない
優しく癒し系のマスターも
大人気
そんな
稲垣商店
実は
夜の顔
も持っている
ゆでたまご
や
魚肉ソーセージ
昼の残りのお惣菜などから
好きなモノをチョイスし・・・
冷蔵庫から
お好きな缶を選び・・・
呑れるのだっ!!
ここは・・・
ディープ酒ポットだぜ・・・
呑める魚屋
呑める八百屋
なんかはあるが
呑めるタバコ屋
なんてのは
類を見ないのではないか・・・?
あ・・・
大阪の布施にあったか
それにしても
決して綺麗とは言えない
ゴチャゴチャとして空間が
酒の旨さを煽る
こんなとこで呑んでていいのか・・・
呑めば呑むほど
何かを失ってるんじゃないか・・・
特殊先輩って
僕の事なんじゃないか・・・?
このサカバーズハイ状態・・・
痺れるぜ
店内にも灰皿はあり
常連さんと思しきお客さんは
タバコとマスターとのお喋りを
楽しんでらっしゃる
「マスター いつか聞こうと思ってたんだけどね」
「何だよ改まって」
「このお店ってね」
「うん」
「本来は何屋さんなの?」
「乾物屋だよ」
嘘んっ!!
呑める乾物屋は
唯一無二じゃないか
もいきたかったな
こちらもどうぞ
↓
カブト(かぶと)
住所: | 東京都新宿区西新宿1-2-11 |
---|---|
TEL: | 03-3342-7671 |
営業時間: | 13:00~20:00 |
定休日: | 日曜日 |