
お嬢さんと結婚させて下さいとお願いしに彼女の実家に行った呑み その3 八戸「鮨武」
話は1日前に遡る
ばんやに向かう前に
八戸の呑み屋街をプラプラしていた
僕とユナちゃん
れんさ街を
抜けたその先に
突如その建物は現れた
ぬおっ!
今にも崩れ落ちそうなっ!
廃墟かっ!?
えっ?
鮨っ?
屋上はサスペンスドラマで
誰かが飛び降りそうな不気味さ
側面に回ると
ネットがかけられている
外壁が崩れて
落ちてくるのだろうか
裏手に別の建物は無く
ボロボロの背中が
おっぴろげ
今日明日にでも
取り壊し予定があっても
おかしくない状態だぞ
ムグ・・・
割れてはいるが
江戸前 鮨武
の文字が看板がある
シャッターが半分開いていて
奥から明かりが灯っている
まさか・・・
営業してないよな・・・
解体業の人たちが
中で打ち合わせでもしてるんだろう
聞くのはタダだ
一応確認
えっえっ!
寿司屋として営業してるんですかっ!
えっえっえっ!
開店は21時ですってっ!
深夜寿司・・・
廃墟寸前・・・
正直惹かれる・・・
ただ・・・
明日はユナちゃんのご両親に
挨拶に行く日
今宵はソレに備えて
ばんやの後は
ラーメンでも食べて
早々に宿に戻る予定
明後日は朝4時から
館花岸壁朝市に繰り出すつもりで
早めの就寝を考えていた
今回は・・・
諦めるか
諦めませんっ!
現在
挨拶後の夜
八戸から
ユナちゃんの実家のある大館まで
かかった時間は
各駅停車なんで
行ってこいで8時間ぐらい
18時ぐらいに
宿に戻ってきたが
アイスピックを太ももに突き刺し
睡魔と戦い
21時ピッタ鮨武前到着
「ふぅ なんとかたどり着いたね」
ユナちゃんは
激疲れでかすれ声
何度でも言おう
これが
酒場ナビのところに嫁に来る
ということなのですよ
疲れは寝床ではなく酒場で癒せ
先客ゼロの一番乗り
店内はL字カウンターと
小上がりのテーブルが2つ
外観と反して
第一印象清潔感
食事中に
建物崩壊なんて雰囲気は
一切ない
切り盛りされてるのは
ロマンス角刈りグレーの大将
ワンオペか・・・?
強面だが
僕らとの受け答えの際は
必ず目を見て話して下さる
ほっ
少し予習してきた
ネットに上がっていた
アナゴとキュウリを和えたツマミが
そりゃもう輝いていて
でも・・・
メニューには無さそうだ
「マスターすいません」
「へいっ!」
「アナゴとキュウリのヤツってできますか?」
「ああ アレね・・・」
「はい」
「暇な時だば出来るんだげど・・・」
「えっ」
店内に客は僕らだけ
世間じゃこの状態のことを
暇
と呼ぶのだと・・・
思ったその時
「おばんですー」
「大将まだ来だよー」
「4人だげど入れるよねー」
と お客さんの波が押し寄せ
あっという間に店内ほぼ満席
そうなんだ・・・
口開けは確実に混むんですね
鮨武は
「穴キューの巻物だばでぎるじゃ」
と 大将
アナゴの口になっていたので
二つ返事で
「お願いしますっ!」
まず
僕らの目の前に置かれたのは
お吸い物
んー いい香り
大葉が鼻腔を刺激する
具はホタテ
おつゆは澄んではなく
若干の白濁食
おふぅ
なんて深いお味なのでしょう
味噌を使わず
貝の旨味だけを抽出して
こさえた貝汁
って表現でいいか
これでにゅうめん作って
寒空の屋台で売り出せば
八戸名物が
もひとつ増えるぞ
出ました
穴キュ巻き
具だくさんの太巻きで
ご登場
アナゴとキュウリとゴマと
断面に煮詰め
高まる高まる
期待感
すんごい食べ応えっ!
口ン中のアナゴ占拠率
エグッ!
ベロから脳に伝わる
甘ゴッテリ
とした信号
間違えたな・・・
こりゃ
なんやかんやあって
〆に食べるご馳走やん
「にぎりの上 お願い」
「コッチもにぎり上 4人前ね」
ほう
僕ら以外のお客さんは
おそらく地元の方々だろう
にぎりの上2000円也
常連さんが頼むなら間違いないはず
ちょっとカンニングさせて頂き
ウニやイクラを含む
7貫に鉄火巻きか・・・
魅力的だ・・・
ただ・・・
上より高い・・・
特3000円
極3500円
ってのもある
うん
こちとら
ご両親への挨拶も終わり
有頂天状態
豪遊してやろう
「すいません きわみ 下さいっ!」
「へいっ! ごく 一丁」
恥ずっ!
極
のラインナップは
マグロ2貫から
大トロと言っていい
ピンク色
ぬわぁ
アナゴのコッテリを
もろともしない濃厚さ
大間と八戸は離れているが
青森でマグロ食ってるってのも
興奮材料の一つ
お次は
貝2種類
うわっ!
1つはアワビじゃないか
赤貝食感最高
磯の風味が鼻で爆発
の発売を強く希望
続きましては
ボタンエビと生ホタテ
ホタテあんま~い
カネテツデリカフーズから
これは
既にあったな
そして
颯爽といらっしゃったのは
カズノコと寒ブリ
寒ブリ
ハヌ~~ン
これ食って太るなら一片の悔いなし
ってぐらい
とろける上品な脂よ
しんがりに控えしは
ウニとイクラ
「ウニ食べなよ」
と ユナちゃん
「ええのん」
と パクリッ!
「クリーミーーッ!」
わっ!
あまりの旨さに
のテンションで叫んじゃった
「明日さ」
「なに?ユナちゃん」
「八色センターも行こうよ」
「おん でっかい魚市場やね」
「うん 呑めるトコもあるし」
「そうなんや」
その時の僕は
知る由もなかった
14時間後に
人生で1番のウニに
出逢えることに
女将さんも時間差で来られ
開店ラッシュは落ち着いた模様
鮨武・・・
八戸の方々が
秘密にしてるお寿司屋さん
なんだろうな
3時まで営業してるのか・・・
次回はド深夜にきて
あのツマミを・・・
ん・・・
頑張れこのビルッ!
楽しくなった
僕らはその後
巨大な
テントバーベキューから・・・
幻想的な洋酒喫茶に寄って
宿に戻ったとさ
さぁ
ちょっとだけ寝て
館鼻岸壁朝市へ
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鮨武(すしため)
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