西成「山本酒店直売所」23歳の女の子と特殊先輩にご馳走になった話
前回と前々回
ユナちゃんという女の子との
西成呑み
の 記事を書いた
今回もそのつづき
ご覧になられてない方は
是非ともこちらから
見てやって下さいませ
↓
「おでん深川」23歳の女の子とブキミなおでん屋さんにいってみた
おでん深川を後にした
僕とユナちゃんは
いい店
を探しながら
プラプラしていた
「あーー こっちにもあるんですね スーパー玉出」
「ここらへんだけで5軒ぐらいあるなぁ」
「聞いたことあるんですけどー」
「何を?」
「大阪の飲食店のバイトの人はー」
「うん」
「ココで食材仕入てるところを お客さんに見られたらー」
「うん」
「時給下がるんですよね」
「いやいや そんなことはなけどー」
「けど?」
「僕がバイトしてた時はー」
「はい」
「店長に バレんなよっ!! って言われながらー」
「はい」
「買い物かご持たされてたなぁ」
「買い物かご?」
「スーパー玉出のビニール袋って バレバレやねん」
「そうまでして ココで仕入れるんですね」
「別格に安いからなぁ・・・」
「あっ この店構え ゾクゾクしますねぇ」
「昔に一回入ったことあるなぁ」
「ココ入りたいです・・・」
「お酒 置いてたかなぁ・・・」
「持ち込みとか 許してくれそうじゃないですか?」
「・・・まぁ 候補の一つにしとこか」
「わー シブい酒屋さんですねー」
「うん」
「角打ちやってますかね?」
「いや・・・」
「見てきます!!」
「あっ!!」
「・・・イカさん ・・・やってませんでした」
「せやねん・・・」
「あのカウンターあるから 昔はやってたんですかね?」
「・・・一昨年味論も 全く同じ感想言うてたわ」
「・・・死にたいぐらい ・・・恥ずかしいです」
「わーわーー!! イカさん 料亭みたいなのが 何軒も並んでますよー!!」
「むう・・・」
「いってみましょう!!」
「ユナちゃん・・・ アカンねん・・・」
「えっ?」
「特殊公園に入れたユナちゃんでも ココには入られへんねん」
「えっ??」
「この一角に 入っていい女性はな」
「はい」
「選ばれし女の方と 手招きが上手なオバサマだけやねん」
「選ばれし? 手招き?」
「昔 僕がまだ十代やった時な・・・」
「はい」
「当時の彼女と二人で この道歩いたことあんねん」
「はい」
「オバサマ方にな」
「はい」
「見せモンちゃうぞ!! お前ら殺したろかっ!!」
「わっ!!」
「って叫ばれながら 追っかけられたことあんねん」
「・・・なんとなく ・・・わかりました」
「どうしても入りたければ 選ばれし女性になりなさい・・・」
「・・・手招きも ・・・練習しときます」
そんな会話をしつつ
ダラダラ歩いていると
二人の目の前に
おいでおいで
がとまらない
店構えの酒場が現れた
山本酒店
すがれた看板の赤と
ヨレヨレの暖簾の薄紺色が
堪らない
「イカさん ここ来たことありますか・・・?」
「ないねん 気にはなってたんや」
「営業してるみたいですね」
「うん」
「・・・決まりですね」
「望むところですなぁ」
薄紺色を
押してみた・・・
店内は
生活感バキバキの
立ち呑み
いかにも
角打ちです
の店名だが
お酒の小売をしてる
雰囲気はない
「いらっしゃ~~い」
可愛らしいママさんが
迎えてくれる
「なんや オネエちゃんココお酒呑むとこやでぇ~」
「はい お酒呑みに来ました」
おそらく
若い女の子がくるのは
珍しいのだろう
ユナちゃんを
キョトン
とした瞳で見つめてらっしゃる
「オネエちゃん 何呑むん~?」
「じゃあ おビール下さい」
「おビールかいな~ アンタええ感じの娘さんやなぁ~」
「えっ? なんでですか」
「最近の若い子で ビールに お つける子なんておれへんで~」
「そうですか~」
「ゆっくりしてきなぁ~」
「あはっ 有難う御座います!!」
思い出した・・・
ユナちゃんは
年配の方々に
すぐ気に入られるという
を 持っていたことを
「あはっ 褒められちゃいました」
嬉しそうなユナちゃんと
おビールで
酒ゴングを
チンと鳴らす
カウンターに
お惣菜が並んでいる
ケースには
調理前の食材たちが
出番を待っている
ママさんの後ろに
掛かっている
ビニール袋が
山本酒店の食材の
仕入先を教えてくれる
ユナちゃんは
「発見致しましたっ!!」
などと
おそらく
警察が脱走犯を見つけたら
こんな表情になるだろう顔で
放ちやがる
とりあえず
シラスおろしをツマみながら
ゆっくりメニューを見てみる
マサイイタメ
マキソベ
ポテトサラガ
など
あまりよく知らないメニューもあるが・・・
こてっちゃん
があるところが
大阪っぽくていい
味噌汁の種類が
豊富だ
「汁モンええなぁ」
と 僕が呟くと
「すいませーん ニンニクミソ汁下さーい」
と ユナちゃん
これが
ニンニクミソ汁
ネギと玉子も入っていて
美味そうだが・・・
「うわー うわーー うわーーー」
と ユナちゃん
僕もひとすすり・・・
うおっ!!
死にかけのキン肉マンでも
生き返らんばかりの
ニンニクのパンチ
衝撃が凄くて
一瞬たじろいだが
つい もうひとすすりしたくなる
クセになるヤツ
ビールが進む進む
汁物だ
「これ美味しいですね」
「うん でもやぁ・・・」
「なんですか」
「なんでニンニクにしたん?」
「あはっ アタシですね」
「うん」
「メニューで迷ったらー」
「うん」
「あえてそれ頼むかね ってチョイスをすることにしてるんですー」
「ほう!!」
迷ったら
あえてそれ頼むかねってチョイスをする
99条にさせてもらおう・・・
「きみこちゃーーん まいどーー」
一際
大きな声の先輩が
山本酒店に
入ってらっしゃった
どうやら
きみこ
とは
ママさんのお名前みたいだ
親しげに
会話してらっしゃる
よく喋る先輩・・・
その隣には
ユナちゃん・・・
これは・・・
案の定
先輩はユナちゃんを
見つけるや否や
「おっ 今日はダイアナ妃おるやないかいー」
と ユナちゃんに話しかけてきた
「あははっ ダイアナ妃ってーー」
「蘇ったんか思たわ」
「嬉しいですー けど・・・」
「なんや?」
「もうちょっと 若い人の方がもっと嬉しいかもー」
「ホンマけ?」
「はいー」
「おっ 芦田愛菜やないかい!!」
「あははっ 極端ですーーー」
「まぁ お嬢ちゃん 一杯いこ」
「わぁ いただきますー」
出合って4秒で
一杯ご馳走になる・・・
この娘は・・・
ホンマに凄いな・・・
「お兄ちゃんも いこっ!!」
「いいんですかっ 頂きます!!」
「そのかわりなぁ」
「はい」
「ワシが 路上で酔いつぶれてんの見かけたらなぁ」
「はい 助けます!!」
「いや 助けんでええからなぁ」
「えっ?」
「起きた時 すぐひっかけれるようになぁ」
「えっ?」
「顔の前に ワンカップ置いといてーや」
「先輩!! 尊敬します!!」
「お兄ちゃん もう一杯いこっ」
「頂きます!!」
ユナちゃんといれば・・・
酒場の神様に
愛されまくる・・・
「先輩 ご馳走様でした そろそろお暇します」
「なんや ラブホいくんけ?」
「いや 僕らそんなんやないんで」
「お嬢ちゃんはヤリたがってるがな なぁ?」
「あははっ どうかしらー」
「まぁ 紳士淑女 楽しい西成の旅を」
「有難う御座いました!!」
山本酒店を
後にした
「ユナちゃん この後どうする?」
「そうですねぇ」
「ちょっと疲れたなぁ 休憩できるところ探さへん?」
「・・・」
「先輩さっき 500円で泊まれる宿あるって言うてたよなぁ」
「・・・」
「前まで行って 雰囲気見るだけ見て」
「あっ!! 大阪の友達と会う約束あったんだ!!」
「・・・」
「・・・」
「旅先でも このパターンかいっ!!」
おわり
西成 (顔出しアリ)美人の女の子とあいりん福祉センターの食堂に呑みにいってみた
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山本酒店直売所(やまもとさけてんちょくばいじょ)
住所: | 大阪府大阪市西成区山王2-13-16 |
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営業時間: | 10:00~20:00(14:00~17:00迄休憩) |
定休日: | 火曜日 |