牧志「やきとん 満壘」旅先で財布とカード類全紛失したのに、呑んでみた
9月
まだまだ夏全開のボクは行きたかった南国のお祭りへ参加すべく
また沖縄へ向かうのであった。
しかし毎度トラブルが付き物の沖縄ツアーですが
やはり今回もしょっぱなからトラブル続きで・・・
『座間味島祭り』という祭りに行きたくて、今回ツアーを組んだのにも関わらず
台風の影響で祭り中止という情報をフライト前日に知らされた。
座間味島の記事を通じて、知り合った方も何人か居て
相性は良かったはずなのに・・・
まぁでもこのくらいのアクシデントは
もう慣れっこである。
気を取り直して空港で缶チューハイを煽ってる自分が居た。
うん?
なぜ空港でガッツリ呑んでるかって?
それはこれまた台風の影響で飛行機が遅延してるからなのである。
まだ沖縄へ着いてもないのに
しょっぱなから2つのトラブルに見合われたボクは若干意気消沈気味・・・
やっとこさ、沖縄へ着いたのは
もう日も暮れた時間帯であった。
とは言っても大好きな沖縄である。
沖縄酒場ナビ最多出演を誇る公設市場近く「BAJO」マスターのナオキさんと〔酒ゴング〕を交わせば
もうどうだってよくなるのだ。
『座間味島祭り』という最大の予定をなくし、更に沖縄滞在中の天気予報を確認すると
全日大雨という逆境の中・・・
今ボクが出来る事と言えば、やはり・・・
「せんべろ」なのである。
「せんべろ」に救われた夜もあれば
「せんべろ」に泣かされた日だってある。
だが今回は恐らく「せんべろ」が
こんなかわいそうなボクを救ってくれるであろう。
改装される「公設市場」の為、建てられた「仮設市場」を確認し
せんべろの旅へ出かける事にした。
毎度沖縄には遊んでくれる友人が居て、ボクは幸せだ。
いいじゃないか、雨が降ってても
メインイベントが中止になっても・・・
間違いなく、沖縄はボクの味方だ。
出遅れを取り返すかのように
ハイペースではしご酒・・・
当たり前のようにせんべろセットを注文し、セットを食べ飲みしたら次の店へ・・・
を繰り返した。
公設市場近辺は以前訪れた時より激安な店が増えてて
東京の赤羽、新橋、上野に負けぬ
レベルの高さである。
雨なんて関係ない、台風なんて関係ない
いかなる状況でも、街へ繰り出し、酒を呑む沖縄人スタイルを
日本人はもっと見習うべきだ。
別に酒が呑めなくたっていい。
毎日お祭り気分で、地元民、観光客、外国人関係なく
仲良く騒いでるこの街がボクは好きだ。
一体何軒せんべろセットをキメたであろうか・・・
6軒ほどハシゴ酒したのは覚えている・・・
そこからの記憶が曖昧なのだが・・・
気づいた時には
ボクは路地裏の道端で泥酔状態で寝てしまってたのである。
リュックを背負って、泊めてもらう友人の家へ向かう途中に
力尽きて寝てしまったみたいだ。
ケータイを取り出し、写真フォルダを見ながら
記憶を辿る。
あ、そういえばこの店が最後で友人に「先帰っといて!あとで家いくから」なんて言ってたなぁ~
さて、とりあえず帰るか
と立ち上がった時に
いつもとは違う異変に気付いたのである。
「財布がない」
あれ?財布カバンの中かな?
店に忘れてきたんかな?
じゃあなんでウォレットチェーンは装着されたままなんや?
10分ほどその場で
今この状況を考える。
「完全に盗まれた・・・」
テンション激落ちで
色んなところに電話するも・・・
やっぱりない。
カード利用停止の電話をまだ酔ってる状態でしたのを
未だ鮮明に覚えている。
なんとか家まで辿り着き、とりあえず寝たのだが
起きてシラフになった時に改めて襲ってくる絶望感。
現金だけでなく
クレジットカード、免許証、保険証、そして気にいってた財布・・・
旅先で全て失ってしまったのである。
しかも初日にだ。
せんべろの神様は
今回ボクを救ってくれるはずじゃなかったのか・・・?
しかも追い打ちをかけるかのごとく、痛烈な二日酔い。
結局二日酔いのせいで
二日目は夜まで動けなく、ようやく復活してから交番へ遺失届を出したり
昨日行った店をもう一度行ってみたり・・・
やはり結局見つからず、お金は友人に借りてなんとかなったのだが
もしこの友人たちが一人もいなかったら、ボクはどうなってたのだろうか・・・
激凹みだったが
ここは旅先、ましてや沖縄だ。
逆境を跳ね返す沖縄人たちから教わった精神
『こんな時こそテンション上げて呑むんじゃないのか?』
自分を奮い立たせ、またしてもボクは小雨が降るなか
公設市場近辺へやってきたのだ。
ボクが心の中に刻み込んでる
〔酒訓第2条〕
『酒の失敗は酒で取り返せ!』
ピンチのあとにチャンスあり
貸してもらったお金を握りしめ、公設市場近辺で
一際気になってた焼きとん屋へライドオンした。
以前この辺で呑んだ時にはまだなかった酒場。
沖縄で焼きとん屋・・・
しかも外観をみただけで匂ってくる東京下町スタイル。
ボクの理論で
酒場の良さっていうのは
外観と店に入ってメニューを見るまでの1分以内で、8割がた当たりか外れというのが分かるというものだ。
そしてこの店は・・・
「間違いなく酔い酒場だっ!!!」
そう確信し、店員さんにハイタッチしたのであった。
おやおや、キンミヤさんもいらっしゃるというダメ押しではありませんか。
まずはキンミヤのソーダ割りを。
一口呑んだだけで、全てがリセットされたようなこの感覚・・・
頭の中はもうすでに焼きとんの事でいっぱい・・・
キンミヤはいつもボクを優しく包むのだ。
「みんな信じられるかい?コイツ、旅の初日に財布とカード類全部盗まれたんだぜ?」
「それなのに平然と一人で酒を呑んでやがる。」
誰かがそんな事を言ってるような気がした。
「島唐辛子しょうゆづけ(300円)」
予想を超えてくるガツーンと来る辛さ。
一気に噴き出る汗。
しかしその辛さの中にもにんにく醤油でつけられてるので、旨味あり。
今の弱り切ったボクのメンタルには
これぐらいの刺激を体内から取り入れるぐらいがちょうど良い。
満塁マスター、トイレに居る健さん・・・
今日はいつも以上に焼きとんに期待してるぜ?
ちょっくら今日の客は訳ありだぜ?
店内では「ブルーハーツ」と「クロマニヨンズ」がかかってて
心地”酔い”。
「ばら(180円)、たん先(150円)」
銀皿に乗せられた焼きとんたちはこれまた食べる前から「うまいヤツ」と思わせてくれるビジュアル。
ばらの味噌焼きなんて白米さえも欲しくなる味付けでパーフェクト・・・
これ1本で酎ハイ2杯は戦える。
「たん先」でこの美味さなんだから
「上タン」なんてどのくらい美味いんだ・・・?
徐々にテンションは上がっていく。
「くび(180円)」
そのままでも勿論美味しいが
ボクはこの「トッピング胡麻ネギ(50円)」を別皿で頼んで
好きなように乗せて食べるのが好きだ。
「ゴーヤ(150円)」
やはり沖縄と言えばゴーヤであろう。
写真では伝わりにくいが、とても大きくて噛めば”ゴーヤ汁”が溢れ出す。
通常ならこのくらいで引き揚げて
次の酒場へ向かうのだが、とても気になるメニューを見つけてしまった。
「豚ロース串100g」
最初は「豚ロース串”100円”」に見えたのだが
よく見ると”100g“と書かれている。
串で100gって相当デカいのでは・・・
そして今回は訳ありなボクなので、ゲン担ぎの意味を込めて頼む事にした。
ドドンっ!!
皿からはみ出そうなくらい大ぶりの豚ロース串。
串というか、もはやステーキレベルである。
肝心の味もこんな大きいのに、柔らかくて
沖縄のステーキハウスに来てる気分だ。
“アイコン詐欺”だと思われないように、隣に島唐辛子を並べるとこの迫力・・・
こんな素敵な店を沖縄に作ってくれたマスターは
横浜出身で東京で修行し、ここで店をオープンしたとの事だ。
マスターありがとうございました。
一気に気持ち切り替えれました。
まさに気分は逆転”満壘”ホームラン!!
旅先で全てを失ってしまった方
もう一度最後に言わせてください。
「逆境の時こそ、呑むのだ!」
「ピンチのあとにチャンスあり!!」
「酒の失敗は酒で取り返せ!!!」
今回の記事でボクが伝えたい事は以上になります。
こんな感じで
超プラス思考のボクは
「旅の後半巻き返せるはずだろう!」と信じていた。
でしたが実際は・・・
[災難続く]
やきとん 満壘(やきとんまんるい)
住所: | 沖縄県那覇市松尾2-10-20 |
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TEL: | 080-3989-9312 |
営業時間: | 18:00~23:00 |
定休日: | 無休 |