久留米「ことぶきや酒店」一流ホステスさんが接待してくれる角打ち
九州横断クレイジージャーニーTOURの続き・・・
九州横断とは言っても
熊本連夜によるお祭り騒ぎでまだ熊本しか回れてない。
そしてこの日も二日酔いでスロースタート・・・
ようやく熊本を抜け出し、お昼過ぎに辿り着いたのはこちら。
「久留米市」
本当は博多を目指したのだが、久留米市も通るので、急遽寄り道をする事にしたのだ。
久留米市と言えば
やはりなんと言っても『とんこつラーメン発祥の地』である。
久留米の事はあまり知らないが
もう一つ、『ヤンキーの街』というイメージが強い。
今回怖い人に絡まれて、事件に巻き込まれなければよいが・・・
せっかくなのでとんこつラーメンを食べるべく、久留米出身の先輩に教えていただいた「丸星ラーメン」へ。
駅から少し離れるがそれを差し引いても
来て良かったと思える外観。
このご時世で1杯400円という価格設定も
素晴らしいの一言。
それでいて漬物とその日のお惣菜は無料というサービスっぷり。
泣く子どころか”ヤンキーまで”も黙るラーメンだ。
西鉄久留米駅まで戻ってきて、少し遅れたが
ようやく酒場センサー発動モードに切り替えた。
早速何かありそうな商店街を見つけ、リサーチ&情報収集開始。
いつもなら事前にネットで調べておくのだが、今回は唐突の久留米。
そして自分の嗅覚だけで探し出すのもオシャレだし、粋だ。
やはり自分の〔酒場センサー〕に狂いはなく
まだ日は明るいのに、店内からにぎやかな会話が聞こえてくる店を見つける事が出来た。
「CAFE チルコロ」
この声のボリュームのデカさと、会話の内容からして
恐らく呑ってらっしゃる先輩が居るであろうとすぐに察知した。
「COFFEE」と書かれてるので喫茶店だと思ったが
看板のメニューを見ると酒の文字が。
「これは酒神の思し召しだっ!」
という事で早速情報収集の為ライドオンすると
カウンター席ではすでに4名の先輩方が酔い感じに出来上がってらっしゃった。
渋めのマスターに久留米の酒を注文すると・・・
「久留米やないけど、薩摩酒造のこれがうまかけん!これにしんしゃい!!」
と言われ
『波平』という芋焼酎をロックでいただいた。
波平を呑みながら
常連客さんの会話という〔酒場BGM〕をこれまたいつものように堪能していると・・・
「大将!これおかわり頂戴っ!」
「はいよ、愛情注いでおいたからね!」
「・・・愛は割れないわよ。恋は割れるけどね。」
隣に座ってた、「いかにも修羅場くぐってきましたよ」感の強い女性が
さりげなくとてつもない名言を放ったのだ。
聞くところによると夜のお店出勤前との事。
毎晩お疲れ様です。
結局、この会話に満足してしまったボクは本来の目的である情報収集を完全に忘れ
店を出てしまったのである。
だがしかしこれはこれで渋い酒場名言も聞けてよかった。
酒場情報は相変わらずないが
東京だろうが九州だろうが
〔酒場センサー〕がビンビンになってるボクは無敵だ。
すぐに渋めの角打ちを見つけたのである。
「ことぶきや酒店」
角打ちと言えば大体「○○酒店」と苗字が使われる事が多いが
「ことぶきや」とは実にオシャレである。
これは期待出来ると
意気揚々と店内へライドオン。
一見どこにでもありそうな角打ち。
しかし冷蔵庫から缶酎ハイを取り出し、テーブル席へ移動すると・・・
何やら視線を感じる・・・
うわっ!!!
ママさんっ!?!?
「コップ使う?」
「お願いしますっ!!」
やはりこの店のママさんのようだ・・・
しかも眼力が強く、存在感強めだ。
これはとんだナイスアクシデントである・・・
このママさんから
また先ほどのような酒場名言を聞けるのではないだろうか・・・
ボクは興奮を抑える事が出来なかった。
その興奮での落ち着きのなさが
滲み出てたのであろうか、隣の先輩方が
「ママ人気者でしょ?ママのファンも多いのよ。」
と教えてくださった。
店の奥にはテーブル席もあり
こっちの立ち飲みスペースと同様に常連客さんで盛り上がってる様子だ。
「ママは働き者だよ~~ほら店内をよく歩き回ってるでしょ?」
「久留米では不動の一番人気で、一流ホステスだよ。」
「耳が悪いから、なにかある時は大きな声で話しかけてあげてね。」
続けて隣の先輩が色々と店情報とママ情報を教えてくれる。
「だからね、ママに対して良い事は大きな声で悪い事は小さな声で気をつけてね。」
なんとも微笑ましい環境である。
「ところで先輩は向こうの席では呑まないんですか?」
「ボクはまだここまでしか行けないんだよ。」
「えっ!?なんでなんですか?元嫁があっちで呑んでるんですか?」
「ハハハ、嫁さんとはうまくやってるよ。あっちで呑むのにはね3年かかるんだよ。」
「え、そんな暗黙のルールあるんですかっ!?!?」
「ここは縦社会と一緒だよ。ハハハ!」
「酒場では社長もホームレスも政治家も女子大生もみんな平等じゃないんですかっ!!!」
「・・・もうちょい自信がついたら今度行ってみるね。」
ヤンキーでオラオラ系のイメージとは違う実に謙虚な『九州男児』だ。
「おさかなのソーセージ」を取って、食べようとすると・・・
「剥けるかい?」
働き者のママさんが声かけてくれた。
一体今までどのくらいの数のソーセージを”剥いて”きたのだろうか?
なかには”剥きにくい”ソーセージもあったでしょう・・・
ママさんは慣れた手つきで素早く”剥いて”くれた。
綺麗に裏筋が・・・
いや裏の筋を丁寧に剥いてくれたようで
これだとこちらも食べやすい。
ありがとう、笑顔が素敵な久留米のママさん。
ちなみにこのママさんの旦那さんもたまに店に現れるらしく
(というか店の奥に部屋があり、そこに住んでるとの事)
旦那さんはシャイな性格という事で
挨拶するには奥のテーブルに行ってからでも最低3カ月はかかるみたいだ。
なので旦那さんに挨拶するには最低3年3カ月かかるという計算か。
なんともミッションコンプリートのし甲斐がある酒場だ。
久留米でダラダラと呑んでる時間もなかったので
名残惜しいが店を出る事にした。
色々店の教えてくださった隣の先輩に挨拶をしようとしたのだが
いつの間にか居なくなっていた。
もう帰られたのかなぁ~となんとく奥のテーブル席に目をやると・・・
あっ!!
先輩、奥のテーブル席行ってるっ!!!!
先輩・・・
決心がついたんですね。
奥のテーブル席の居心地は良かったですか?
随分と酔い立ちっぷりでしたよ。
また来るんで、今度はその奥のテーブル席事情の話聞かせてくださいね。
九州横断ツアーまだ続く・・・
ことぶきや酒店(ことぶきやさけてん)
住所: | 福岡県久留米市六ツ門町11-10 |
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TEL: | 0942-34-0326 |
営業時間: | [月~土] 10:00~22:00 [日・祝] 16:00~21:00 |
定休日: | 無休 |