「取材拒否」

「撮影禁止」

 

そんな酒場は勿論ネットで記事にする事は出来ない。

 

 

ボクが今から紹介するこの酒場をあえて『店名非公開』にしたかというと・・・

 

「常連さんたちにも迷惑がかかるのでは？」

と直感的に思ったからである。

 

 

 

ネットで拡散されてしまったが故に、いつもここで呑んでる常連さんが

新規客のせいで居場所が無くなってしまう・・・

 

 

そんな

”なんとも言えない”

”誰も悪くない”事例は

これまでに何度か見てきました。

 

 

ただ・・・

それでも素敵すぎる酒場なので今回紹介させていただきます。

 

 

本気で酒場を愛する方に届けっ！！

 

 

 

 

 

ある日ボクが夜中に散歩してた時である。

 

 

基本的に〔酒場センサー〕は常に作動させてるのだが

なんとなく見つけたホルモン屋さんに目が止まった。

 

 

 

「え、安っ！！！」

 

「シンプルなメニューが素敵！！！」

 

 

 

ボクの酒場センサーがビンビンに作動した。

 

この時既に店は閉店してたので、ボクはネットでその店名を検索したが

食べログに掲載されてない・・・

 

 

こ、これは・・・

 

『食べログに載ってない店漂流記』

を敢行すべく後日、何度か訪問するも

満席で入れず・・・

 

勿論電話番号も記載してないので、予約も出来ず・・・

 

 

 

そして諦めない事、３度目の正直

 

弱気ながら、いつものように〔暖簾引き〕を敢行すると・・・

 

 

席が空いてるっ！！

 

時は来たっ！！！

 

 

 

店内へ入ると、見事にテーブル席を勝ち取る事が出来た。

 

 

「ネバーギブアップ最後まで」

 

 

諦めない事は本当に大事だ。

 

 

早速ドリンクを注文すべくメニューを見るのだが

やはり安い。

焼き肉屋さんとは思えない安さだ。

 

 

ホッピー３５０円って

単純に大丈夫なんですか・・・？

 

 

 

 

「黒ホッピーセット（３５０円）」

 

ちゃんとジョッキも冷やしてくれてる丁寧さ・・・

感謝しかないです。

 

 

 

ホッピー呑みながら、早速肉メニューを拝見。

 

 

やはりおかしい・・・

普通の焼き肉屋さんの半額くらいの値段・・・

 

 

もしかしたら都内に何店舗かある「１枚から注文出来る」焼き肉屋さんなのだろうか・・・

と

一瞬でも考えてしまった自分は本当に捻くれ者だ。

 

 

 

ワンオペで店を回してらっしゃるオーラありまくりのマスターを見て

これは只者ではないな・・・

と思ってると

 

「お客さん！すみません、これ取りに来てくれますか？」

 

とお願いされた。

 

 

そりゃそうだ

いくら狭いとは言え、ワンオペの店なのだから

お客さんなんてドンドン使えば良い。

 

 

そして最初に出されたハラミに驚愕・・・

 

 

この美しさでたったの１０００円だと・・・？

 

綺麗すぎる・・・

 

 

しかもこのハラミがこの店最高額で他のメニューより倍以上する。

 

まだ他のメニューを食べてないが

このハラミに期待が更に膨らむ。

 

 

１枚１枚細心の注意を払って丁寧に焼き上げる。

 

焼いてる時は無言だ。

 

こんな美しい肉を食べさせてくれるハラミ様に失礼だからだ。

 

 

味付けはすでに肉に揉みこまれてて、部位ごとに

特製ダレを渡される。

 

 

ハラミはタレで。

 

これがまた失神するくらい美味しいのだ。

 

 

 

幸せは束の間に

続いて

「丸小腸（３５０円）」

 

こちらもこれまた美しいビジュアル・・・

 

これはこれでまた特製のタレがマスターから手渡される。

 

 

マスターの肉へのこだわりをビンビンに感じながら

丸小腸を口に放り込む。

 

 

コスパ的に明らかにおかしい・・・

 

 

これが３５０円だなんて、絶対におかしい。

 

 

 

ホッピーが一瞬で消えたので

音速で焼酎中を追加注文。

 

 

忙しそうなマスター・・・

 

全然遅くても良いです。

何時間でも待ちますよ。

 

 

 

 

ワンオペだからこそ

お客さんも一緒になって店を動かす。

 

常連さんは冷蔵庫から自分で瓶ビールを取り、勝手に呑んでらっしゃった。

 

 

この暗黙のルールが素敵だ。

 

 

 

「自家製煮込み（４００円）」

 

意外と薄味であっさりな味付けは

肉の脂でいっぱいのお口のなかを酔い感じに”ならして”くれる。

 

 

この煮込みを食べて、お口が一旦整備された気分だ。

 

 

 

まだまだ喰うぞ！

という事で追加で肉注文。

 

 

 

「ハツ（３５０円）」

 

おいしくないわけがないビジュアル。

 

 

普段「牛ハツ」を食べる機会は少ないが

確実に今まで食べた牛ハツでベスト３に入る旨さ。

それがこの安価で味わえるなんて・・・

 

 

ホッピーのなかを３回注文したところで

「シークワーサーサワー（３５０円）」に切り替える。

 

 

そして最後の砦・・・

 

渾身のレバーがやってきた。

 

「レバー（３５０円）」

 

ビジュアル、鮮度、味付け・・・

生意気ながら１００点を与えて良いでしょう。

 

 

 

本当に諦めずにこの酒場を訪れて良かった・・・

 

「ネバーギブアップ」

 

いや・・・

 

「レバーギブアップ！！！」

 

 

 

 

 

 

 

場所だけ記載しておきます。

 

 

地下鉄丸の内線「中野新橋」駅改札を降りて、右に歩いてみてください。

 

勘の良い人、サカバーの方なら

臭覚でこの酒場に辿りつけると思います。

 

 

 

倍の価格でも戦えるのに

あえてこんなに低価格・・・

 

中野新橋に神様は居ました。

 

 

 

 

マスター

本当に最高過ぎる酒場をありがとうございました！！！