『浪速区大国町』

 

 

ボクが大学を卒業してから引っ越してきて２年間住んでた街だ。

 

 

なぜこの街を選んだかというと

難波から一駅の場所で、よく行ってたアメ村などにも近かったという単純な理由だ。

 

 

そして少し南に下がればすぐに西成区になるため、場所柄少し家賃も安かったのも大きな理由の一つである。

 

 

今はどうなのか分からないが

ボクが住んでた当時は夢追いのバンドマンや芸人さん、そして水商売をされてるであろう方たちをよく見かけた。

 

 

 

例えば、近所の「スーパー玉出」で

今や人気芸人さんである「アインシュタイン」の稲田さんを見て

「只者じゃない顎やなぁ〜」なんて度肝抜いた事も良い思い出。

 

 

色んな人と出会い、毎日楽しく過ごさせてくれてたので

物凄く思い入れのある街だ。

 

 

 

 

そんな大国町には

「大阪木津卸売市場」

という一般の方でも楽しめる市場がある。

 

 

 

大国町に住んでた当時も

朝まで呑んで、そのまま朝市場へ行くこともよくあった。

 

 

市場に併設してる食堂は

朝から営業してて、早い時間からお客さんで賑わう名スポットだった。

 

 

 

 

 

この日は２０２０年１２月３０日

年末の最終営業日ということもあって・・・

朝から行列の人気食堂は勿論の事

市場自体も活気があって賑わっていた。

 

 

 

もうこの雰囲気だけで楽しい・・・

 

 

魚が捌かれる様子ってなんでこんなにも”見れる”のだろうか。

 

【魚捌き系YouTuber】が人気出るのも分かる。

 

 

 

 

新鮮な海鮮物がリーズナブルな市場価格で売られてるので

ボクみたいな”市場マジック”にかかった人が魚一匹買ったりするんだろうな・・・

なんて思ってみたり。

 

 

 

このあとの予定がホームパーティーだったら

確実に買っていたであろう魚たちを横目に

ボクは酒場へ向かうことにした。

 

 

 

「大阪木津卸売市場」の目の前にあるこちら

 

「みつわや酒店」 

 

 

市場に併設してる食堂もかなり魅力的だが

やはりボクは酒場ナビの看板を背負ってる身・・・

 

こちらをチョイスせざるを得ないのだ。

 

 

早速店内へライドオン。

 

先客は２名。

 

年末という事もあって

もしかするとこちらも満席で入れないかと思ったが

この時ばかりも〔酒場の神様〕は微笑んだみたいだ。

 

 

 

まず目に入ったのは

お造り、おでん、天ぷらと書かれたメニューたち。

 

これらが全て味わえるなんて・・・

 

〆に「かすうどん」なんてあってしまうもんなら

この一軒で完結してしまうのではないかと思ってしまうラインナップ。

 

 

 

カウンター席に座らせていただき

まずは生ビールを呑んで、興奮を抑えることにした。

 

 

 

優しそうなマスターのワンオペの酒場

 

マスターはお客さんと楽しそうに会話してらっしゃる。

 

 

”ワンオペ酒場にほぼハズレなし説”

 

 

 

 

そしてボクがこの店に一番惹かれたポイントは

「朝３時から営業」

という市場人に合わせた営業スタイルだ。

 

 

朝３時から呑める酒場なんて

２４時間営業の店以外で新世界や西成にあるだろうか・・・

 

市場近くならではのこの営業スタイルが素敵すぎる。

 

 

 

 

 

「こんな上等な牛肉貰ったんやけど、どうやって食べよかな〜？」

 

「そんな高い肉調理出来るん？」

 

 

まずはゆるキャラなマスターと常連さんのトークをツマミに

生ビールを呑み干した。

 

 

先ほど市場で見たマグロとブリが脳裏にこびり付いてたので

まずは「ちょいとろ」と「寒ブリ」をチョイス。

 

 

付け合わせの「つま」も「大葉」もない、切り身だけの市場スタイル。

 

これでいいんです。

 

 

肝心の味は勿論絶品で文句の付け所なし。

 

 

 

ちょこっと盛られてるので

一人呑みにもちょうどいい。

 

 

 

こんな新鮮で美味しい刺身が

どちらも３００円というのが嬉しい。

 

 

時刻は午前９時過ぎ

こんな時間から刺身で飲れるのは至福である。

 

 

 

 

寒かったのもあって

せっかくだし、天ぷらをマスターに告げると

マスターはコンロに火をつけ、油を温めてだしてくれた。

 

 

ボクだけの為に、油を温め、天ぷら粉を準備してくれてる・・・

 

なんだか少しだけ申し訳ない気分になった。

 

 

 

 

「紅生姜、穴子の天ぷら」

 

大阪と言えば、やはり紅生姜はマストであろう。

 

そして贅沢にも穴子をチョイス（安心してください、１３０円です）。

 

 

 

紅生姜天を関西風の出汁に浸して、生ビールで追いかける・・・

 

 

これを午前中に敢行出来てるボクは確実に勝ち組だ。

 

 

 

 

 

本来ならこれくらいにして、次の酒場へ向かうのだが

あまりにも居心地が良過ぎて、追加でメニューをコールした。

 

 

「鶏ハラミ（２００円）」と「野沢菜漬（１５０円）」

 

立ち飲みじゃないのに、こんなに安くて儲けあるの？ってくらい安い・・・

 

改めて素晴らしい酒場だ。

 

 

 

 

緊急事態宣言で

２０時までの営業になってる飲食店業界だが

こちらはデフォで朝３時オープン、１２時〜１７時まで休憩を挟んで２０時３０分閉店。

 

誰でも簡単に真似することは出来ない営業スタイルだからこそ、強い。

 

 

誰にも邪魔されることなく、朝から一人でここで呑める最高の一日。

 

いつも以上に長居してしまって

ケータイでネットサーフィンをしてると

びっくりな情報が舞い込んできた。

 

 

ボクのFacebook情報によると・・・

 

 

 

６年前の同じ日も「みつわや酒店」で朝から呑んでたみたいです・・・