中板橋「博龍」他 今のうちに行っとこう 東京ボロ中華紀行
ボロ中華
それは決して悪口ではない
歴史的価値のある古い町中華から
驚くような安い町中華までをひっくるめ
愛情を込めて
ボロ中華
と呼ぶのである
と
よろしくお送りする今回
渋さの向こう側町中華を
3軒ほど
先ずは
こちらも伝説のボロ中華
楓林飯店のある
東武東上線ときわ台のお隣
中板橋
の住宅街の路地裏に佇む・・・
博龍っ!!
これホンマに店なんか・・・?
シミやヒビが目立つレトロ建築な2階に
色褪せた瓦があって
朽ちた木の引き戸
空き家か・・・?
暖簾も出ておらずカーテンも閉まっていて
この建物を
予備知識なく町中華と判断できる人間が
いるだろうか・・・?
営業開始時間は当に過ぎている・・・
今日は営業しないのかと不安にがよぎった時
「開けなさーーい」
と叫びながら扉を叩く
お姉タマが・・・
常連さんだろうか・・・?
僕にココで呑ませてくれるだろう
救世酒が現れた
お姉タマに続いて店内へ
何とも閉鎖的で秘密基地感のある空間
「ごめんごめん 今開けるとこだったよ」
とマスター
還暦ぐらいのお年か・・・?
お姉タマに怒られてる姿が
何とも可愛らしい
カウンター席に陣取り
やおらメニューを凝視
板のお品書きの渋さときたら・・・
爆肉
って表記がおどろおどろしいぜ・・・
五目チャーハンをお願いして
鍋を振るマスターを見つめる
カランカランといい音が店内に響く
「マスター テレビ付けるよー」
とお姉タマ
鍋の音だけでも
よかったんだけどな・・・
おおおうううう
いい色出してるチャーハンだぜ・・・
店内と合わせたような飴色が旨そうだ
漬物がついてくるのも嬉しい
勝手に
水分多めのベチャチャーハンが
出てくると決めつけていたが
何をおっしゃるウサギさん
パラパラと噛み応えのある
米が美味しい
ナルトとシイタケとケミカルな旨味が
レンゲを休ませない
食べ終わるタイミングで
スッとアイスコーヒーのサービスが
勇気を出して入店したドキドキを
補って余りある幸せが
博竜にはあるぞ
帰り際
お姉タマにお礼のご挨拶を
二言三言話したが
テレビから放たれる
過払い金の電話番号が気になって
内容は覚えてない
2軒目は
曳舟の明治通り沿いにある
二平
こちらは
いまにも崩れてしまいそうな
風体だ
僕の首が曲がってるのか・・・?
いや
建物が傾いてるんだろう
あの扉・・・
開かないんじゃなかろうか
入店するのにたじろいでしまうが
食品サンプルに並んでチョコンとしている
パンダちゃんに背中を押される
いざっ!!
店内は薄暗い
テーブル 椅子 ストーブ やかん
店にある全ての品物が
使い古された年代物
ちゃんと確認しとこう
カレンダーとかも昔のヤツだったら
惑わされるぞ
ウホッ!!
コンクリの床ビキビキッ!!
解体工事の途中か・・・?
それともアンドレザジャイアントが
タップダンスでもしたのかしら
テーブル席に陣取り
やおらメニューを凝視
ライスカレーって表記いいな
若めラーメンっのもいい
ぜいたくラーメン
はボーナスが出るまで我慢するか・・・
貰う予定ないけど
こちらでも
五目チャーハン(グリンピース抜き)
を注文した
ビールと同時に出して頂いた
板わさとお漬物の量がタップリ
これだけで
633が空いてしまいそうだ
ヒャッホイ!!
具だくさんっ!!
いや
エビだくさんっ!!
この大きなエビの
ゴロゴロ加減はどうだ・・・
うん
先代がご存命だった頃の
龍朋のチャーハンのチャーシューぐらいの
具材占拠率
コイツは
ぜいたくチャーハン
だぜ
シットリとしてるが
米が硬くて食感最高
少し焦げた風味を感じれるのも
二平スタイル
次回は通ぶって
よく焼きで
なんて言お願いしてみようか
特製肉まんも
宿題だな・・・
最後3軒目は
東急池上線の久が原
駅からチョチョッと路地に入ったところで
暖簾を揺らす・・・
桃太郎っ!!
この廃墟感を醸し出す平屋に
ゾクゾクさせられる
町中華で飲ろうぜで見た時も
武者震いしたが
実際生で拝ませて頂いたら
もう震えるどころか
武者踊りだ
ギャンッ!!
年季の入り方バキバキッ!!
なんだこの懐かしさは・・・?
そうだっ!!
かつて大阪玉造にあった伝説のボロ喫茶
に入った時のことを思い出せた・・・
床も天井も
ギリギリやん・・・
色褪せて
とてもピンクとは呼べない
ピンク電話が現役だと・・・
スープの値段
ナンボやねんっ!?
キョロキョロがとまらねぇぜ・・・
633で一旦落ち着こう
おっ
鶏とキュウリのサッパリ漬け的な
お通し旨し嬉し
やはりここでもチャーハンか・・・?
むむっ!!
左端の文字が輝いてるぞっ!!
そういや
下関マグロさんも
町中華ではコレを食えって
仰ってたような・・・
オムライスにしてみた・・・
ケチャップに可愛らしさなんかいらねえよ
とでも訴えてるかのような
真っすぐな一本ケチャが
潔くていい
中華鍋でよく炒められた
チキンライスの旨さたるや・・・
おんや・・・?
チキンではなく
豚バラのケチャップライスだ・・・
ラードの風味と相まって
極上の味
マグロさん
ありがとうございます
屋号と電話番号が書かれた
このお皿・・・
欲しいな
マスターは
鬼退治を達成なさったご様子
お疲れさまでした
コッチのボロ酒場もどうぞ
↓
「家谷酒店」VS「吉武酒店」日本ボロ角打ち紀行 創業昭和元年対決
桃太郎(ももたろう)
住所: | 東京都大田区東嶺町29-7 |
---|---|
営業時間: | [月・水~日] 11:30~15:00×17:15~20:00 |
定休日: | 火曜日 |