
病み上がりの夜酒に・・・ 新中野「手打うどん 四国屋」
この1年、自分の店を始めてから電車に乗って呑みに出掛ける回数が激減した
ということはもう何度もここで書いている。
新規開拓で呑みに出掛けることは
良くて週1回、下手したら月に2回くらいしかできない状況になっていた。
まぁ今は立ち上げだから仕方がないか
って言い聞かせ、我慢しその週1回の呑みを今まで以上に大事にすることだけを意識していた。
しかし大事件『急性膵炎発病』が先日起こってしまい
しばらく週1呑みに行くのも難しい状況になってきた。
まぁでもこれは〔酒場の神様〕がボクに与えた試練だと思っている。
この状況に置かれたおかげでポジティブに考えれば
「より1軒目の酒場選びが重要になってくる」
「1軒目どころか、1杯の酒さえも無駄に出来ない」
良い意味で1杯呑むという行為に有り難みを感じれるようになった。
とある日の休日
ボクはジムに行った帰り、休肝日を誓いずっと気になってた新中野のうどん屋さんへ突撃してみた。
時刻は深夜2時過ぎ
ネット情報では2時までと記載してあったが、まだギリギリ暖簾は出ていたので
ダメ元でライドオン!
「まだいけますかね・・・?」
「あぁ〜大丈夫だよ」
営業時間を過ぎてるにも関わらずにマスターは迎え入れてくれた。
外観が渋いのは大昔から知ってて、うどん屋さんだが呑めるのも知ってた
なのに今まで入店しなかったのは
「まぁ近いし、いつでも行けるか」っていうのと
ボクが「うどんよりラーメン派」ってことが最大の理由だった。
コの字カウンターで店内の雰囲気は控え目に言って最高過ぎる。
カウンターに座ると、常連さんらしき方が声をかけてくれた。
「うわぁ〜有名人が来てくれたよ〜〜。マスター!この店人気になっちゃうよ〜」
もう既に出来上がってる様子
シラフのボクは「多分誰かと間違えてるんだろう」と思って
最初はスカした対応をしてしまった。
時間も時間だったんで
早く注文しようとメニューを見てる間もずっと話かけてくれたのだが
多分酔っ払ってるだけだろうなと思ってた。
マスターにうどんをコールした後、待ってると
「あぁ〜名前が出てこなかったけど、思い出したぞ!」
「酒場ナビの人だ」
酔い人の方が発した言葉を聞き逃さなかった。
疑ってすみませんでした!
はい、ボクが酒場ナビの一人です。
酔っ払いではなく、本当にボクたちのことを知ってくれてる方だった。
「貴方の投稿を見て、中野坂上のなべ屋に行ったんだよ」
「ついに四國屋に来てくれたんですね」
ノンアルだったが一気にテンション上がった。
勢い余って冷蔵ショーケースの瓶ビールに手をかけそうになったが
今夜は休肝日を決意したので
グッと我慢して先輩と酒場トークを。
うどん屋でサービスお通しをツマミながら、お茶で酒場トーク
うん、今までになかった経験だ。
「肉きざみうどん なす天トッピング」
めちゃくちゃあったうどんの種類から直感で選んだコチラ
夏っぽくなす天もチョイスしてみた。
ボクが一番食べない麺類No. 1「うどん」
久しぶりのうどん
豚肉ときざみ揚げと長ネギが関西風の出汁にマッチして・・・
めちゃくちゃウマッシュっ!!!
呑んだ後の〆に食べたら、より旨さが引き立つんだろうなぁ。
マスターはボクのうどんを出したあと、暖簾を下ろし
完全閉店モードでゆったりしていたので、話しかけてみた。
「マスター、忌野清志郎好きなんですか?」
店内のポスターを指差し、質問してみると・・・
マスターは目の色を変え、こう言った。
「清志郎さんはこの店の常連さんだったんですよ」
「えぇ!そうだったんですか!!」
「この雑誌の写真、この店なんですよ」
「清志郎さん自転車が好きで、自転車で来て自転車担いで店入って来られてました」
「今お兄さんが食べてる肉きざみが好きで、そればかり食べられてましたよ」
清志郎さんと同じ肉きざみをチョイス出来て光栄です。
「清志郎さんはミュージシャンとは別でまた違う顔があって・・・」
「あ、タイマーズのことですか?」
「・・・まぁそれもなんですが、大の自転車好きで」
「これが愛車だったんですけど、いくらすると思います?」
「うぅ、50万円・・・くらいですか?」
「278万円らしいです」
「さすがロックスター!やることが大胆っ!!」
「このボトルは清志郎さんから頂いたものです」
「清志郎さんの自転車のパーツをいただいて、それをペンダントにしていつも身につけてるんです」
マスター、めっちゃ清志郎愛が強く
ずっと清志郎さんのお話をしてくれる。
ちなみにボクの清志郎愛で言うと・・・
2020年5月2日に清志郎さん命日に国立の「たまらん坂」へ行ったことぐらいです。
別に清志郎さんのことがめちゃくちゃ好きってわけじゃ無かったけど
一度くらいはと思って国立まで行ってみました。
ボクってそういう奴です。
ファッションパンクなんです。
もしボクが膵炎悪化して死ぬことがあったら
5月2日に死んで、みんなに笑われたいですね。
うどんも食べ終えもう閉店時間
マスターに近いうちに今度は呑みにきますとお伝えすると
先ほどの常連さんがボクの元へやってこられて
「これで酒場を盛り上げてください」
と手を握られました。
手を開けると、そこには・・・
2万円!!!
いや、これは受け取れないです!
気持ちだけで大丈夫です!
しかし常連さんは是非受け取って欲しいとの事で
このお金は「四国屋で使い切る」というのを条件に有り難く頂かせてもらいました。
馬場さん、ありがとうございますっ!!!
そんな素敵な出逢いもあり、数週間後
早速四国屋へライドオン。
雨上がりの夜空が心地良い日だった。
今夜はしっかりと呑ませていただきますよ。
入店すると、マスターは不在でママさんワンオペ
この店をワンオペでやるって凄いですね。
ボクが座った席は目の前にフライヤーがある『逆酒場アリーナ』になってしまった・・・
暑いし、油の匂い感じれるぜ。
「生しょうがサワー」
あれ?メガジョッキで頼んだっけ?
ってくらい大きなジョッキで来たが、これがデフォサイズとのこと。
このサイズの生しょうがサワーが500円で呑めるって・・・
ここはガッツリ酒場ですね。
お通しは前回と同様に漬物が全員に出され・・・
多分なんですけど、お酒を注文した方には
もう1品出される?のでしょうか。
多分無料のサービスお通し2品もありがとうございます。
さて、ツマミは何にしようか・・・
確か常連の馬場さんはじゃこ天をオススメしていたな。
「塩じゃこ天」
じゃこ天を塩とレモンとネギでいただく、珍しいスタイル。
この組み合わせ、めっちゃ好みっ!!
ボリューミーだし、お通しとこのじゃこ天だけでまぁまぁ戦えるな。
「むき海老のかき揚げ」
隣の方が食べてたむき海老のかき揚げが旨そうだったんで〔ツマミ泥棒〕を敢行。
まずは出汁につけて食べて、味変でカレー粉つけると美味しいですと
ママさんが教えてくれました。
じゃこ天とかき揚げの油を
生しょうがサワーで流し込む。
最高である
四国屋は完全にうどん居酒屋だ。
「金宮は四国屋に80回か5年通って頂いた方に限りボトルキープ出来ます」
馬場さんから頂いた2万円を使い切るのと
金宮ボトルをキープ出来るようになるまで四国屋へ通う宿題が出来たな。
手打うどん 四国屋(てうちうどん しこくや)
住所: | 東京都中野区本町4-36-3 |
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TEL: | 不明 |
営業時間: | 11:30~14:30 17:30~26:00 |
定休日: | 日曜日 |