
緊急入院をして呑み方改革!!『すいません、焼酎”薄め”でお願いします』 / 東新宿「山根商店」
2025年5月4日朝7時
ボクは人生で初めて救急車を呼んだ。
いつも日常的に聞く救急サイレンの嫌な音
まさか今回この音が自分の為に鳴らされているなんて・・・
どんどんボクの自宅に向かってくるサイレンの音
死ぬほどお腹が痛くて早く助けてください、お願いしますの感情しかなかった。
当時の事を振り返ると
連日連夜呑みまくって、この日はゴールデンウィーク真っ只中だったのもあって
自分の店「SMASH!」は大盛り上がり。
しかしいつもと様子が違う
今日は起きてからずっとお腹が痛いな・・・
深夜になってもその痛みは消えず、痛み止めを飲んでみたが
だんだん痛くなってくる。
痛みを必死で堪えながら働くものの
常連さんにボクの表情の異変に気づかれる。
この時はただの腹痛だと思ってて
「強い酒呑んだら痛み吹っ飛ぶでしょう」って思っていた。
今から思えば、”そんな考え”になってしまう事自体が既に異常だったのであろう。
深夜2時
もう立てないくらい痛みが増してきた・・・
なんとか耐えて、お客さんも帰った深夜4時
ボクは店内で立てなくなった。
それでも
「まぁ寝たら明日には治ってるやろ」と判断し
なんとか気合いで自宅に帰宅。
30分後
痛みで寝れるわけもなく、ようやく人生初の119をコールしたのであった。
お酒とボク
大学生の時にお酒を覚え、今まで本当にお酒中心の人生でした。
授業を終えるとそのまま京都市木屋町の繁華街へ繰り出す
そして朝までテキーラを浴びるように呑んで(本当に浴びてた時もあった)
そのまま寝ずに朝から授業に行く。
そして仮眠して、また夜の街へ繰り出す。
そんな学生生活。
バンドもやっていて、スタジオ終わりにメンバーと乾杯
ライブの日はリハから缶チューハイを呑み、そのまま朝の打ち上げまでエンドレスで呑む。
本当に狂ってた呑み方
若いから出来てただけ、本当に身体をぶっ壊す行為を繰り返していた。
東京へ引っ越してきて
大衆酒場の良さを知り、お酒がもっと好きになった。
休みの日は昼から呑みに出かけるなんて当たり前
まぁ酒場ナビやってるから仕方がないって自分に言い聞かせてたな。
ほぼ毎日朝は痛烈な二日酔いから始まる。
しかし時間が経つと二日酔いは治り
不思議なもんで夜にはまた呑みに行ってた。
本当にほぼ毎日そんな生活の繰り返し。
健康診断も行かず、怖いもの知らずの無双状態。
そして2024年2月、自分の店をオープンさせ
さらに飲酒量は増えていった。
起きてる時間はずっとお酒呑んでるというアル中みたいな生活。
さすがのボクでも
「こんな生活してたら絶対3、4年後身体ぶっ壊すな」
って思い、生活を改善しようと思ってた矢先・・・
悪夢の腹痛はいきなりボクを襲ってきた。
運ばれる救急車の中で
「3、4年後じゃなくて意外とすぐに限界はやってきたな」
そう思った。
身体からの「そろそろヤバいぞ」っていうサインは全く無かった・・・
救急で病院に搬送され、医者から出た答えは即入院で
病名は「急性膵炎」と言われた。
膵炎?
膵臓が炎症を起こしている??
ていうか
肝臓じゃなくて、膵臓なんや・・・
肝臓は大丈夫?
じゃあ軽症かな、よかった〜
って無知な自分はそう解釈していた。
点滴打って、薬飲んだら
まぁ明日には退院出来ますよね?くらいのテンションでいると
先生からは
「1週間入院と思っていてください」
「膵臓が溶けてるんですよ」
と思ってもないことを告げられた。
まさか自分が
点滴とデートするとは
思ってもみなかった。
点滴と痛み止めで少し痛みがおさまったところで
自分で膵炎の事を調べたり、知り合いが教えてくれたりで
結構ヤバい病気にかかってると知ったのであった。
SNSのDMやLINEのメッセージでは
「もう一生お酒呑めないんじゃない?」
なんてボクをビビらせてくる人も何人か居た。
そんな状況でも何故かボクは
「まぁすぐ治るやろ」って強気だった。
このまぁ大丈夫やろ精神に
救われたこともあったが、今回は見事に身体を壊されたな。
しかし入院中、お見舞いに来てくれた知人たちを
笑かすくらいの元気さは無かった。
いつもの元気さは自分でも分かるくらい無くて、完全に弱っていた。
せっかくお見舞いに来てくれたのに、痛みで何も頭が回らない。
情けなかったな。
入院中はひたすら寝ていた。
何も考えずに寝て、早く痛みがなくなることばかり祈っていたのだが
なかなか痛みが消えてくれない。
膵臓に負担がかかる為、固形物は一切口にできない
点滴と水のみで結果110時間以上過ごしたのであった。
初日は勃起してたものの、2日以降は勃起は無くなってたな。
110時間ぶりの病院食はめちゃくちゃ旨くて
食べることの大事さを痛感出来た。
これを機にお酒だけでなく、食べるものも考え直そう。
ベッドの上で
『お酒との付き合い方』についてずっと考えていた。
結局ボクは酒で”今の”楽しさを倍増させるために楽しみの前借り、借金をしていたのだ。
結果その精算は次の日の朝にやってくる。
『ケータイ、財布、記憶、信頼』を無くした夜は数え切れず・・・
ケータイ財布は最悪お金で解決出来る
しかし記憶に関しては帰って来ない・・・
ましてや信頼に関しては一度失うとなかなか戻って来ない。
過去に仲良くしてくれた女の子たちも
「ベロベロのジュンヤは嫌い」ってよく言われたもんです。
そこで気づいて、更生しないとダメなんですが
また同じことを繰り返して・・・
ボクは究極のバカだったんです。
「ええ加減にせぇ!!!」
って酒場の神様みたいな親父に殴られた感じです↓
過去にボクの酒癖が理由で不快な思いをさせた方全員に、直接謝罪したいな(勿論ノンアルの喫茶店とかで)って思いました。
ごめんなさいね
○○ちゃん、○○○ちゃん、○○○ちゃん・・・
ベッドの上では音楽を聴きながら、ひたすら考え事
思ったことはケータイのメモに書き綴った。
ってみんなに発信してきたけど、ボクの場合一旦この信念は保留かな。笑
酒場ナビイカが結婚するみたいですね。
どうしても幸せな部分ばかり切り取って
ネットにあげちゃいがち(それで良いんですけどね、暗い話は辞めましょう)ですが
やっぱり今回のボクみたいに悪いことも起きるんですよ。
これは皆平等です。
包み隠さず、リアルをこれからも書き綴りたいです。
5日目までは痛みが消えず、ずっと痛み止めを打っていたが
ごはんを食べると痛みが徐々に消えてきて
その日の夜には急激に復活してきたのであった。
そしてそのまま夜に先生がやってきて
「痛み無くなりましたか。明日退院してもいいかなと思うんですけどそうしますか?」
と言ってくれた。
膵臓の数値が安定してきてたからOKが出たみたいだ。
次の日元気よく朝に退院し、帰宅。
退院してその日の夜は歌舞伎町まで先輩のイベントに遊びに行くまで回復していた。
勿論ノンアルで。
ホッピーの外だけを呑むという裏技で凌いだ。
そしてそのまま深夜にはSMASH!へ出勤。
ホッピー外だけを呑み、なんとか朝まで闘い抜いた。
さぁ幡ヶ谷にオレが帰ってきたぞ!
みんなが退院祝いでホッピー外をご馳走してくれて
この日だけでホッピーの外瓶を10本以上呑んだな。
入院中、メモに書き残してたことを実践してみた。
「ノンアルでどこまで闘えるか」
SMASH!で働いてる間はひたすらホッピーの外
みんながガンガン呑んでる中、ボクはひたすらホッピー外と炭酸水と水をガブ飲み。
みんながガンガンテキーラで乾杯してる中、ボクはひたすら酒を持たずエアー酒ゴング。
この時はじめて
「オレ成長したなぁ〜」って実感した。
結果的に一応2週間お酒を抜いてみた。
2週間お酒を抜くと
びっくりするくらい二日酔いがなく、目覚めが良い。
顔の浮腫が消えて会う人会う人に「顔色良くなってシュッとしたなぁ〜」って言われた。
良いことばかりだが・・・
やっぱりお酒呑みたいっ!!
ボクはお酒を辞めるつもりは無かったので
解禁日をいつにするか、密かに一人で企んでいた。
イカに
「退院後の記事頼むで」と言われた。
そうなのです
過去にイカも入院して、2週間近くお酒を抜いてたのだ。
さぁどこへ呑みに行こうか・・・
どこで呑むかのイメトレをする時間は病室でめちゃくちゃあったが
正直、ベッドの上では全然そんな気分になれなかった。
さぁ退院一発目の大事な酒場チョイス
久しぶりにあそこで呑みたいな・・・
向かった先は・・・
「山根商店」
東新宿にある都会のオアシス
もう一度言うが、ハッキリ言ってお酒を辞めるつもりはない。
いままで週6、7日呑んでた日々を頑張って週4日くらいにしようかなと。
酒場へ行く回数は確実に減るけれど
その分一軒一軒の”一杯”を大事にしたいなって。
あの時当たり前のように呑んでたあの酎ハイを、より有り難みを感じて呑もう。
オレの酒場人生、これからどう変わるかは分からないが
どう転んでもオレは酒場ナビを続けるだけさ
だって酒場のあの空間が何よりも大好きだから。
退院後一発目、2週間ぶりの酒にしてはちょっと硬めなホッピーだな。
呑みに行く回数を減らすのを意識しないといけないけど
それよりか、大事なのは酒の量を減らしまくることだ。
我々酒場ナビのサブタイトルは
〜すいません、焼酎濃い目でお願いします〜
だが
しばらくは焼酎濃い目禁止だな・・・
ただ一緒に呑める時間はよりハイパー濃い目にさせますんで
そこんとこよろしくお願いします!
ちょいちょいホッピーの外だけを呑んだりしてたから
酒の味は自体にそこまで違いは無かったけど
”また呑める喜び”は凄まじく嬉しかった。
けどやっぱりホッピーは焼酎が入ってる方が旨いなぁ。
この「牛もつ煮込み」もいつもより味が濃く感じたな。
それは塩分的なものではなく
噛めば噛むほど牛内臓の旨味と有り難みだったのかも。
ちなみに膵臓って内臓業界では「シビレ」って言うらしいですね。
シビレ食べたことありますが、ボクは好きな味です。
今までのボクは生き急いでたんじゃないかって?
1日1日を100%、いや150%で楽しもうと、酒の力を使って毎晩フィーバーしてた。
けど
それじゃずっとは持たないぞって。
プロ野球のセンバツローテーションを守るには
やっぱりしっかり休まないと
抜くところはうまくぬかないと…
昼間行動して
お店の準備片付けして
ジム行って
美味しい晩飯食べて
夜はプロ野球観たり
メルカリで大好きな服を探したり
眠たくなったら眠る
この生活でいいじゃない。
本来お酒を知らなかった幼少期はこんな感じでも
毎日楽しかったじゃない。
お酒はそんな生活にプラスアルファぐらいのモノで良いじゃない。
酒場で呑んでる時にこんなことを考えるなんて一皮剥けた気分だ。
あぁ
焼き鳥が旨い・・・
焼き鳥とホッピーの至福の組み合わせ
またこれが出来るんだな・・・
手遅れにならず、帰って来れて本当に良かった。
同じようなことで悩んでる方、連絡ください
ボクとホッピー外を呑みながら
そんな話をしてみましょう
今ならまぁまぁ良いアドバイスが出来そうです。
退院から1ヶ月が経って、再検査をしたんですが
その数値が嬉しい結果でした。
アミラーゼとリバーゼが膵臓の数値らしいです。
アミラーゼ(基準値は41〜112) 642→78
リバーゼ(基準値13〜55) 1278→41
1278から41だと・・・
これプロ野球選手の契約更新で
年俸がこんくらい下がったら減額制限に引っかかるのでは・・・
みんなが気にするγ-GTも
184→46の大幅ダウンだ。
努力と運に報われて本当に良かった。
あとは油断して、再発しないよう気を付けるだけだ。
最後に言わせてください。
お酒は飲めるヤツより
酔えるヤツです。
長文でしたが、最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
お酒との付き合い方に悩んでる大事な人へ是非この記事をシェアお願いします。
山根商店(やまねしょうてん)
住所: | 東京都新宿区新宿6-27-11 |
---|---|
TEL: | 03-3202-1395 |
営業時間: | 17:30 - 21:00 |
定休日: | 日・祝日 |