寿町「居酒屋 真澄」日本三大ドヤ街にて”ドヤ街アイドル”誕生!
我々酒場ナビはドヤ街が好きだ。
ドヤ街というのは簡単に説明すると、日雇い労働者が多く住む街のことで
「 ドヤ」とは「宿(ヤド)」の逆さことばであり、旅館業法に基づく簡易宿所が多く立ち並んでいることに起因する。
日本三大ドヤ街というのがあって、我らが『大阪西成のあいりん地区』、『東京の山谷』、『横浜の寿町』と3つの街がある。
恥ずかしながら、筆者(カリスマジュンヤ)はドヤ街好きと自負しながら、西成と山谷でしか”ドヤ街呑み”をした事をなく・・・
まだ横浜の寿町にだけ行った事が無かったのだ。
いつか酒場で
「カリスマジュンヤさんって、寿町の○○って酒場で呑んだ事あります?」
もしそんな質問をされてしまうもんなら・・・
「○○って酒場は行った事ないですねぇ~」
そう答えるだけでも恥ずかしい事なのに、実際のところは酒場どころか寿町という街にさえ行った事がないのだ。
そんな現実がいずれやってくると考えると・・・一気に恐怖に襲われ
いても経っても居られなくなった筆者は、やはりこの男に頼るしかなく、すぐさま電話する事にした。
「イカはんっ!!!今何してますか!?緊急で行かねばならんとこあるんす!!!」
興奮気味で我らがイカ氏にヘルプを求めた。
「今ユナちゃんと横浜マリンタワーに来てて、レストランでパフェ食べてるとこやわぁ~どないしたん?」
横浜マリンタワーでパフェ!?
しかもユナちゃんとデート!?!?
説明しよう。
ユナちゃんとは最近酒場ナビでの登場が多い22歳の女の子である。
イカ氏によって狂わされてしまった、DEEP酒場好きの若き女の子なのである。
「ええええ!!!ユナちゃんとのデートとはともかく今横浜居るんすか!?これからどこ行くんすか!?」
せっかく横浜に居るのなら、何としてでも今日中に寿町に行きたいところだ。
「なんかユナちゃんがハマのドヤ街行って呑みたい言うてんねん~ワテらこれから寿町いこか思てんでぇ~~ギャッハッハ!!」
「ええええええええ!!!!???? 今まさに寿町行きたいと思って、イカはんに連絡したとこなんすわ!!全ての予定をキャンセルして寿町向かいます~!!!」
こんな偶然すぎる事ってあるのだろうか・・・。
“酒場の神様はいつだって、我々の味方だ“
そう噛みしめ、急いで電車に乗り込み「石川町駅」を目指した。
駅に着き、イカ氏に電話すると
「今寿町の『珍来軒』って店で呑んでて、ちょうど出ようと思ってたから『寿町労働センター跡地』まで来てや~!」
との事だった。
(『珍来軒』の記事はこちらから)
GoogleMapを頼りに急ぎ足で、「寿町労働センター跡地」へ向かうのだが
このドヤ街ならではの光景に、何度も立ち止まり写真を撮った。
かつてよく行ってた西成の雰囲気にとても似ていて、恐怖心より懐かしさが込み上げて来た。
ドヤ街と言えば、激安自販機である。
普通の自販機よりは安いが、ドヤ街価格では割高ではないだろうか。
朝から酒呑んで騒いでらっしゃる先輩がこの街にはいらっしゃるのか・・・
この貼り紙にワクワクを覚えるようにもなった。
酒の自販機がある街はワケあり感を匂わせるものだ。
そこから少し歩き、「寿町労働センター跡地」へやってくるとこんな奇妙な巨大庭園が開かれてた。
これは一体何で、誰が何の為に使うのか?
しばらく考えたが全く分からなかった。
そんな事を考えながら、この近辺を歩いてると、向こうの方から
「ジュンちゃん~~~!こっちこっち!!」
イカ氏のドでかい声が寿町に響き渡った。
声のする方向を見ると、既にイカ氏とユナちゃんが即席感満載の謎の酒場で外呑みをしてたのであったのだ。
もうすでに先輩方と溶け込んでるではないか・・・
やっとドヤ街である寿町で呑める・・・
しかも今自分の中でブームな外呑み酒場である・・・(外呑み酒場記事一覧はこちらから)
この光景に筆者のテンションはブチあがりだった。
寿町の中心に存在感強めでたたずむ謎の酒場・・・
既に寿町の先輩方も何人かいらっしゃって、初心者向けではないことは確かであった。
なのに若手のユナちゃんはビビらず、溶け込んでるし
いくらユナちゃんの方から寿町に行きたいと言って来たとはいえ、22歳の女の子をデートでここに連れてくるイカ氏もイカ氏だ。
この時何故か男としての敗北感を感じたのはここだけの話。
早速筆者も既に出来上がってる輪に入れてもらう事にした。
この謎の酒場はどうやら「居酒屋 真澄」と言う店名みたいで、一応ネットで調べてみたのだが、全てにおいて何の情報もなかった。
さすが日本三大ドヤ街の酒場である。
おしぼりは強烈な消毒液の匂いがしたが、そんな事さえも愛おしいくらいの気分であった。
とりあえず瓶ビール(¥600-)で興奮を落ち着かせる事にした。
寿町初呑みをお祝いして、お決まりの酒ゴングを鳴らす。
どれもこれも恐らくドヤ街価格で安いんだろうなぁ~と壁に貼ってあるメニュー表を見てみると・・・
サワー類、ウーロンハイ、ハイボール、日本酒などが全て600円というドヤ街らしくない価格設定であったのだ。
これじゃあ普通の綺麗な居酒屋の方が安いじゃねぇか!と思ったが口には出さず、心の中で呟いておいた。
それにメニューとは別で、怪しい貼り紙もチラホラ目立つ。
金を持ち逃げた小林さんの写真が公開されてたり・・・
そうめんを結構推してたり・・・
謎は深まるばかりのDEEP酒場であることは間違いなかった。
恐らくこの方がママさんであろうか、修羅場くぐってきましたよ感が物凄く感じ取られる方であった。
「なんや兄ちゃんら派手な格好してるけど、音楽でもやってるの?もしやってたら、すぐそこの施設貸してあげるからいつでも言うてくれたら手配するよ!客は酔っ払いしかおらんけどね。アッハッハ〜!」
なんとも頼もしいママさんである。
そんなママさんが「これサービスするね!」と出して頂いた、レバ焼き。
どれもこれもが新鮮で、このレバの味なんて覚えてないと言うのが正直な感想だ。
推定Aカップと言われてるユナちゃんはさっき「珍来軒」でレバーイタメを食べたのにも関わらず、またレバを食べているが・・・
生理なのだろうか。
しかしこんな見たことない若手の3人組にも優しく対応してくれる皆さんにここは本当にドヤ街なのか?と思ってしまうほどで
良い意味でも悪い意味でも平和すぎるといったところだ。
このまま「なんか普通の呑み屋やったなぁ~」なんて終わるのは酒場ナビ的にもまずかったので、こちらからもジャブを打ってみる事にした。
「先輩方、良くここで呑まれるんですか?」
「わぁあああん!?!?」
こちらのお二人さんが、この「居酒屋 真澄」を取り仕切ってる先輩方であろうか・・・
相当耳が遠いようで、我々の言葉を理解してもらえない。
いくら質問しても
「お兄ちゃんたち若いねぇ~アッハッハ!!」
としか返ってこない。
しかしいつもとは違う若手の顔ぶれをみて、どうやら楽しんでくれてるみたいであった。
言葉のキャッチボールがうまく行かない中、イカ氏が
「お菓子あるっ!!!」と小学生低学年ばりのテンションでお菓子がある店内へ入って行った。
イカ氏が可愛さ重視でチョイスしたというスナック菓子たち。
酒場でお菓子を食べるなんて角打ち気分である。
そんな事思いながらポリポリ食べてる間にも、「居酒屋 真澄」では次々とお客さんが入れ替わる。
ふと視線を感じ、前を見ると素敵な笑顔でこちらを見る先輩が・・・
ここまで来ると逆にアートではないかと思わせんばかりの笑顔が素敵な前歯の無い先輩。
もし『酒場前歯無い人選手権』が開催されたのなら、確実に優勝候補である。
これでもか!ってくらいピンクの主張が強いハイソックスを履いてらっしゃる先輩も寄られたが、何かを談笑し
すぐに帰って行った。
今日は寿町サッカー大会でも開催されるのだろうか。
間髪なく、キャラ強めの先輩方が続々と来店される・・・
続いて「大木凡人」さん似の眼鏡がキュートな女性の方もいらっしゃった。
せっかくなので、この凡人先輩と恒例の酒場 de 2 Shot!!!!
ちなみにこの大木先輩もなかなかの前歯ないっぷりであった。
写真を撮って貰ってる筆者を見て、先輩方は怒る事だろうか
「お兄ちゃん〜ボクたちとも撮ろう〜〜」
とまさかの逆アプローチで来てくれたのである。
こうなると勿論ママさんとも記念にツーショットで。
クマさんのエプロンと裏ピースが実に可愛らしいではないか。
自分で言うのもなんだが、初めて寿町に来てまだ1時間も経ってなかったが、「確実にこの町は筆者にハマってる」そう強く感じたのだ。
西成のラッパーで「SHINGO☆西成」と言う有名なアーティストの方がいらっしゃる。
言わずとしれた西成のスター的存在で、西成への愛が強く、よく西成近辺でもライブをやられてるラッパーさんだ。
そんな「SHINGO☆西成」さんのイメージと言えば、西成のど真ん中に掲げてあるこの看板である。
ここまで地元である西成を愛せると言う事は素晴らしい事である。
そんな「SHINGO☆西成」さんに続く『ドヤ街スター』になる事は出来ないであろうか・・・
いつか自分もドヤ街のスターになりたい・・・
「SHINGO☆西成」さんとかけて・・・
「JUNYA☆寿町」と言うのはどうだろうか。
いや字数的には「KOTOBUKI☆ジュンヤ」の方がしっくりくるであろうか。
そういえばさっきママさんが
「ライブしたいなら施設の手配も出来るよ!」的な事も言ってたなぁ。
寿町を盛り上げる新世代アイドル「KOTOBUKI☆ジュンヤ」としてのアイドル活動は今始まったばかりだ!!
「KOTOBUKI☆ジュンヤ」の名を広める為、また近々寿町の先輩方に逢いに行こう。
寿町・・・
雰囲気はなかなかのDEEPさではあるが
西成、山谷とは少し違って住人の皆さんは明るくて優しい。
良い意味でも悪い意味でもイメージは崩れたが、ドヤ街だろうが優しいに越した事ない。
ドヤ街ブームそろそろやってくると思います。
居酒屋 真澄(ますみ)
住所: | 神奈川県横浜市中区扇町4-12 金田ビル1F |
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TEL: | 不明 |
営業時間: | 不明 |
定休日: | 不明 |