伊豆諸島 新島「とりてつ」~新島恋物語~ サーファーが集う街で結ばれたご夫妻
11月上旬
ボクは伊豆諸島にいた。
金曜の夜に東京「竹芝客船ターミナル」から
大型客船に乗り込み、約11時間という時間を費やし、伊豆諸島の「式根島」へ降り立ったのだ。
※船の中の様子や式根島については次回の記事で紹介します。
式根島滞在時間4時間で
すぐさま隣の島「新島」へ向かうべくジェット船へ乗り込んだ。
このピンク色がカッコいいジェット船でも高波だと
船が漁港へ近づけないらしく・・・
この日もまぁまぁ波が高くて心配したが
なんとか無事新島へ到着。
前日夜から11時間の船移動と式根島自転車一周をやり遂げたボクの体力は
早い時間からすでに限界に来ていた・・・
しかしそんな理由で休んでしまうわけもなく
早速いつものように原付バイクを借りて、島を爆走するのであった。
道の崩れ具合が
先日の台風の影響を物語る・・・
『新島村博物館』
古き良き遺産を使って、バキバキに格好つけといたところで
すかさず次のパワースポットへ移動。
「富士見峠展望台」
こちらでも最高のワンショットが撮れたところで
次のパワースポットを目指すのだが・・・
どうやらこの展望台が頂上ではなかったので
更なる絶景を求めて、山を駆け上ってみた。
駆け上ったわりに
実に微妙な景色・・・
まだ道は続いてたので
ここまで来ると「行けるとこまで行ってやろう」という意地で突き進むも・・・
ようやく行き着いた先は・・・
「新島ロラン局」
なんやこれ・・・
そしてこれにて道は行き止まり。
今後新島を観光される方は
富士見峠展望台より先は道はあるけど、特に何も感動するものがないので
山を駆け上る事を猛烈にオススメしません。
「羽伏浦海岸」
新島名物の「モアイ像」
なぜ新島にはモアイ像があるのか・・・
話せば長くなるので、ネットで調べてみてください。
ちなみに渋谷駅前にあるモアイ像は
新島から渋谷区へ贈られたモノらしいです。
サーファーがよく訪れる事から
『サーフアイランド新島』と呼ばれるのも、この時はじめて知った。
「新島ロラン局」へ行ってしまったせいで
島一周とは行かなかったが、新島の事は大体把握出来たので
お世話になった相棒を返却。
さぁ~ようやく伊豆諸島初の酒場ナビである。
まずはメイン通りを歩き、情報収集を開始する。
メイン通りで思い出したが
バイクを貸してくれた店のおじいさんが
「このメイン通りは昔、原宿通りって言われるくらい人が多かったんだよぉ~~」
と昔の新島のビーチ写真を見せてくれたのだ。
確かに人で溢れかえっている。
原宿通りから歩いてすぐに江の島ビーチがあると言えば分かりやすいだろうか。
そんなメインの原宿通りを実際に歩いて店の前に行ってみたり
スーパーや商店の店員さんに色々教えてもらった結果・・・
ダントツで一番気になった酒場がこちら。
「とりてつ」
真っ暗になってしまった街の中で
渋い佇まいながら、存在感を出してる赤提灯。
なんといってもこの酒場
正真正銘の『食べログに載ってない店』だから余計にそそられる。
もはやこの酒場に入らない理由などない。
早速”個性的な暖簾“を掻き分けライドオンすると
店内はまさかのボク一人で貸し切り状態。
ただでさえ呑み屋の数が少ないこの島なのに・・・
そして3連休の土曜日だというのに、島に居る人たちはどこで呑んでるのであろうか?
とりあえず朝からこの時間帯まで、アルコールを我慢した自分に生ビールのご褒美をあげる。
「生ビール 中 (630円)」
限界まで疲れ切った体内に
冷えたビールが嘘だろってくらいに染み渡る。
ビールを呑みながら、すかさずメニューを吟味・・・
「焼き鳥がメインのようだ」
「メニューの数が選びやすいように少ないな」
「胃袋に余裕があったら〆のラーメンも頼んでやろうじゃないか」
自分の脳内で早速本日のスターティングメンバーを組み立てるのだが
こちらのホワイトボードのメニューが気になる。
焼き鳥屋さんなのに
本日のオススメに「シマアジ」と「イサキ」の魚の名前が。
そう言えば商店のおねえさんが
「あそこは焼き鳥屋さんだけど、その日に釣った魚が食べれるから美味しいわよ!」って言ってたっけな。
「シマアジ刺身(500円)」
見ただけで分かる魚の新鮮具合。
この美しさ・・・
逆に写真を撮らない方が失礼なんじゃないのか?
なんて思ってしまうくらいだ。
脂がのっていて
かつ弾力もすごい。
これ以上薄く切られていたら、ちょっと物足りない
しかしこれ以上分厚く切られていたら、ちょっと肉厚すぎる・・・
このシマアジ刺身はボク好みの厚さ(弾力具合)だった。
刺身を食べてすぐにビールで追いかける幸せのループが続き・・・
急ピッチでビールも進み・・・
思わず昇天寸前・・・
「タタキあげ(500円)」
こちらもオススメにあったメニューでチョイス。
どうやらネット情報によると
新島では名物タタキ揚げ(魚のすり身を揚げた料理)やナメロウなどが絶品との事だ。
一応ママさんに「タタキ揚げ」の事を聞いてみると
魚をナメロウみたいに”叩いて”それを揚げたヤツとの事だった。
ただでさえ美味しいナメロウを油で揚げるなんて・・・
そんなもの食べる前から旨いに決まってやがる。
「お好みで醤油かけて食べてくださいね」
とママさんに言われたのだが
何もつかなくても充分美味しい。
むしろそのままでも少ししょっぱいくらい。
これにまだ醤油をつけるなんて・・・
「ねぇさん、さては酒呑みやなぁ~」なんて一人で推測してみたり。
「タタキ揚げ」
新島以外でも、もっと気軽に食べれるように居酒屋王道ツマミになって欲しいものだ。
ビールから新島の焼酎「島自慢水割り(500円)」に切り替える。
お客さんがボクしか居なかったので
ママさんに迷惑にならない程度で話しかけてみた。
「なんで3連休の土曜日やのに、こんな人居ないんですかね?」
「時期もあるんですけど、やっぱりテレビで夕食難民の事を取り上げられたのが大きいかなぁ~」
「夕食難民っ!?!?」
「夏場は観光客で溢れかえっててね、晩御飯食べに出かけても、どの店も満席で・・・しかも夜だからスーパーも閉まっててね・・・。」
「それはまさに夕食難民ですね・・・」
「だからそうならないように、晩御飯は皆さん宿泊先で食べるようになったんです。」
「飲食店側からしたらめちゃくちゃ迷惑な話ですね!!」
「いや、でもいきなり大人数で来られるのも・・・しんどいよ(笑)」
実際そんな夕食難民の話は
夏場だけなので、それ以外のシーズンはそんな事ないので
新島へ来られる際はバンバン呑みに出かけてください。
「激辛やきとり(130円)、かわ(130円)」
自家製のタレに島唐辛子を使った激辛やきとり・・・
激辛好きのボクでも辛いと思う辛さ。
「辛いでしょ~?」
ママさんが少しだけ心を開いてくれたところで、一気に島トークへ畳みかける!
「お姉さんは新島出身なんですか?」
「いえ、私は調布出身なんです。」
「え、じゃあ何で新島へ住む事になったんですか?」
「昔、バイトで新島へ来ててね。その時に新島で出会ったのが今の旦那さんで・・・」
「ってことはこの店は・・・」
「そう!旦那さんの店で私が手伝ってるんです。さっきまで居たんですけど、早朝から釣りに出かけてて疲れ果てたからもう帰ったのよ。」
「新島に住むことに抵抗はなかったんですか?」
「まぁ~・・・とは言っても飛行機で調布に帰れるし、都内もジェット船ですぐだし・・・一応この島も東京都だからね(笑)」
楽しい話が島自慢を加速させる。
「新島生まれ、新島育ちで大人になってからも新島に住んでる方ってやっぱり出会い少ないじゃないですかね?」
「そうねぇ。」
「って事はやっぱり今の旦那さんとの出会いみたいに、島の人は島にバイトで来てる子や観光客と恋が芽生える事って・・・」
「・・・あるあるよね(笑)」
『新島恋物語』
もっともっと新島の情熱的な恋物語聞きたいです。
恋に飢えてる方、島に住みたい方、島の人と結婚したい方
伊豆諸島へ行ってみてはいかがでしょうか?
勿論夏の方が出会いの確率は高そうです。
「この世に男と女が居る限り、酒場は無くならない」
とりてつ(とりてつ)
住所: | 東京都新島村本村6-9-1 |
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TEL: | 不明 |
営業時間: | 17時~22時 |
定休日: | 月曜日 |