宇都宮「庄助」こんな旨いアンキモ初めてっ!! 太田和彦酒場+井之頭五郎食堂
お酒大好き和彦さんと
下戸な五郎さん
交わることが無いと思われがちだが
五郎さんが
お酒のツマミでご飯をバクバクいかれるので
稀に店が重なる
パッと思いつくのが
旭川の独酌三四郎
冬の北海道で
凍死しかけの五郎さんが見つけた
灯り
新子やきのタレをご飯にかけた
タレごはんを
かっ食らってる五郎さんの姿が勇ましくていい
焼き燗した地酒を渋く傾ける
和彦さんのそれとは対照的だ
恵比寿さいき
十条田や
とかもこれにあてはまるか
栃木のあの店も
宇都宮には
何回も来たことはあるが
この商店街を通るのは初めてだ
外にテーブルと椅子を
出しているお店が多いぞ
宇都宮の呑み文化か・・・?
ご時世なので換気重視か・・・?
二荒山神社の裏手の細路地に
庄助
はあった
存在を知らなければ
たどり着けなかっただろう・・・
ここを偶然見つけた
五郎さんの嗅覚の凄さよ
あっ・・・
広いんだ・・・
カウンターだけの
こじんまりした酒場と思っていたが
大きなテーブルもあり
奥には小上がりもある
和彦さんが
心を和ませてくれる
と仰ってたのが
至る所に飾られた花
艶やかだ
静岡の多可能
小倉の平尾酒店
安善のまちだ家
も そうだった
花を通して
温かさを伝えてらっしゃる
お母サマに
温かいビー
いや
キンキンに冷えたビールを頂く
おほっ!!
アサヒビールと三ツ矢サイダーの
ダブルデザインのコップ
何気なくウキペディアを見たら
アサヒビールは
1950年代半ばからビールの販売低迷が始まり
スーパードライのヒットするまでの約30年間
経営を支えたのは三ツ矢サイダーの利益だったとか
普段
ほとんど飲まない三ツ矢サイダーだが・・・
その節は
ありがとうございました・・・
「いつもはココに 大皿の料理並べてるんだけどねぇ」
お姉サマはカウンターを指差して
悔しげに仰る
それも
はやり病のしわざ
和彦さんに
目がさめるようにおいしいと言わせた
チタケ茄子煮
は残念だがなさそうだ
あれは頂こうか・・・
ほう
海の幸もけっこうあるぞ・・・
あっ
忘れてたっ!!
天井隅の竹竿にぶら下げた
コレコレー!!
紙に
ゆずみそ
ギョウザ
銀ダラ
と書いてお姉サマに渡した
和彦さんは
北斗の拳のザコキャラが死ぬ時に放つ声のごたる
柚餅子
と呼んでいる
柚子をくりぬき
味噌と鰹節を練って中に詰め
40日以上干して
スライスしたモノがこれ
苦みの旨味っ!!
これは
昌之さんの言う通り
大人味
うん
好物にするには
僕はまだまだ修行が必要だろう
ギョウザがくるタイミングで
芋の水割りもお願いした
グラスに氷
徳利に焼酎
青い瓶に水
ダブルデザインのコップにマドラー
と至れり尽くせり
宇都宮にきて餃子を食べないなんて
浜松にいって餃子を食べないようなモンだ
せっかくなんで
宇都宮流
庄助流餃子を・・・
うほっ!!
ニラギョウザっ!!
潔いまでのニラ感・・・
野菜の旨味で食べるアッサリ味・・・
何個でも食えるヤツや・・・
女性的で・・・
上品で・・・
静かな時間が流れる空間
それが庄助
と
思わされたのもつかの間
お店の空気が一変した
「アンキモうめぇーーーーー」
えっ?
えっ?
声のほうに目をやると
店員のお姉サマ方が狂喜乱舞なさっている
校庭に野良犬が迷い込んだかのような
てんやわんや
どうやら
メニューのアンキモが蒸し上がったので
皆で味見をしてる模様
「ここ何年かで一番だよっ!!」
「こりゃ堪んないねっ!!」
「たわばーー!!」
「ひでぶっーーー!!」
「あべしーーーー!!」
そして
僕のほうを見て
「お兄ちゃん 食べるかいっ??」
と
第42条
店員さんの勧めを断ることなかれ
「彼女を風呂に沈めてでも頂きますっ!!」
海なし県の酒場で
アンキモアンキモと大合唱
一抹の不安を感じなくはないが
乗っからなければ
後悔しそうな女性陣のテンション
まぁ
どっちに転んでも土産話はできる
銀ダラの煮付けも頼んでる・・・
ゆっくり楽しもうじゃないか
庄助さんの酒
末廣からくち
を舐めながら待つコトしばし・・・
出たっ!!
熟女を虜にしてやまないアンキモ
見た目は変哲の無いアンキモだが・・・
コイツにそんな
純烈バリの魅力があるのか・・・?
死ぬほど旨いっ!!
えっ?
信じがたい・・・
栃木県で・・・
何故・・・?
「お姉サマ めちゃめちゃ旨いですっ!!」
「だよね」
「このアンキモは・・・?」
「大洗ってわかるかい? 茨城の」
「あっ 聞いたことありますっ!! アソコって・・・」
「そう 日本一のアンコウ捕れる漁港だよ」
「ってことは・・・ これ・・・」
「大洗で今朝あがったアンコウのキモだよ」
「だからこんなにっ!!」
「ウチの魚の仕入れスゴイでしょ!!」
「はいっ!!」
正直・・・
僕が
今まで食べきたアンキモの1位が・・・
海なし県の酒場で
出されたヤツになるとは
思わなかった・・・
庄助恐るべし
となると
銀ダラの旨さも言わずもがな
「お姉サマ 美味しいです」
「銀ダラは お酒もいいけどアタシャご飯だね」
「あっ 実はお願いしようと思ってたんです」
「煮汁が旨いからねっ!!」
「あれっ 煮汁をご飯にかけるんじゃないのかい??」
「逆ですね」
「ビックリだわっ!!」
「これが井之頭五郎直伝の・・・」
「・・・」
「煮汁絡め飯ですっ!!」
「あはっ 美味しくなさそうな名前ねっ!!」
いい意味で
色々裏切られた
まさかのアンキモの旨さ
まさかのガールズバー並みの賑やかさ
そして
小上がりに動いた
可愛らしい影
「また来るね」
と 話しかけてみた
返事は無かったが
「次はキノコ鍋用意しとくニャー」
と言いたそうな気がした
こちらの和彦さんもどうぞ
↓
天王寺「明治屋」日本三大酒場で太田和彦さんと遭遇
庄助(しょうすけ)
住所: | 栃木県宇都宮市塙田2丁目2-3 |
---|---|
TEL: | 028-622-3506 |
営業時間: | 16:00~20:00 |
定休日: | 日曜・月曜・祝日 |