三ノ輪「田川商店」東京三大外煮込み その2
その日は
三河島で呑り始め
激シブな角打ちで
店主さんに歴史を教わり
デカ盛りで有名な町中華で
その無料のお通しに
ド肝を抜かれていた
ほろ酔い・・・
どこかまで歩くか・・・
谷中か鶯谷か・・・
三ノ輪にたどり着いた
まだまだ
さくらトラム
って言い慣れないな
ジョイフル三ノ輪
を探索するか
あっ せや
ここを通り過ぎると・・・
うん
あれに見えるは・・・
出たっ!!
田川商店っ!!
この界隈で大人気の
テイクアウトの
煮込み屋さんだ
わわあああああああ
飛び込みたくなるぐらい旨そうううううう
いかんぞ・・・
ヨダレが出過ぎて
三ノ輪が洪水になっちまう
美しいな・・・
ココの煮込みは
何度も食べたことがあるが
いつも初見の時のように興奮してしまう
素通りできないな・・・
聖なる夜に
持ち帰りして路上でつまんだ
思い出もある
「森島屋」これが45歳独身男のクリスマスイブひとり呑みだっ!!
今日も
あの日のように頂戴しようか
おでんにも惹かれるな・・・
というか
ココでお酒を持って来て
おっ初めたいぜ
ダメもとで・・・
聞いてみるか・・・
「すいません」
「いらっしゃーい」
「ここで食べてもいいですか?」
「モチロン」
「それと・・・」
「はい」
「お酒持って来てもいいですか・・・?」
「いいですよ」
「ありがとうございますっ!!」
「言うてみるもんやなあ 言うてみるもんやなあ」
と連呼しながら
コンビニへ向かった
むむう
昔の下北かっ
てぐらい踏切が長く感じた
うほっ!!
最高の景色っ!!
煮込みの大鍋と缶ハイボール
そして酒場百景
女の子に告白してOKして貰ったような
達成感ドキドキ感もある
聞く勇気万歳!!
滴る脂がスケベだぜ
5秒凝視してパクリと
おふぅ
口の中を愛撫されているようだ
噛むたびに旨さが口の粘膜を撫でまわす
もう脂に纏われた唇を舐めているだけで
ツマミになる
心が高ぶって高ぶって
それを心地よい風がなだめてくれる
田川商店
東京三大外煮込み
にさせて頂きます
当然おでんも所望する
お好み焼き天とかキクラゲ天などの
変わりダネが多い
目移りするが・・・
この三種をチョイス
おでん用に買っておいた
ワンカップを添えて
コチラもいい眺めだぜ
赤ウインナー巻きは
あれば絶対頂く
タコさんウインナーにワンピースを着せたかと思わされる
このフォルムが愛おしい
ナルトも好きだ
味もさることながら
なんつっても
このピンクのグルグル
赤ウインナー同様ホッコリさせてくれる
鳴門巻はいらないよ
あのウズ見ると目がまわるから
って寅さんが言っていたが
僕はまだ経験が無い
この豚がバラが巻かれたヤツが
変わりダネで絶品
かじると・・・
中にはチーズが隠れてて
裏切ってきやがる
「お客さんが飽きないように 色んなのをね」
と店主さん
優しい口調に癒される
優しいついでにご質問を
「田川商店さんは もうどれぐらい営業されてるんですか?」
「60年ぐらいになりますね」
「店主さんで2代目とかですか?」
「奥さんがね 3代目です」
「昔からこのスタイルですか?」
「味噌屋から始まったんですよ」
「お味噌屋さんですか」
「味噌一本だと だんだんと厳しくなってね」
「はい」
「近所にいい肉屋さんがあったんで じゃあ煮込みをってね」
「なんかありがとうございます」
「今はシロだけなんだけど 昔は他の部位も入れててね」
「それも 食べてみたかったです」
「実は 昔はお酒出してたんですよ」
「そうなんですか!! なんで今は??」
「山谷の労働者の人たちがですね」
「はい」
「大勢 店頭の道に座って呑んじゃってね」
「地べたにですか」
「寝っ転がってる人もいてね」
「あら」
「女性の方々が この道通るのを嫌がられてですね」
「あらら」
「それでお酒辞めたんですよ」
「あ 僕 すいません」
「いえ マナーさえ良ければいいんですよ」
「ありがとうございます」
「でも 面白かったみたいでしたよ」
「そうなんですか」
「労働者の方 少ない酒で酔えるようにですね」
「はい」
「一口呑んでは 走り回ったり 頭振ったりしてたみたいで」
「凄いっ!!」
「そんな人達が店前にウジャウジャと」
「カオスッ!!」
その時代にも
来てみたかったな
餃子巻きやコンブなんぞを
おかわりしご満悦
ん?
賑わってきたな・・・
夕飯用だろう
テイクアウトのお客様が
店前にウジャウジャと
言うまでもなく
座らず寝転がらず
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田川商店(たがわしょうてん)
住所: | 東京都荒川区南千住1丁目41−7 |
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営業時間: | 11時00分~19時00分 |
定休日: | 11時00分~19時00分 |