日光東照宮「萬屋」 見ざる、聞かざる、言わざる、呑まざる!!
最近ボクの中で、再び旅スイッチがしっかり入ってしまったようだ。
夏は相変わらずネイチャースポットを攻めたが
肌寒くなってきて路線変更。
「温泉なんかに行きたいなぁ~」ってことで
都内からでも行きやすい日光市へやってきた。
あいにくの雨だが、せっかくなので歴史の勉強をすべく「日光東照宮」へ。
興味がないわけじゃないのだが、歴史の知識はだいぶ弱い・・・
今回同行してくれたバンドの先輩である「アルプス」氏に日光東照宮歴史ガイドをお願いすることになった。
小雨が降る中、プロのツアーガイドに負けじと
細かく歴史や豆知識を教えてくれるアルプス氏。
歴史を知る事で建物の見方も変わってくるもんだ。
「ジュンヤ、ほんとに歴史何も知らないね(笑)」
「過去より未来の話しましょうや」
「え、これはさすがに知ってるよね?」
「え・・・知らないっす・・・」
「マジ!?これがいわゆる『見ざる聞かざる言わざる』の彫刻だよ」
「あぁ~!!」
「この『三猿』って実は4匹目がいるのって・・・知らないよね?」
「情けないことに、勿論知らないっす。」
「三猿ってそれぞれ目・耳・口をふさいでるじゃん。4匹目は”股間”をふさいでるんだよ。」
「ほほぅ。もうなんとなく理解出来ましたよ。」
「”ヤるな”って意味だよね。だからさすがに彫刻出来ないっていうね!」
無知なまま一人で観光するより、説明がある方が楽しい。
持つべきものは歴史に詳しい友人だ。
そんな”為になる話”を連発してくれたのだが、如何せんボクの脳は中学生くらいからストップしてしまっている・・・
最初は興味よく聞いていたが、途中からは完全に関心が薄れだしていた・・・(アルプスさん、ごめんね)
ツアーガイドさんの話に退屈そうにしてる修学旅行生の男子共よ・・・
その気持ち痛いほど分かるぜっ!!
日光東照宮を一通り見まわったので、ランチタイム。
日光名物「ゆばそば」の
のぼり旗をかかげてる店は沢山あったが・・・
やっぱりボクらは”こっち”を攻めないといけない。
「萬屋」
昭和感満載の外観に渋い店名
時間に余裕があったが他の店をチェックせずに
即決でライドオンさせていただいた。
言い方があってるか分からないが
”良い感じの散らかり”具合だ。
「いらっしゃいませ~」
迎え入れてくれたのは上品そうなお姉さま!
「どうも~お邪魔します~~」
「雨だけど、観光は楽しめてますか?」
「めちゃくちゃ楽しめてますよ!」
「あら、それは良かったわ。」
「ところでお姉さん、三猿ってじつは4匹目が居るのって知ってました?」
「それ、さっきオレが教えたヤツじゃねぇか!!」
「ママさん、ビールいただきますねぇ~」
観光後に昼から呑むビールの旨さは格別で
修学旅行で来てる男子中学生たちにはこの旨さは分からないだろう。
「日光路麦酒」
日光の地ビールを流し込む。
慣れない味だが、それが酔い。
「ママさん!これって『きんさんぎんさん』のぎんさんの手形ですかっ!?」
「そうですよ~」
「1992年って30年前じゃないですか!100歳の手形ってすげぇ~!!」
「あれ、きんさんの手形はないんすかっ!?」
「たしかこの日はきんさんの体調が悪くて、ぎんさんだけ来られたんだったかな?」
きんさんぎんさんって今も生きてたら130歳なんや・・・
本人に会ってみたかったな。
「っていうか、この店ママさん一人でやられてるんですかっ!?」
自ら厨房に入っていく姿を見て、この店がワンオペだというのに気がついた。
「土日はもう一人いるけど、平日は私ひとりでやってるわよ。」
これはきんさんぎんさん並みに長生きする素質を持ってそうだ。
「もつ煮」
いつも食べてる濃い味のもつ煮とは違って、薄め味。
そうだよな、毎日濃いモンばっかり喰ってたら早死にするもんな・・・
「おでん」
続いて頼んだおでんもこれまたさらに薄味のおでん。
とにかく味の濃いモンばっかり好んで食べるから
今一度食生活を見直す良いチャンス・・・
東京帰ったら、食生活見直そう(まぁ東京帰った頃には忘れてるのだが)。
「お二人さんはどこから来られたの?」
「東京っす!」
「東京から来たんだねぇ~私も久しぶりに東京行きたいわ。」
「たまには店休んで遊びにいきましょうよ!」
「昔はよく東京遊びに行ってたんだけどね、もう歳も取って一人で遊びにいけなくなっちゃったから・・・」
「私、日光生まれ日光育ちでずっと生まれてからずっとこの辺で生活してるの」
「ぶっちゃけ飽きないですか・・・?」
「ほとんどの人が知り合いだからねぇ~毎日同じことの繰り返しよ」
「知らなくていいこと、聞かなくてこと、言わなくていいことたくさんあるわよ」
「まさに三猿状態っ!!」
本当はもっと遊びに行きたいのに、行けない。
仕事ばかりやってるママさんと
好き勝手やってる自分を照らし合わせると
ちょっとだけ酔いが冷めちゃったかな・・・
「でもね、この仕事は楽しいのよ。色んな人が他府県からやってきて、こうして出逢えるからね」
「よっしゃ、ママさん!今日は店ここまでにして、今からボクらと鬼怒川温泉行きましょ!!」
「アハハ、誘ってくれてるの~うれしいねぇ。気持ちだけ受け取っておくわね。」
ママさんのその笑顔に再び乾杯した。
ついつい昼から吞みすぎて
三猿さんから『呑まざる』警告が出そうだ・・・
というわけでお会計。
最後、恥ずかしがるママさんと記念写真を撮った。
その写真を見せると喜んでもらえたようで・・・
「良い写真ね!これって貰う事できないの?」
「帰ってプリントアウトして郵送しますわ!」
ママさんにお願いされたので、後日郵送で送ることを約束した。
「住所書くわね。久しぶりに写真撮ったから嬉しいわぁ~」
ボクたちが日頃当たり前のようにやってる事が
出来てない世代の人が居るんだと痛感。
帰宅後早速プリントアウトして
店の住所に送付の手配をした。
もうとっくに届いてると思うけど
この写真店に飾ってくれてるだろうか?
ちなみに写真にはサインも書いたので有名人気取りです。
もし近々萬屋にいかれる方、チェックしてみてください。
もし飾ってあったら「飾ってあったよ~!」って教えて欲しいです。
飾ってなかったらスルーで大丈夫です。
出来れば、ぎんさんの手形の横に飾って欲しいなぁ。
これからも老舗酒場には後日記念写真を送り付けて、勝手にその酒場に歴史を刻む作戦でやっていきたいと思います。
萬屋(よろずや)
住所: | 栃木県日光市山内2377 |
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TEL: | 0288-54-0238 |
営業時間: | 不明 |
定休日: | 不明 |