「仙台家」vs「助六」 ”シビレ”る戦いは小江戸佐原にあった
先日、実はイカ氏と茨城県常陸多賀にある奇跡のバラック酒場『塙山キャバレー』に行ってきた。
その模様は現在、入念に酒場ナビでレポ化しようとしてるので
暫しお待ちくださいませ。
常陸多賀から水戸まで戻り、そこから都内までの帰り道・・・
行きと同様にバスで帰るなんて
そんなラクをしてたらバチが当たる・・・
前回の浜金谷〜久里浜〜都内みたいに
大きく遠回りしてやろうじゃないか。
普通なら同行者にそんな提案するのは勇気がいる・・・
しかしこの日は・・・
「帰り道なんすけど、せっかくやし・・・」
「こっち側から帰ってみよか!」
食い気味で
Googleマップを見せてくれた同行者は
ボクが提案しようとしていたコースと全く同じだった。
時間はたっぷりある。
とりあえず電車に乗り込んでから行き先を考えよう。
ローカル線に乗り込み、向かうは・・・
このタイミングじゃないと
今度いついけることになるか分からない『鹿島神宮』だった。
鹿島神宮がある駅だから、まぁそれなりに栄えてるだろう。
良さげな呑み屋もあるだろう。
そう信じ、鹿島神宮駅でブラリ途中下車をしてみた。
しかし、意外にも鹿島神宮駅前は何もなく・・・
でもせっかく降りたのだし、鹿島神宮へ向かうのであった。
鹿島神宮を参拝し、街をぶらついたが
酒場センサーが全然反応しなかったので
そそくさと次の街へ向かう超ノープラン野郎2人組であった。
鹿島神宮駅までの帰り道
「佐原駅に気になってるもつ焼き屋が1軒あって・・・」
「そこ行きましょ!!」
こんなノープランなトラベルが”トラブル”を生むのを
ボクらは知ってるのさ。
勿論ここも初めてくる街なのだが・・・
この街は酒の匂いがしやがるぜっ!!
駅を降りると、酒場センサーが反応し出した。
イカが気になってたというもつ焼き屋さんの前に
ボクが電車の中でネットでリサーチしたもつ焼き屋さんへ行ってみることにした。
知らない街で頼りになるのは
圧倒的にGoogleマップさんである。
しかしそんなGoogleマップさんは我々を狭い路地へ誘導する・・・
本当にこんなところにもつ焼き屋さんがあるのか!?
先導を歩くボクの足取りは多少不安げだ。
そんな不安からか、場を和ませようと口数も増える。
「仙台家って名前の店なんですけど、これ「仙台」さんの家に案内されてたら最高っすね〜アハハ〜〜」
いくらイカでも
「それ笑われへんわ・・・」って言われそうなくらい、駅からまぁまぁ歩いている・・・
この角を曲がると、目的のもつ焼屋があるはずだ・・・
ボクは
「もつ焼き仙台家があってくれ!!」
という思いと
「どデカく”仙台”と書かれた表札の家があってくれ!!!」
という思いが
ちょうど半々くらいの気持ちに高ぶっていた。
「ウオォぉぉーーー!!!あった!!!!」
路地裏の角を曲がって
そこにあったのは”もつ焼き”の「仙台家」であった。
ふぅ
ひとまずこれで安心だ。
今日は移動ばかりだったので、やっと酒場の酒にありつける。
店内は早い時間から大盛況で、ちょうどカウンター2席が空いていたので
お邪魔させていただいた。
「レモン酎ハイ」
酎ハイとお通しのポテトサラダの塩分がマッチして
一気に復活。
おやおや、イカさんは
赤星と梅キューですか。
そっちの相性も良さげですねぇ。
さ、落ち着いたところで
今宵のラインナップをセレクトさせていただくとしますか。
まぁもつ焼き屋さんなんで、絶対にもつ焼きは頼むとして・・・・
なぬっ!?!?
「すいぞう」だとっ!?!?
聞き慣れぬ部位・・・
しかも左上の一番目立つところに書いてある。
かつて
もつ焼き屋さんで、膵臓を出してる店に出会った事があるだろうか・・・
うん、記憶にないぞ・・・
ママさんに「すいぞう」とその他もつ焼きをコールした。
えっ!
ていうか
この店、ママさんワンオペっ!?
ほぼ満席の店をたった一人でまわすママさん・・・
お客さんはボクらを含めて
土方の仕事終わりであろう、コワモテ系の野郎ばかりだ。
そんな店内を当たり前のように
余裕でまわすママさん・・・
カッコいいっす。
【レディースホルマーの店、名店説】
データとしては多少弱いが、この説は恐らく近々立証されるだろう。
うん?
誰がどこで立証するって??
そりゃあ酒場ナビでしょうねぇ〜〜〜
タレは勿論のこと、塩も壺の塩ダレに漬けるという
異色のもつ焼きスタイル・・・
この店は塩で喰らうのがオススメなのか・・・?
肝心の「すいぞう」はコイツだ。
食べてみると、柔らかい食感・・・
レバーほど、内臓っぽくなく
カシラほど、肉っぽくもない
不思議な味・・・
言うならば”豚のフォアグラ”だ。
(フォアグラあんまり食べた事ないけど)
さらに言うならば”女子が好きそうな感じ”だ。
(お客さん男ばっかりやけど)
すいぞうの一人勝ちって訳でもない。
このタレ味よ。
見るからに濃い味であろう、黒く焼かれたもつ焼きだ。
そしてこのタレで焼かれたすいぞうはどんな味なんだろう・・・
ママさんは何故、ここでもつ焼きを焼く人生になったのだろう・・・
あえて宿題を残して、仙台家を後にした。
気になるママさんの詳しい人生は『街録ch〜あなたの人生、教えて下さい』に任せるとしよう。
続いて向かったのは、イカが行ってみたかったと言うもつ焼屋さんへ。
「たぶんこの辺にあるはず・・・あ、あれや!」
これまたなかなかの路地裏酒場っ!!
この酒場はイカが尊敬してる「太田和彦」先生が行かれたから、知っていたらしい。
しかし残念ながら、こちらは閉店してしまい
すぐ近くに新たに移転したとの事だ。
移転先は
旧助六から歩いて20秒のところにある・・・
こちらっ!!
「助六」
創業昭和33年のもつ焼屋の新たな挑戦・・・
しっかり堪能させていただきます。
先ほどのレディースホルマーとは打って変わって
男もつ焼き職人さんである。
「酎ハイ」
もつ焼き屋さんだが、海鮮も楽しめる二刀流のようだ。
こっちも気になるけど、せっかく佐原へ来たのだ。
やっぱり佐原もつ焼きを堪能しなくては・・・
もつ焼きメニューを見て、思わずイカと目を合わせてしまった・・・
「ここにもすいぞうがある・・・」
「佐原のもつ焼きって”すいぞう推し”なんや・・・」
我々が知らないもつ焼きの世界はまだまだ広そうである。
目の前でモツが焼かれるのを見える最高の〔酒場アリーナ〕席で
マスターの串捌きを無言で見る初見の二人客・・・
マスター、めちゃくちゃやりにくかったでしょうね・・・
すみません。
そしてこちらが助六のもつ焼き。
真ん中が「すいぞう」だ。
「膵臓」
焼き肉屋さんでは牛の膵臓を「シビレ」という表記で出してるところは見た事がある。
確かにその名の通り
シビレるほど旨い。
「何故佐原のもつ焼きはすいぞうが置いてある店が多いのか?」
よりも
「なぜ都内のもつ焼き屋さんはすいぞうを置いてないのか?」
って思うくらい美味しい膵臓。
都内のもつ焼き屋さんへ
ぜひ「膵臓」をメニュー化してください。
もっと気軽に膵臓のもつ焼きを食べたいです・・・
あのフォアグラのような美味しい膵臓を・・・
是非ともお願いします・・・
シビレを切らして
また佐原へ行ってしまうその前に・・・
仙台家(せんだいや)
住所: | 千葉県香取市佐原イ521 |
---|---|
TEL: | 0478-77-9070 |
営業時間: | [月・金] 17:00~23:00 [火・水・土・日] 16:00~23:00 |
定休日: | 木曜日 |