四条大宮「壬生 夜吉」〜「まったり屋」京都下町の名もなき夜は・・・
「お前、フットワーク軽いよなぁ〜」
昔からこの有難い言葉を受ける事が多い。
先日京都の先輩が
「○日に○○で飲み会するから、来いよ!」
と言われ、ボクは数日後新幹線に揺られ、京都へ向かってた。
初めて見たJRの「梅小路京都西」駅に興奮し
「丹波口」駅で下車し、既に飲み会が始まってる酒場を目指した。
「壬生 夜吉」
最寄り駅は西院駅だが、「梅小路京都西」駅が見たいから
このコースを選んだのだ。
店に入るといつものメンツの人が出迎えてくれる。
なぜここ京都市内に知り合いが多いのかと言うと
ボクは大学生の時に
京都駅から歩いてすぐの七条西洞院にあるうどん屋さんの2階に住んでたのだ。
お酒を覚えたのも京都。
今の”酒場ナビカリスマジュンヤ”があるのは
確実に京都に住んでた時の影響が大きいはずだ。
京都を引っ越して
もう8年経つが、この8年間で一度も京都へ行かなかった年はない。
それだけ京都と言う街が好きだし
未だに京都駅を降りると、あの時の思い出が鮮明に蘇る。
(とは言っても、ほぼ毎晩泥酔してたから記憶は曖昧だが・・・)
当時、京都のどこで呑んでたかと言うと
95%が木屋町通り・・・
たまに違う場所で呑むくらいで
そのくらい木屋町に依存していたのは間違いない。
なぜ木屋町に依存してたかと言うと・・・
それはズバリ「調子に乗ってた」からだ。
今でも充分調子に乗ってるが
別の意味合いで調子に乗ってたボクは
今のような渋い大衆酒場で酒を呑むのではなく
若者たちが集うBARで呑んだり、女の子がいそうなCLUBに行って、テキーラを呑んだり・・・
世間一般で言う”チャラい”飲み方をしていたのである。
「とりあえずぅ〜〜テキーラで!」
「いつものウォッカライムを!!」
「チンザノロッソとドライハーフでっ!!!」
とにかく覚えたてのカクテルを訳もわからず偉そうに呑んでいた。
理由はシンプルで
「酔いたい」からだ。
「トビたい」からだ。
「オレ、こんな普段こんなお酒呑んでるんだぜ?」
感が半端なかったと思う。
明らかに背伸びして、女の子を意識したお酒のチョイス。
最初は〔背伸び酒〕だったが
慣れてくると、本当にそのお酒が好きになってたりして・・・
今でもたまにBARなんかへ行って
当時呑んでたお酒を久しぶりに呑んだりすると
その時の思い出が蘇る。
カクテルと言うのはその時の思い出の味なんだなと
しみじみ思う。
歳を重ねるに連れ、当たり前だけど飲み方は変わっていき
今のように渋い酒場や立ち飲みなんかに興味が湧いてくる。
京都の飲み屋はほとんど木屋町近辺しか知らなかったが
場所を変え、大宮、西院の方へ行ってみると
誘惑的な渋い酒場が多い事に気づいたのだ。
ここ「壬生 夜吉」もその中の一つで
京都へ来た際はかなりの高確率で訪れる事が多い。
海鮮料理から名物の干し肉シリーズ
そして京都らしい一品料理も沢山揃ってる名店だ。
住宅街の中にポツンとある赤提灯は
当たり前ながら地元民の集い場になっていて
お客さんの行き交う会話が〔酒場BGM〕となって心地酔い。
京都住まいの皆さんには是非とも行って欲しい酒場だ。
店員の優さん(左)と
10年以上の付き合いになる先輩ゆうたくん(真ん中)と記念ショット!
ちなみに「壬生 夜吉」の店員さんは
知る人ぞ知るKYOTO HARDCORE BAND「KiM」の
メンバーさんで営まなれてるのです。
バンドもめちゃんこカッコいいんで、こちらも要チェックっ!!
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そんな京都大宮ですが
まだまだ名店は沢山あります。
どうしても紹介したい酒場があるので
続いての店へ・・・
「壬生 夜吉」から歩いて10分ほどの
四条通り沿いにあるこちら
「大衆酒場まったり屋」
「キリン一番しぼり380円」
「のどごし生220円」
「酎ハイ200円」
の看板の文字にゾクゾクさせられる。
店名の通り
飲みすぎて、看板の猫ちゃんみたい”まったり”してしまうのではないかと言う
嬉しい心配があるくらいだ。
こちらも地域密着型の酒場で
カウンター席では
コスパが高すぎるせんべろセットを楽しまれてるお客さんがみられる。
「刺身盛り合わせ」
マグロ、タイ、ハマチ、ブリ、カツオの
5選手(鮮魚)によるトーナメント戦。
5種盛りの中で
脂の乗ったブリが一際目立っていた。
ブリ優勝。
「おでん盛り合わせ」
こちらも牛すじ、ちくわ、大根、こんにゃく、厚揚げ
の5タネによるトーナメント戦。
仕入れのハンデはあるものの
やはり実力シードの牛すじがダントツで優勝。
しかも牛すじに関しては出汁もだしてくれるから
”他の選手も育てる”と言う優等生っぷり。
「あゆの塩焼き」
あゆの塩焼きを食べるなんていつぶりだろうか。
死んだおじいちゃんがよく川であゆを捕まえて来て
食べさせてくれたのを思い出したなぁ〜
(ちなみにその時、あゆは全然好きじゃなかった)
川魚いうハンデをおいながらも
海魚に対等に闘う「あゆ」は
まさに料理界の魚姫(歌姫じゃない方)的存在!
「茶そば」
居酒屋メニューで茶そば!?
そう思うのも当たり前である
しかしここは京の都だ。
旨すぎて、わんこ蕎麦スタイルで
胃袋に流し込みたいところだ。
「焼きそば」
先ほどの麺かぶりを物ともせずに
日本人(特に関西人)の胃袋を満足させてくれるキングオブ大衆炭水化物。
これ以上、進化は見込めないであろう完成された一品。
まったり屋は安いのに
料理がおいしいので、かなり穴場だと思います!
京都の呑み屋街と言えば木屋町、先斗町、祇園などが有名ですが
西院、大宮あたりも名酒場が眠ってますよ。
壬生 夜吉(みぶ やきち)
住所: | 京都府京都市中京区壬生松原町2-9 |
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TEL: | 075-755-9248 |
営業時間: | 15:00位~23:00 |
定休日: | 不定休 |