OHS（おーえっちえす）

お客自らが勝手に取ってもよい

（Ｏ）おかずの（Ｈ）入った（Ｓ）ショーケースのこと

 

 

大鳥居「多富美」

の　巨大なショーケースは圧巻

 

新開地「世界長 新開地直売所」

の　こじんまりしたショーケースの可愛らしいコト

 

四日市「あさひ食堂」

の　美しいショーケースに見とれてしまう

 

 

日本列島全ての

このシステムのある

酒場　食堂を巡るのが夢です

 

 

 

そういや

愛知県に

印象的な２軒があったな・・・

 

 

 

 

１軒目・・・

 

 

名古屋から

地下鉄東山線で栄へ

そこから名鉄瀬戸線で

やってきたのは

尼ケ坂

 

 

 

 

西宮出身の僕としては

あまがさ

の　ひらがなの並びの後に

き

以外の文字が書かれているのは

なんとなく

違和感だ・・・

 

 

 

 

駅から歩くこと

１０分弱

 

 

めし　とん汁

の看板が見えてきた

 

 

 

 

常(つね)

 

なんと

朝６時半から呑める

早朝食堂

 

 

描かれている

たぬきのキャラクターが

可愛らしい

 

 

たぬきに

なんらかのエピソードがあるんだろうな・・・？

?

 

 

 

店頭に手書きのメニューが・・・

 

 

 

安っ！！

 

 

おかず

１００円と２００円しかないやん・・・

 

 

扉を引くと・・・

 

 

 

 

出たっ！！

 

テーブルの真ん中OHS

 

 

 

 

いや～ん

こんなの初めてぇ～～

 

 

 

 

１０人座れる

長いテーブルを二分するように

木枠のショーケースが

でん

と　構えている

 

 

 

棚の上にもおかずが置いてあり

横から眺めると・・・

 

 

 

 

なるへっ！！

?

こっちからもむこうからも

取れるスタイルかっ！！

 

 

 

おそらくこのOHS・・・

 

 

日本でココだけだろう・・・

 

 

 

 

ほう

 

聞くと

ケースに無いモノでも

頼めばこさえて下さるとのこと

 

 

量で

１００円か２００円か選べるのか・・・

 

 

 

 

とはいうものの

先ずはOHSに敬意を表し

１００円のゾーンから・・・

 

 

 

 

赤ウインナーをチョイス

 

 

おおぅ

 

 

この

そのままの赤ウインナーでございっ！！

と　

いわんばかりの

潔さ

はどうだ

 

 

 

 

タコさんでもない

切れ目も入ってない

焼かれてもいない

茹でてはあるのだろうか・・・？

 

そんなウインナーが３本

 

ちょいと野菜を添えられて１００円

 

レンジで温めてもらって頂きます

 

うん

 

赤ウインナーの熱なんてレンジで十分だ

 

うん

 

こんなのでいい

 

 

 

 

うおっ！！

 

 

気付くと

カウンター越しにお客さんっ！！

 

近いっ！！

 

目が何回も合って気まずいっ！！

 

 

 

しかし・・・

 

 

これは逆に・・・

 

 

綺麗な女性が前に座ったら・・・

 

 

彼女が取ろうとした皿をあえて狙いにいき

偶然手が触れあった感じを醸し出し

恋を芽生えさせたり

出来るんじゃなかろうか・・・？

 

 

 

美人はいないか・・・？

 

 

 

肉体労働者の先輩だけか・・・

 

 

 

 

看板や暖簾で推していた

とん汁

を頼まれてるお客さんは多い

 

 

僕も・・・

と　

思ったが天邪鬼に

カレーのルゥだけなんぞを頂いてみる

 

 

具もゴロゴロしていて

味も濃いめ

 

これで１００円なんて

この店は

慈善事業酒場

と呼んでもいいだろう

 

 

 

 

帰り際

お母様にちょいと聞いてみた

 

 

「すいません　看板のタヌキは何か意味があるんですか？」

「昔　看板屋さんが　勝手に描いただけだわ」

「えっ？　じゃあエピソードとか・・・」

「何もにゃーがね」

「あ・・・　そうですか・・・」

「・・・」

「つね　っていう店名　どういう由来があるんですか？」

「先代の名前だわ」

「あっ　おじいさまが」

「ばあちゃんだわ」

「おばあちゃまでしたかっ！！」

 

 

 

 

 

何事も・・・

 

 

 

聞いてみないと

わからないもんだな

 

 

 

聞く勇気

を学んだ・・・

 

 

 

 

 

２軒目は・・・

 

 

 

 

 

名古屋というタイトルを付けたが

正確には

一宮市の・・・

 

 

 

 

日の出寿し食堂

 

こちらも昼酒OK　

１０時半から呑れる

大衆食堂だ

 

 

 

 

午前中から寿司呑みなんて

王様の遊びだ

 

 

ワクワクしながら

暖簾を押した

 

 

 

 

歴史を感じさせる

渋い店内

 

 

入り口手前にテーブルが２つあり

奥の小上がりが

なんとも趣深い

 

 

 

 

筆で書かれてるだろう

短冊のメニューが

美味しさ

の想像力を高める

 

 

が・・・

 

もっと

掻き立ててくるのが・・・

 

 

 

 

このOHS

 

 

 

みっ

見目麗しい・・・

 

 

 

 

銀のステンレスの枠組みが

輝いている

 

 

大きなケースにもかかわらず

オカズが隙間なく並んで

色が多く

このお洒落さに

ゾクゾクしてしまう

 

 

旨そう

で

ファッショナブル

で　もう

ウマッショナブル

だ

 

 

 

 

ナスの煮びたし

玉子焼き

 

 

 

 

焼き魚

煮魚

 

 

 

 

煮物に

鶏のキンカンまで

多種多様

 

 

まず

何を貰おうか

 

 

オーディションを勝ち抜いたのが・・・

 

 

 

 

シメサバさん

 

 

皆様

魅力的でしたが

彼が一番

光ってました

 

 

 

 

ヒカリモノとは

よく言ったもんで

実際

一番目立っていた

 

 

そして何より

旨い

ってのが嬉しい

 

 

 

 

 

しかし・・・

 

 

メニューにもOHSにも・・・

 

 

寿司が見当たらないな・・・

 

 

 

 

昼も近くなり

お客さんも増えてきた

 

 

 

ん？

 

ん？ん？

 

 

 

 

ファンキーなパネルが飾ってあるな・・・

 

この女子レスラー誰や・・・？

 

ビューティーペアのどっちかか・・・？

 

 

まぁ

店主さんのプロレス好きは

間違いなさそうだな・・・

 

 

 

 

続いて

赤魚の煮付け

なんぞを温めて頂く

 

 

食堂の煮魚って

なんでこんなに旨いんだろう・・・

 

 

ご飯

欲しくなるな・・・

 

 

 

 

気付くと

店はまぁまぁの混雑だ

 

 

ご飯は

次回の宿題にするか・・・

 

 

 

 

帰り際

店主さんに聞いてみた

 

 

「すいません　お寿司は・・・　無いんですか・・・？」

「ごめんね　昔はやっとったみてゃーなんだけどね」

「そうなんですか・・・　あっ」

「なんでゃー？」

「お店の方でプロレス好きな人いるんですか？」

「いにゃーわ」

「えっ？　じゃあ　あのパネルの女子レスラーは？？」

「あれはレスラーじゃにゃー　篠ひろ子だ」

「篠ひろ子？？　女優の？？」

「金露酒造って知らんの？　金露のイメージガールだぎゃ」

「女子レスラーでは・・・」

「ちぎゃーがね　篠ひろ子が可哀そうだぎゃ」

「しっ　失礼しましたっ！！」

 

 

 

 

 

 

恥ずかしっ！！

 

 

 

 

 

 

なんでもかんでも・・・

 

 

 

聞くモンじゃないな・・・

 

 

 

 

聞かない勇気

を学んだ・・・

 

 

 

 

こちらのOHSもどうぞ

↓

南千住「きぬ川」魔法の言葉