伝説の引き算ラーメン「竹岡式」を求めて、千葉の奥地へ・・・ 佐貫町「木琴堂」
ボクはラーメンが大好きだ。
酒場と同じくらいラーメン屋にはいつもアンテナを張っている。
うどんでもなく、蕎麦でもなく、まぜそばでもなく、つけ麺でもなく
ボクは「ラーメン」が断トツで大好きだ。
しかし行列が出来る人気店のラーメン屋にはあまり興味がない。
理由はただ一つ、並んで待つのが死ぬほど嫌いだからだ・・・
炭酸が抜けすぎまくって、水割りみたいになってる酎ハイくらい嫌いだ。
信じられないくらいナカの量が少ないホッピーくらい嫌いだ。
とにかくラーメンの為に2時間同じ場所で待つなんて、ボクからしたら考えられない。
しかしラーメンの為に、2時間かけてプチ遠出するのは全く苦痛ではない。
初めての街に行くのは好きだからだ。
家から2時間半かけて千葉県の田舎へやってきた。
レトロなJR内房線に揺られてやってきたのは
見渡す限り自然な「佐貫町駅」。
天気も最高でナイスロケーション。
多分間違ってるが
これは『ラーメン日和』と表現してみようか。
日本のラーメン業界の進化は凄まじく、全国各地で色んなラーメンがある。
その中でもボクが今一番気になってるラーメンが千葉県にあるのだ。
昔から気になってたが、都内ではみたことがないラーメンで
何度も千葉県の名店に挑戦しようとしたが
立ち塞がるのは『行列』だった・・・
その千葉県の独特なラーメンを出す老舗の二大巨頭「梅乃家」と「鈴屋」は1、2時間の行列は当たり前らしく
ボクからしたら遠すぎる存在なのだ。
なので、宿題として自分の脳の片っ端にずっと千葉県の独特なラーメンがあった。
しかし今回の目的の店は『完全予約制』らしく、並ぶ必要がないのだ。
老舗ではないが、こののどか過ぎる道中が素晴らしい。
酒場の為に、2時間半かけて、更に道中田んぼを見たことは何度かあるが
ラーメンの為に、と言うのは今回が初じゃないだろうか。
子供の頃、田植えの手伝いをしていたけど
いつから手伝いしてないだろうか。
今度タイミングがあったら実家の田植え手伝ってみようかな
なんて思ったり・・・
自宅を出てからもう3時間は経つだろうか。
良い感じにお腹が空いてきたぞ。
目的のラーメン屋の看板が親切に残りの距離と方向を案内してくれてる。
本当にこの先にラーメン屋があるのか!?
ってくらいドキドキさせてくれる道だ。
まぁまぁな声量で歌を歌っても許されるであろう田舎ロードである。
駅から15分〜20分くらい歩いただろうか
その角を曲がれば、ついに目的のラーメン屋が・・・
「木琴堂」
ラーメン屋と言うか・・・
ただの家やんっ!!!!
酒場ナビではこれまでに〔ただの家〕酒場を何度か紹介してきたが
これはトップレベルにただの家だ。
「カリスマジュンヤさんですねぇ〜お待ちしておりました」
どこにでもある一般的な家の玄関で予約名を伝えて、案内された席は・・・
まさかの外テラスっ!!
ウヒョ〜〜!!
外テラス席最高〜〜!!!
酒場ナビは外テラスがある店を応援します。
高ぶるテンション。
しかし最初のリサーチで分かってはいたが、このラーメン屋さんはまさかのアルコール提供なし。
道中で歩きながら呑んだ缶酎ハイが体内にまだ残ってるので
その『体内残り酒』とノンアルコールビールで闘うとするか。
残念ながら本日のスペシャル「地ダコのタコ飯」は売り切れとの事で、仕方がなくミニチャーシュー丼セットをコールしたのだが
結果的にこれでよかったのだと後で分かるのであった。
ラーメンマニアの方と千葉の方ならもうお分かりであろう
こちらは『竹岡式ラーメン』のお店なのだ。
もう竹岡式ラーメンの事は何年も前から事前に調べまくった。
一応都内でも食べれる店は何店舗かあるみたいだが、やっぱり竹岡式は本場千葉で食べたいというボクの強い思いがあったのだ。
「醤油は天保5年創業の宮醤油店」
「海苔は千葉県富津産」
「水は古船浅間神社の御神水(湧水)」
「付け合わせの野菜も地元で取れたものです」
ほれ、みやがれ
わざわざココまで来た甲斐があると分かる説明文だ。
ふぅ、ノンアルでも酔えてきたぜ。
店員さん同士のバトンパスも完璧じゃねぇかよ。
そしてついにやってきた、念願の竹岡式ラーメンっ!!
「木琴堂ラーメン」
やっと竹岡式ラーメンを啜れるんだ・・・
何年も前から食べたかった念願のラーメンが目の前に・・・
まずはやっぱりスープに注目して欲しい。
1つ目のチェックポイント。
このスープはなんと、チャーシューを醤油で煮込んだ煮汁を「お湯」で割っただけという
ハイレベルなスープなのだ。
そして次に2つ目のチェックポイント。
それは「麺」だ。
竹岡式ラーメンの麺はまさかの”乾麺”を使用なのである。
この紹介だと醤油のお湯割りスープのインスタントラーメンっ!?
ってなりますよね・・・
大丈夫です、ボクも最初はそう思いましたから。
それでも人気があるのだから、ボクはずっとこの竹岡式ラーメンが気になってたのです。
味覚を集中させ、一気にバキューム!
こ、これは・・・
めちゃくちゃ旨い!!
と言うと少し嘘になるが、なんとも不思議な味。
旨さよりも不思議さが勝つ、とんでもないラーメンであるのは一発で分かった。
絶対に東京では食べる事が出来ない自然ラーメン!
まさにネイチャーヌードルだっ!!
ラーメンで一番大事なのはスープの出汁である。
その出汁取りをしないという”冒険さ”にあっぱれだ。
ラーメン屋のマスターが一晩中骨を煮込み
色んな食材を調合させ、更に煮込み
究極にこだわった出汁を楽しむのがラーメンである。
ボクも普段はそんな感じでレベルの高いラーメンを楽しんでいる。
『出汁を取らないラーメン』
一体このラーメンは何なんだ・・・
食べる前から不思議だったが、食べてからも不思議感は残る。
というか、不思議さが増したくらいだ。
圧巻なのはチャーシューの旨さ。
宮醤油店の醤油で煮込まれた豚バラが旨過ぎるっ!!
先ほどタコ飯が売り切れてて逆によかったみたいな書き方をしたが
このチャーシューと白米のマッチングが最高過ぎたのだ。
この旨過ぎるチャーシューが竹岡式ラーメンの3つ目のチェックポイント。
4つ目のチェックポイントは『生の刻み玉ねぎ』が、実はめちゃくちゃ仕事をしているところ。
刻み玉ねぎがない竹岡式ラーメンは竹岡式じゃないってくらい重要だと思う。
不思議な竹岡式ラーメン。
さっきはネイチャーヌードルと熱く語ってしまったが
冷静にレポをすると『最高の引き算ラーメン』と表現させてもらうか。
酒場ナビの記事だってそうだ。
めちゃくちゃ頑張って3万文字書いたとしても
バランスの良い1000文字の記事の方がアクセスが上がったりする。
何事も足し算が全てではない。
売れるには無駄を省く引き算が大切だ。
これでまたラーメンに対する情熱が高まった。
ありがとう、木琴堂・・・
木曜日と金曜日と土曜日しか営業してないから木琴堂(木金土)
次来た時は外テラスじゃなくて
防空壕席をお願いしてもらおうかな。
テイクアウトで買ったチャーシューも旨すぎたな。
以上
伝説の引き算ラーメン『竹岡式ラーメン』を食べてみた
でした。
・・・
今回は酒無しかいっ!!
とご不安になられてる方、ご安心ください。
帰り道、駅までの道中に見つけたこちらのええ味出してる肉屋さんですが・・・
店員のお姉様4名くらいが
絶賛”作業場で仲良くランチタイム”だったみたいで・・・
お食事中申し訳ないのですが
缶ビールと誘惑のお惣菜をGETさせていただきました。
で、この肉屋産「フレッシュマート 三平」なんですがね
何と焼き鳥屋も併設されていて、昼から地元の若者たちが呑られてました。
時間の都合上、ここで呑めなかったんですが
多分、めっちゃ酔い酒場やと思います。
〔酒場センサー〕がビンビンに反応したんで。
恐らくめちゃくちゃ旨いであろう肉だんごを食べに、また佐貫町に来ないとな。
木琴堂(もっきんどう)
住所: | 千葉県富津市鶴岡901-2 |
---|---|
TEL: | 0439-27-0130 |
営業時間: | 11:00~15:00 |
定休日: | 月曜日、火曜日、水曜日、日曜日 |