32年の歴史に終幕。板橋区民が愛したソウルフード(煮込鍋)の行方は・・・「鏑屋〜鏑川」
2023年11月
板橋区に衝撃のニュースが出回った。
大山「鏑屋」12月27日を持って閉店
その大事件ニュースは板橋区を飛び出して
すぐにボクのところまでやってきた。
(まぁそこまで思い入れのある酒場ではないが)
これは閉店までに行っておかないと後悔する・・・
信頼出来る〔サカバー〕から
「予約は出来ないけど、17時開店だから16時くらいに行けば1回転目で入れると思うよ」
とアドバイスをいただいたので、突撃してみることにした。
12月26日
16時過ぎ、ボクが着いた頃にはもうすでに何名かが並ばれていた。
さすが大山の名店
年末だからって関係なく、平日の16時に大山の酒場にこれだけ人が集まるのはすごいことだ。
初めて「鏑屋」へ行ったのは確か2017年だったかな。
デビュー戦は満席で入れず、仕方がなく名物の煮込みをテイクアウトした思い出がある。
「寒いのに、皆さんありがとね」
本来17時開店だが
女将さんが”巻き”でお客さんを招き入れてくれた。
入り口には出来れば見たくなかったこの貼り紙・・・
こんな人気店が本当に閉店してしまうんだな・・・
口開けでライドオン大成功。
次々とお客さんが入店し、すぐに満席になり
1回転目で入れなかったお客さんたちは外に並ぶという事態だ。
いつもなら入店後、即「ホッピー黒ください!」と
お願いするのだが
ファーストドリンクの提供で店員さんは大忙し。
別に急ぐことはない
ホッピーが来るまで、店内を舐めるように隅々まで見させていただいた。
何故ならこの店で呑めるのは、今日で最後なのだから・・・
「あのアサヒの提灯売ってくれへんかなぁ〜」
「閉店の明日までに残ったキンミヤボトルはどうなってしまうんだろう・・・?」
ここに居る皆さんは今どんな思いで呑まれてるのだろうか。
「黒ホッピー」
店前で40分ほど、店に入ってからも10分ほど
こんなにも呑みたくなるシチュエーションで1時間弱もお酒をお預けされていたのだ。
ホッピーセットの登場が嬉しすぎる。
さらにこの日は信頼出来る酒友が2人も居るから
酒が進むに決まってる。
前日クリスマスに行われた上板橋「酒場ワタナベ」での
ジュンヤクリスマスバイトイベントに来てくれた根本さんと・・・
鏑屋の常連である向井さん(右男性)が居るからだ!
根本さんに関しては前日に呑んだにも関わらず、次の日鏑屋で偶然会うと言う奇跡。
常連の向井さんはまだホッピーを一口呑んだだけなのに
思い出に浸り、もう涙目だ。
「煮込み、もつ焼きは勿論だけどホワイトボードも見逃しちゃダメだよ」
常連向井さんがレクチャーしてくれる。
「刺身3点盛り」
マグロにブリにタコにホタテ〜♪
あれ?4点盛り!?
【刺し盛りの数、メニュー記載を上回ってくる酒場 名店説】
これまでに何度も出逢ってきたけど、ここも”上ブレ”に良い意味で虚偽するタイプの酒場だったか〜
勿論刺身も完璧にウマッシュっ!!
「特製煮込鍋(中辛)」
「煮込みは一人1個注文するよね?」
常連向井さんは当たり前のように提案してきたが、ボク的には「胃袋のキャパ的に他のものも注文したいな・・・」
って心の中では思ってたけど
これは一人1個で大正解だった。
やっぱりなんと言ってもここの名物は煮込みなので
最後一人で1個全部食べれて良かった。
「酒場ナビ見させてもらってますよ!『閉店シリーズ』で紹介するんですか?^_^」
そう言ってくれたのはお店を回す店員さん。
酒場ナビ見てくれてたの嬉しかったなぁ。
「もつ焼き各種」
もうビジュアルだけで絶対旨いヤツ。
このもつ焼きを出す酒場がまたひとつ無くなってしまうなんて・・・
呑兵衛からするとそんな悲しいことなんてない。
ボクはいつも以上に「シロタレ」を何度も噛み締めた。
「コーンのかき揚げ」
こちらも鏑屋名物の一つ。
ボクの予想ですが
鏑屋閉店後、大山で「コーンのかき揚げ」を受け継いで出す酒場が多発に出現すると思います。
勝手な予想ですが。
「ガーリックシュリンプ」
酔っ払った常連向井さんが
「レモンとクエン酸の瓶混ぜたら美味しいよ」
とイキリだしたので
ちょっと怪しいが注文してみた。
クエン酸の酸味とレモンの爽やかさがマッチして
これはすっぱ爽やかっ!!
煮込みともつ焼きの脂でベトベトになってる口内を
コイツが酔い感じに洗い流してくれる!!
控えめに言って、やっぱり鏑屋は最高に酔えて安定している。
まさに〔酒護神〕だ。
酒護神不在の大山が2024年、どう戦ってくれるか見物である。
そしてボクが今回鏑屋へ来たもう一つの理由・・・
それは閉店するなら「この看板受け継がせてもらえませんか?」
のお願いをする為だった。
帰り際、店員さんにこっそり聞いてみた。
結果的には
「オーナーに聞かないと分からない」
との返答だったので、一旦保留に。
「オーナーさんはどこに居ますか?」
「今日は隣駅の鏑川で働いてるよ」
店を出ると店前には、まだ行列が。
いまだに閉店が信じられないですけど・・・
とにかくお疲れ様でしたっ!!
最高に酔えましたっ!!
「次どこ行く?」
「そりゃあもう行くしかないでしょ、中板橋まで」
すでに酔い感じで大山から隣駅の中板橋へライドオン。
「鏑川」
やってきたぜ、系列店ハシゴ酒。
全てはあの看板交渉の為に・・・
「煮込み、もつ焼きは勿論だけどホワイトボードも見逃しちゃダメだよ」
常連向井さんがレクチャーしてくれる。
あれ?さっきも同じようなこと言ってへんかった・・・?
「あの焼き台で焼かれてるのが、オーナーさんですよね・・・?」
「うん、多分そうだよ」
「こっちはこっちで普通に混んでますね」
「まぁ、せっかく来たんだし煮込みは・・・」
「一人1個でしょっ!!!」
1日で煮込みを1人で2杯喰べるなんて、バカだ。
でも今日はとことんバカになってやろうじゃないか。
鏑屋の為に・・・
「すみません、おかわりでレモンとクエン酸くださいっ!!」
本気で板橋区民のソウルフードに向き合えている。
思い出と満腹でお腹はいっぱいだ。
鏑屋は閉店してしまったけど、まだ板橋区には鏑川があるし
他にも名店は山のようにある。
帰り際、マスターにしつこく鏑屋の看板のことを聞いてみた。
結果的には、看板の今後の行方はすでに決まってるらしく
まぁ仕方がないということで・・・
2023年
年末にとても酔いお酒が呑めました。
始まりがあれば終わりは必ずあるのです。
悲しむより、笑って終わる方が良いに決まってます。
はい、もう一度言います。
閉店という名の終わりがあれば
開店という名の始まりもあるのです。
そう、ニューオープンと言えば・・・
私ごとですが、愛すべき幡ヶ谷CITYにて
自分の店をだしますっ!!
渋谷区で一番酔わせますので、よろしくお願いスマッシュっ!!!
ニューウェーブ ネオ大衆スナック 「SMASH!」の開幕日は
2月3日(土)と2月4日(日)のオープンイベントにて!!
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鏑川(かぶらがわ)
住所: | 東京都板橋区弥生町30-8 |
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TEL: | 03-6905-8858 |
営業時間: | [火~土] 17:00~24:00 [日曜日] 17:00~23:30 |
定休日: | 月曜日 |