まだまだ続くよ

金沢弾丸ツアー

 

 

 

 

金沢三大ディープ呑み屋街

 

「金沢中央味食街」

 

「新天地商店街」

 

「やきとり横丁」

 

 

 

夜になったらこの３つ全部行ってやろうと、早い時間から気合い充分だった。

 

 

 

 

まだ店がオープンしてない時間に下見を完璧に済ませ

あとは酒場の神様任せでセンサーが反応する酒場へ行こうと鼻息を荒らしていた。

 

 

 

日が暮れ始め、どんどん街の赤提灯に灯りがつきはじめた。

 

 

時は来た・・・

 

まず最初にやってきたのは

「やきとり横丁」だ。

 

 

 

レトロで狭い横丁に何店舗か酒場が並んでいる。

 

 

 

この雰囲気、なんとなくだが

京都駅前にある「リド飲食街」に似ているな・・・

 

 

 

ちなみに後で知ったんですけど、金沢人の方に

「街並みが京都に似てますなぁ〜〜」

なんて言うのは禁句みたいなんですね。

 

 

 

 

 

さてさて、酔いも良い感じに回ってきてるので早く酒場へライドオンしたいところだぞ。

 

 

 

赤提灯と

「カニ面有り〼」

の文字に惹きよされたこちらのお店

 

 

大きな暖簾もすごく酔いぞ！

ここに決めたっ！！

 

 

「ともちゃん」

 

 

時刻は１８時前

オープンは１８時からとのことだったが、マスターがどうぞと案内してくれた。

 

 

 

ドアを開けるとカウンター席はすぐ目の前

カウンターの後ろを通るのは確実に不可で、席移動する際は一度店の外に出ないといけないレベルだ。

 

 

しかしこの狭さが酔い仕事をするのはもう知ってるぜ。

 

 

 

 

「キンミヤソーダ割り」

 

キンミヤが置いてあったので、ここはブレずにいつものヤツをチョイス。

 

 

ファーストコンタクトで分かったが、マスターは陽気そうだぞ。

 

 

 

「もうすぐしたらママが来ますので〜」

 

 

あ、一人じゃないんだ・・・

 

どんなママが来るんだろう。

 

 

 

 

 

５分後、ママはすぐに現れた。

 

 

「いらっしゃ〜い」

 

 

ファーストコンタクトで分かったが、どうやらママは強そうだぞ。

 

 

 

「氷買うた？」

 

「買うとらん」

 

「買うといてって言うたやん〜」

 

 

マスターはママの尻に敷かれてるように聞こえる会話が続く。

 

 

 

「何か食べますか？」

 

ママさんが話しかけてくれた。

 

 

 

「さっき金沢おでん食べて、のど黒も食べたんですよねぇ〜」

 

「じゃあカニ面食べますか？お兄さん金沢の人ちゃうでしょ？」

 

「カニ面っ！それでお願いします！！」

 

 

 

確かに金沢へ来てカニ面を喰わずに帰るなんて、酒場の神様に怒られるな。

 

 

 

 

「カニ面」

 

 

小ぶりながら、身がぎっしり詰まったカニ面がやってきた。

 

 

見るからに上品な味がしそうだぞ・・・

 

 

一品２，０００円という

我々からするとまぁまぁな高級料理を目の前に、しっかり舌に集中させたいところだが・・・

 

なんだか店内が騒がしい。

 

 

 

さっきからずっとママがマスターに怒ってるのだが

この二人どういう関係なんだろう。

 

 

少し下品な言葉使いで会話が繰り広げられてたが、カニ面の味は上品。

 

ありがとう、カニ面

出汁がすごいっす。

 

 

 

「この余った出汁で出汁割りとかって出来ますかね？」

 

「出来ますよぉ」

 

お願いしてみるもんだな。

 

 

まだ肌寒かった金沢の夜

 

カニの旨みが詰まりまくった出汁割り

こんなもんあと１０杯くらい呑みたかったですよ。

 

 

 

ボクが出汁割りを啜ってるとマスターは仕事を放棄して席に座るやいなや

酒を呑みだし

「ママ、賄い作って〜」

ってお願いし出したぞ。

 

 

 

 

さっきまでは思いっきり怒られてたマスターが今度は形勢逆転

「早く作ってよ」

なんて煽りも入れてる。

 

 

「これ今夜の僕の賄い。焼売のおでん美味しいですよ」

 

 

そう言ってマスターはボクに賄いを自慢してきた。

 

 

 

しかしこの二人の関係性が気になるところだ・・・

 

 

 

オーナーと従業員なのか？

それとも夫婦なのか？

はたまたただの友達なのか？？

 

 

 

絶妙に分からない関係性だ。

 

 

 

この食品衛生責任者の名前は「外茂枝ともえ」と書かれている。

 

 

「ともえ」から来て、店名は「ともちゃん」なんだろう。

 

てことは

やっぱり主導権はママが握ってるのか・・・？

 

 

 

 

 

ずっと席で酒を呑み続けてるマスターが

「お兄さん、日本酒呑める？これ３５年前の貴重なお酒なんだけどどう？？」

と貴重そうな日本酒を勧めてくれた。

 

 

「もう〜やめときなさいよ！」

 

すかさずママに怒られたマスターだが、フル無視で日本酒開封。

 

 

「これ美味しいからさ」

 

 

ボクはマスターと盃を交わした。

 

 

 

 

お客さんも増えてきて、さらに加速するマスター

 

 

とにかくボケまくるんだな・・・

 

そんなキャラだったのか・・・

 

 

そしてそんなボケに対して、テンポよくツッコむママさん

 

この夫婦・・・

いやこの”コンビ”相当仕上がってるぞ。

 

 

ボクは酒場で漫才を見せられてる気分になった。

 

 

 

「ちょっとこれ見てよ、ママのSNSのプロフィール画像・・・詐欺でしょ？」

 

 

暴走するマスターに呆れてるママさん・・・

 

毎日こんな感じなんだろうな。

 

 

これが見たくて呑みに来るお客さん多いんだろうな。

 

 

 

 

「ママは自称金沢の五月みどりって言ってるやけど〜みどりなんはチ○ビだけぇ〜〜」

 

 

 

素晴らしい夫婦漫才である。

 

５年、６年では作り出せないコンビ感だ。

 

 

 

一人で行っても楽しませてくれるんで、笑いたい時には是非！

 

 

ちなみに手前のお兄さんですが

野毛で「酒場びんびん」と言うお店で働かれてるみたいで

入店後「酒場ナビの人ですよね？」とお声をかけていただきました。

 

 

酒場での出逢いは大事にしたいんで

近々必ず野毛まで呑みに行きたいと思ってます。

 

 

これだから酒場巡りはやめられないですねぇ〜☆