【日の出中華】大久保 「別れは突然に・・・」
6月某日、筆者(カリスマジュンヤ)の元にこんな悲しい情報が舞い込んできた。
「新宿区大久保の老舗中華料理屋【日の出中華】閉店。」
【日の出中華】とは大久保の飲み屋街に古くからある創業50年の人気中華料理屋で、毎晩その安くて美味しい中華料理で酒を呑むおっさんたちで溢れかえってるのだ。
そんな多くの人に愛されてたお店が突然閉店となると、やっぱり悲しくなってしまうものだ。
自分の目で確認しようと、【日の出中華】の前まで足を運んでみた。
やはりその噂は本当だったみたいで、しっかりと「休業します」の貼り紙がされていたのだ。
「都合により、しばらくの間休業とさせていただきます」とのことだったが、休業ならまた再開されるのでは?と思ったのだが・・・
まさかのテナント募集までされてたのだ。
ということは考えられるのは、この店舗での再開はまず無いと考えられる。
また新しく別店舗での営業は年齢的にも厳しいのではないだろうか・・・。
実際に貼り紙を見て、驚き・・・
涙もした・・・
閉店してしまった酒場を紹介するのはどうかと思うが、休業中という言葉を信じ、再開すると見込んで【日の出中華】を紹介したいと思う。
【日の出中華】と出会ったのは、去年の11月くらいであろうか。
実は昔から知ってる店とかではなく、この外観に惹かれてたまたま入ったのがきっかけで、それ以来結構な頻度で訪れてた。
そういえばこれを書いてて今思い出したのだが、クリスマスイブという聖なる夜も男4人で訪れた思い出もある。笑
【日の出中華】での1番の思い出である。
店の雰囲気が渋いのと、料理もしっかり美味しかったので、テンションの上がった我々は聖なる夜に金宮焼酎のボトルをおろしたのだ。
自分たちへの最高のクリスマスプレゼントになったのは間違いなかったはずだ。
聖なる夜に焼酎のボトルをおろしたのは一体全国に何人くらいいたのだろうか?
この日我々は大久保で1番輝いてたかもしれない。
【日の出中華】の名物といえば、やはり「女将さんの存在」と答える人が多いのではないだろうか。
結構高齢に見える(75歳くらい?)が店内を元気よく歩き回り料理、お酒を運んでくれるパワフルな女将さんなのだ。
よく喋られる方でお客さんへのコミュニケーションも欠かさない。
そんな女将さんがオススメするのは、この餃子だ。
にんにくがしっかり効いてて、お酒に合う美味しい餃子だった。
それにしてもメニューが多すぎるお店で、何を頼むべきなのかわからない。
他のお客さんが何を食べてるのかをチェックし、迷いながらも慎重に料理をオーダーした。
迷いに迷ってオーダーした「きくらげ肉玉子炒め」。
きくらげが沢山入ってて、きくらげ好きの筆者からすると嬉しい1品であった。
味付けもGOODで金宮焼酎が進む。
そしてキングオブお酒に合う揚げ物「ハムカツ」。
これを一番最初に考案した人に「呑ーベル賞」を受賞させてあげたい。
続いては「ホルモン炒め」。
ホルモンと野菜を甘い感じに味付けされたこれまたお酒の進む1品。
ここのおやっさん、ホルモンの扱いに慣れてらっしゃる。
ホルモンって何でこんなに美味しいんだろう。
臓物を最初に「食べるぞ!」って言い出した勇者は一体どこのどいつなんだ!?
チャレンジ精神にもほどがあるではないか。
この食べ物を一番最初に考案した人には「酔ーえる賞」を受賞させてあげたい。
次何注文しようかな〜って考えてたら、女将さんが本日のオススメって教えてくれた「豚の唐揚げ」。
意外と豚の唐揚げをメニューで出してるお店って少なくて・・・
もっとどこの店でも定番メニュー化すればいいのにって思った。
美味しい料理が出てくるので、豪快に飛ばして金宮焼酎を呑んでたら、隣に座ってたサラリーマンの方たちが
「兄ちゃんたち、酒は足りてるか?よかったらウチの焼酎も呑むかい?」と煽りを受けたのだ。
勿論我々は今宵、大久保で1番輝いてると自負してたんで、迷わず有難く頂いたのだ。(しかも結構な量を)
ベロベロになった我々は〆の飯をどれにするか考える。
中華料理屋なので、〆飯には不足なしである。
そんな時に目に入ってきた気になるメニュー!
「ルフィ炒飯!?」
人気漫画『ワンピース』のルフィの声を演じてる声優の田中真弓さんがこの【日の出中華】に良く来られるみたいで、その田中さん本人が提案したのが「ルフィ炒飯」との事だ。
ルフィ炒飯の文字の下には(あんかけ炒飯)と書かれてあった。
なるほど〜あんかけ炒飯か・・・。
せっかくなんで食べてみる事に。
う、う、旨いっ!!!!!
見事にしっかりと聖なる夜を〆る事が出来たのだ。
しかし少し残念なおまけ話があって・・・
焼酎(ショウチュウ)呑みすぎて、小宇宙(ショウウチュウ)へトリップしてしまった酒場ナビのイカは・・・
帰り道、
そんな【日の出中華】でのちょっぴりほろ苦い思い出・・・。
話は戻る。
一応本当に閉店したのかを管理会社を通して確認したかったで、貼り紙でテナント募集してた『三友商事』さんに電話で実際に聞いてみた。
結果から言うと、やはり完全に閉店してるとの事で、どこか違う場所での営業再開はありそうですか?」と聞くと、「それは分からない」との事だった。
一応いくらであそこの店舗は借りられるのかと聞くと
〔家賃25万、礼金2ヶ月分、敷金10ヶ月分〕
との事だった。
(結構高い・・・。)
単純に初期費用で300万円で
更に居抜きじゃない場合の店舗の利用の場合、キッチンなどの取り壊し費で更に100万円かかるみたいだ。
(店を出すってそんなにお金かかるの・・・?)
今マッサージ店と鉄板焼きの店の2軒の問い合わせがあるみたいで、どちらの店舗もその取り壊し費100万円かかるというところで話がうまく行ってないというプチ情報もGETした。
ちなみにこの日の出中華があるビルは「日の出ビル」という名前らしいが、【日の出中華】とは全く関係ないという変な情報もGETした。
これを読んでる、近々店を出そうかと考えてる方は是非ともあの「日の出中華跡地」で挑戦して頂きたいっ!!!
【日の出中華】の跡を継ぐのはどんなお店なのかも気になるところだっ!!!
とは言え・・・
日の出中華名物のトイレまでの通路をもう通れなくなるのかと考えると、やはり寂しさがこみ上げる・・・。
キッチン通って、トイレに行くお店なんて初めて経験した。笑
これギリギリアウトではないか。笑
軽い潔癖症の人なら、ここでご飯食べれないと思う。
しかし我々みたいなマニアからすると、こういう一面が物凄くテンション上がるのだ!
何気に気に入ってる写真がこれ。
真ん中の方は息子さんかな?
ご夫婦さんと3人で写ってる写真はこのトイレの場所からじゃないと撮れない1枚なのだ。
このおっさんかおばはんか分からない常連の方とも、もう会うことが出来ないと考えると・・・
「それは別にいいかな。」ってなった。
そんなネタの宝庫だった【日の出中華】さん。
とにかく一刻も早く新しい近況報告も待っている!!
このまま終わる訳には行かないだろっ!?!?
耐えろっ!!
耐えるんだ、日の出中華っ!!!!
「我が日の出中華は永久に不滅です!!!!!(涙)」
『カリスマジュンヤの酒場放浪記』
~日の出中華~編 (完)
【閉店】日の出中華(ひのでちゅうか)
住所: | 東京都新宿区百人町1-24-10 |
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営業時間: | 11:00~23:00 |
定休日: | 日曜 |