とうきょうスカイツリー「菊屋」深夜1時から呑める超健康酒場
もう慣れてしまった酒場の時短要請。
まぁボクみたいな〈ハードドランカータイプ〉の呑兵衛にとっては
遅い時間まで呑み過ぎてしまわない為にも
悪くない決まりだが・・・
酒場側からすると、大変迷惑な話だ。
そんななか今回伺った酒場は「時短要請なんて、別に全く関係ないぜ」といわんばかりに早朝からフルスロットル営業な酒場。
晴天に恵まれ、朝から東京下町スカイツリー近くまでやってきた。
そんなスカイツリーのすぐ近くにあるこちら。
「菊屋」
スカイツリーの近くにこんな渋い店あったの!?!?
と
墨田区民でもびっくりしてしまいそうな佇まい・・・
早速店内へライドオンすると
さすが下町だけあって先輩方が先に呑られてらっしゃる。
時刻はまだ朝の9時半くらいだっただろうか。
確実にモーニングの時間なのに、滲み出てる『もう随分と呑んでますよ感』・・・
テーブルに置かれた瓶ビールの数、焼酎の減り具合・・・
これまでのボクの酒場経験上からして、朝の早い時間から呑まれてると読んだ。
ボクは真ん中のテーブル席に座らせていただいた。
目の前のメニュー表が個性的でカッコいい。
勝手にメニューの数は少ないだろうなって予想してたけど、案外そうでもない。
そしてよく見るとこれは〔OHS〕ではないか!?
近くに行って確認してみると・・・
おかずではなく、”乾きもの”が入ってる様子。
なんだ、〔K(乾きもの)HS〕だったか。
「酎ハイ」
まずは酎ハイチョイス。
甲類焼酎を炭酸で割ってカットレモンを入れてくれたヤツ
なんやかんやでこれが一番好きなお酒だ。
若干二日酔いが残る中、朝から呑む酎ハイは結構好きだ。
二日酔いだが、酎ハイを呑むと元気になり復活するという・・・
理論上、”絶対にありえない事”が
不思議な事に何度も経験してきた。
勿論この日もだ。
マスターが
「それ味ついてないから、これで好きなように調整してね」
とポッカレモンを出してくれた。
新品とは思えない汚れ具合のポッカレモン
そして店内の渋さ
ボクはまずはこれらをツマミにモーニング酎ハイをチビチビと啜った。
雰囲気が素晴らしい「菊屋」であるが
この店の最大の強みは営業時間だ。
ネット情報によると
深夜1時から昼の12時、休憩挟んで夕方16時~18時の2部制なのである。
深夜1時開店っ!?
こんな変則的過ぎる営業時間の酒場がこれまでにあっただろうか・・・?
すぐに思い出せたのは
野毛の深夜3時から朝8時まで営業のあの酒場だ・・・
以前イカが終電を無視してまで突撃したと言われてるあの名店。
このご時世なので、今「菊屋」は開店時間を朝方にしてるみたいだが・・・
いつかボクもあえてスカイツリー近辺で終電を逃し、深夜1時開店の雰囲気を味わいに行ってやろうと思う。
「ハムエッグ」
せっかく朝だったので「ハムエッグ」をチョイス。
玉子2個ハム4枚
ハム上置き
黄身半熟白膜貼りタイプだ。
ハムエッグ選手権が懐かしい・・・
この赤い椅子って
今やったらどこで買えるんやろ?
なんて考えてると、近くを飛ぶ大き目のハエさん。
「うわっ!デカっ!!」と思わず声に出して、手で振り払うと
それを見た先輩が
「そいつはここの住人だよ」と優しく教えてくれた。
続いて先輩は
「うっとおしかったらこれで叩けば良いよ」
とこんな物を渡してくれた。
「ハエたたき」
一体何年前のハエたたきなんだろうと思えるくらいに年代を感じるブツ。
これであのドでかいハエを仕留める事は本当に可能だろうか。
というか先輩は店員さん?それともお客さん??
いろんな疑問を感じながら、名物のコイツをチョイス。
「牛乳ハイ」
朝から呑む牛乳ハイはとても美味しい。
勿論夜に呑んでも美味しいのだが。
朝早起きして、晴天のなか東京下町にやって来て
モーニング食べて、牛乳飲んで・・・
健康的な一日に見えるが、そこに「酒」が入ってしまってるから、一気に不健康に見えてしまう。
しかしそこに酒があったから、素晴らしいハエたたきを見る事も出来たのだ。
健康的な普通の朝を取るか、不健康でドラマ的な朝を取るか・・・
いつになっても健康と不健康の天秤は難しい。
「牛乳ハイうまいでしょ?」
”不健康の天秤”が下に揺れだした。
未だお客さんか店員さんか分からない先輩が話しかけてくれたのだ。
「この牛乳はちゃんと瓶のヤツで割ってくれてるから美味しいんだよ!」
「この牛乳目当てで朝店に来る人もいるくらいだからさ」
「どおりでこんなに美味しいわけですか!」
ボクはおかわりをお願いした。
そしてついでに気になってた質問を投げかけた。
「先輩はこの店の店員さんですか?」
「客だよ。それがどうしたの?」
野暮な質問をした自分を悔やんだ。
だってそんなのどうだっていいじゃないか。
酒場の独特そうな先輩への質問は慎重に行かなければならないのを改めて思い知った。
「辛カレー ルー」
「辛い」と書かれた名物のカレー。
これがスパイシーでとても美味しい。
カレールーは500円だが
カレーライスは300円という破格。
24時間営業の牛丼チェーン店より安いのだから素晴らしい。
「野菜ハイ」
健康スイッチが入ったので、せっかくなので
メニューにあった野菜ハイもチョイス。
野菜ジュースで割ったヤツ
これもれっきとした「健康なのか不健康なのか分からない飲み物」だ。
「これ食べなよ」
先輩は自分の「鮭の塩焼き」を半身もくれた。
せ、先輩・・・
半身もいただいて良いんですか。
写真を撮るボクに先輩はアドバイスもくれた。
「写真撮るなら、アレも撮っといた方が良いよ」
「面白いでしょ、このメッセージ」
仲良くなった先輩にこの店の一番の疑問を投げかけてみた。
何故深夜1時から営業なのか・・・
それは近くにタクシー会社があって、仕事を終えた運転手の方たちがこの絶品カレーライスを食べにくるとの事。
変わった営業時間の酒場にはちゃんとした理由があった。
「じゃあボクはこの辺で。ありがとうございました!」
と伝え、帰ろうとすると
またしても先輩が
「このあと予定あるの?もし時間あるんだったら、12時から開くスナックがすぐ近くにあるから行かない?」
と誘ってくれた。
酒の誘いを断るなんて、バチが当たる・・・
「行きますっ!!!」
「先輩、朝から呑んでまだ今から呑みに行くって・・・普段から結構呑むんですか?」
「いや、オレ全然呑まないんだよ。酒弱いんだよね」
「え!?でも焼酎とウイスキーのボトルおろしてたじゃないですかっ!?!?」
「あ、アレはね・・・店の為に無理やりボトルおろしてるだけ。店も色々大変そうじゃん。」
せ、先輩・・・
12時になったので
我々は目的のスナックへ向かった。
「カラオケスナック幸」へ・・・
いざライドオンっ!!
入店早々、ボクの隣にはレディが・・・
「お兄ちゃん、私ね、歌いたいの!」
「何が歌いたいんですか?」
「大月みやこ〜大月みやこ〜♪」
ルンルン気分で出されたオリジナルのカラオケリストを見せてくれたので
歌いたいのを打ち込んであげた。
日曜日昼の12時過ぎの東京下町にて
「大月みやこ」さんを熱唱するレディを見ながら、焼酎の水割りを呑む人生を
一体誰が予想したか。
これだから酒場巡りは辞められない。
そしてボクはそんな酒場が大好きだっ!!
酒場経営の皆様
こんな厳しいご時世ですが元気出していきましょう!
ボクに出来る事と言えば、呑みにいって記事にする事くらいですが・・・
呑みに来て欲しい店舗様はこちらからご連絡ください!
酒場ナビは闘う酒場を全力で応援しますっ!!!
菊屋(きくや)
住所: | 東京都墨田区向島3-45-1 |
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TEL: | 03-3622-6865 |
営業時間: | 1:00〜12:00 16:00~18:00 多少の誤差有り 緊急事態宣言中は1:00〜5:00の時間帯は営業自粛 |
定休日: | 原則不定休 |