かんなみ新地「かおり」 変わりゆく尼崎酒場・・・これがほんとの”勃ち呑み”さ
先月酒場ナビイカの記事で
やまきスタイル!!関西鉄板ホルモン選手権
というのがあった。
記事の最後に書かれてた場所が個人的に気になったので
年始に「尼崎」まで行ってみた。
前回記事にした大阪市此花区「ぎ一郎」へ行く前にやってきた尼崎・・・
最後にこの街へ行ったのはいつだろうか。
来た事はあるけど、多分呑んだ事はない。
尼崎酒場童貞のボクは駅に着いた瞬間から
喉ちんこが勃起していた。
駅を降りるとすぐに商店街があり、この日は1月2日というだけあって正月モード全開。
そう言えばこの辺に記事になってた「かごもと」があったっけな・・・
店を発見したものの、正月休みだった。
他にイカから教えてもらった「尼崎ホルモン屋リスト」を頼りに街を徘徊するが
どこも正月休み・・・
そりゃあそうだ
正月だから市場自体が休みなのだから。
ゾクゾクさせてくれる「三和市場」は
尼崎素人童貞のボクにとっては多少刺激が強すぎたかもしれない。
何の出逢いもなく、結局商店街の逆の入り口まできてしまった・・・
もう一度引き返してみるか?
いや、あそこはどうだっ!?
数十メートル先に見える赤の暖簾が
ボクに〔おいでおいで〕していた。
「鹿児島屋」
”尼崎のラスボス”こと「鹿児島屋」は
正月関係なく朝から全開で営業をしていた。
ありがとう、鹿児島屋
救われたように店内へなだれ込んだ。
店前の鉄板ホルモンを確認し、ライドオン成功。
若女将さんが一人で店を回されていた。
「何します〜?」
「あ、じゃあ生ビールで!」
「ホルモンどうします?」
「お願いしますっ!!」
以前に酒場ナビで記事にされてた鹿児島屋であるが
その記事の通り、先客の常連さんたちはいかにも黒帯って感じだ。
ここで粗相するわけにはいかない・・・
慎重にいかねば・・・
ボクは慎重に、お客さんの迷惑にならないように
2018年5月「よくしゃべる人ランキング」と
2018年6月「ド・スケベランキング」の写真を撮らせていただいた。
2018年は5月、6月と「古ちゃん」が2連覇だったのか・・・
なんて感心してると
「このランキング、更新されてへんなぁ〜」
と常連さんが話しかけてくれた。
心配とは裏腹にどうやら優しそうな方だ。
ちなみに6月ランキングから4ヶ月後の
2018年10月「モテそうな人ランキング」には・・・
「古ちゃん」の名前はなかった・・・
いや、よくみるとその他のランキング圏外の場所に小さく「古ちゃん」の名前があった。
古ちゃん・・・
やはりいくら尼崎であろうが
「ド・スケベ」だとモテないのだろうか。
2022年鹿児島屋ランキングで古ちゃんの復活を願った。
「ホルモン」
鉄板からプラスチック容器に盛られ、すぐに出されたホルモン。
東京ではあまりみないタイプの見た目で味付けも独特。
これが尼崎人の舌を何年も満足させてるソウルフードなのか。
「このへんじゃ おやつは ホルモン!」
と書かれた雑誌の切り抜きが壁に貼ってあった。
鹿児島屋が取材されてたようだが、いつの記事だろうか。
この年季の入り具合からしたら、10年以上前のモノ?
そしてさすがにこの時代は
”おやつにホルモン”はないだろうと思ってた矢先に・・・
店頭で
息子であろう2人の子供にホルモンを買ってあげてるお父さんを発見っ!!!
「このへんじゃ おやつは ホルモン!」
をリアルタイムで確かに目の当たりに出来た。
昼すぎになり、どんどん増えて来る鹿児島屋のお客さんたち・・・
ボクは尼崎の先輩方に今から行く場所の事を聞いてみた。
「この辺に遊郭があるって本当ですか?」
「あ〜かんなみ遊郭の事やろ?今はやってなくて立ち飲みになってるで〜」
噂は本当のようだった。
「今日正月ですけど、どこかやってそうですかね・・・?」
「さっきここ来る前に近く通ったけど、一軒だけやってたわぁ」
「本当ですかっ!!ナイス情報ありがとうございますっ!!」
先輩方と店員さんと番猫の「ぽてと」ちゃんに挨拶をし
鹿児島屋を後にした。
店を出たあとそのあしで「かんなみ遊郭」へ向かってみた。
尼崎のこんなところに遊郭があったなんて・・・
酒場ナビの記事を見てなかったら、出逢う事のなかった場所だ。
遊郭としての営業は全店舗閉業してて
噂通り酒場として生まれ変わってる店舗が多かった。
風俗店からの立ち飲み屋という
恐らく日本ではここだけだろうという異種電撃転向・・・
これは面白くないわけがない。
残念ながらほとんどの酒場は正月休みで空いてなかったが
鹿児島屋の常連さんが言ってた通り、1店舗だけ営業していたのであった。
「昼飲みやってます」
「営業中」
「立ち呑み処」
と暖簾や赤提灯に書いてあるが、名前は不明・・・
とにかく突撃してみた。
店内はママさんワンオペで
一見よくある狭めの立ち飲み屋さんだ。
しかしアルコール類はあるものの、料理のメニューは見当たらない。
「酎ハイレモン」
出されたのは缶酎ハイ・・・しかもストロング。
「こんなご時世なんで、お注ぎは出来ないので・・・それだけは申し訳ございません。」
????
ボクは立ち飲み屋でお酒を注いでもらう概念がなかったので、最初は混乱したが・・・
あとあと考えてみると、ここは元々遊郭だったのだ
”料亭”なので女性がお酒を注ぐ名残でママさんはそう言ってくれたのだろうか。
トイレは共有スペースにあるとの事だったので
「トイレにいく」という名目で遊郭の裏側も観に行ってみた。
再び店に戻って、ママさんに質問攻めしてみた。
「ママさん、ちなみになんですがプレイルームってどこだったんですか?」
「この後ろの扉が一部屋とあとはそこの階段を上がった部屋ですね!」
意外にもママさんは包み隠さず、何でも答えてくれた。
この階段を上がったところに待ち受ける男のパラダイス・・・
一度で良いからボクも階段を登ってその部屋に行ってみたかったな。
「ママさん、ちなみになんですが・・・2階の部屋見せてもらう事って出来ないですかね?」
ボクのサカバ-魂は燃えていた。
「見せてあげてもいいだけどねぇ~~外見たら分かると思うけど、すぐそこにお巡りさんいるでしょ?」
「2階に上がったら、性的サービスの”闇営業”をしてるんちゃうか?」って怒られるの・・・
「ましてや、お兄さんみたいな男の子を上がらせるのは・・・ね。。
店の外を見てみると、本当にお巡りさんが巡回していた。
ママさん曰く、正月でも常にお巡りさんに見張られてるとの事だ・・・
そして未だに「闇営業してる?」って聞いてくるお客さんがいるのも事実だそうだ。
ボクたちがそんな裏話でワイワイしてると
騒ぎに釣られて、一人のお客さんが御来店された。
ママさんは続いて尼崎の為になる裏話を話してくれる。
ママ「2年くらい前にね、この近く戎神社裏で発砲事件もあったんですよ」
客「あ〜あったなぁ。あの近くの焼肉屋さんがヤ○ザの店でなぁ。まぁそれ関係やろな」
おそらく近くに住まれてるであろうお客さんもすぐに会話に溶け込んでくれた。
客「ここは闇営業やってないん?」
すぐに溶け込んだお客さんの何気ない冗談発言にママさんの表情が少し崩れた。
ママ「一切やってないです。それが目的やったら他の店に行ってくださいね〜」
変な空気になる前にボクは慌てて話題を変えた。
僕「先輩!飛田新地とか行かないんですか??」
客「私は一切そういうお店にはいかないんですよ」
僕「・・・・」
僕「あ、ママさん!かんなみ遊郭って何分で幾らやったんですか?」
ママ「この遊郭は全店舗20分1万円やったんです」
僕「へぇ〜飛田新地っていくらするんでしたっけ?」
客「飛田新地は15分1万1000円、20分16000円ですわ!」
僕「あ、じゃあかんなみ遊郭の方が安いんすねぇ〜・・・ってか先輩詳しいっすねぇ。」
客「いや・・・こ、これはネットで見た情報やで!」
僕「15分1万1000円って・・・ほんまに1秒たりとも無駄に出来へんっすよねぇ」
客「そうそう、だからキャストの女の子たちも頑張って延長を狙うんよ。・・・あ、ちゃうで!これは友達から聞いた情報やで!!」
喋れば喋るほど怪しい先輩がなんだか愛おしい。
僕「あ、かんなみ遊郭で働いてた女の子たちはみんなどこへ行ってしまったんですかね?」
ママ「うちで働いてた女の子たちはほとんど・・・」
客「他の遊郭に移って働いてるらしいでっ!!!・・・ってなんかの本に書いてあったわ」
僕「おっちゃん、絶対エロい店行ってるやろっ!!!」
ボクは突っ込まずにはいられなかった。。
よく喋るし、スケベなおっちゃんやなぁ〜・・・
あっ!!
まさか・・・・
あのおっちゃんがもしかしてさっきの鹿児島屋ランキングの
「古ちゃん」やったのかも・・・
2021年11月
「かんなみ遊郭の前を通るのが怖い」
という地元の中高生たちの意見により
市の要請で閉店の指令が出てしまった「かんなみ遊郭」
尼崎の少年たちよ・・・
その発言が将来自分で自分の首を締める結果になってしまうんだぜ。
大人たちに「かんなみ遊郭は怖い」と言ってしまった愚かな発言をいつか悔やむ事になるだろう・・・
これからかんなみ遊郭がどう生まれ変わっていくか目が離せない。
かおり(かおり)
住所: | 兵庫県尼崎市神田南通3丁目90−43 |
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営業時間: | 昼から~ |
定休日: | 不明 |