新世界「平野屋」〜「丸藤」呑兵衛たちの遊園地”新世界”で呑んでみた。
2017年1月3日
世間はまだ正月であるが、筆者(カリスマジュンヤ)は実家でのんびり過ごしてるわけにもいかず、大阪難波へやってきた。
東京に引っ越す前に2年ほど住んでた街で
ここミナミの街では良い思い出も悪い思い出も沢山あるので、来れた事が物凄く嬉しかった。
そしてずっとお世話になってたアメ村で、大阪に住んでた頃からの親友であるよしお君と待ち合わせをした。
このよしお君は同い年で今でも帰省すると毎回こんな筆者と遊んでくれる優しいナイスガイなのである。
今ではアメ村の某美容室で働いてて、今回も忙しい中時間を作ってくれたのだ。
そんなよしお君とこれまた懐かしい地下鉄御堂筋線に乗って「動物園前」駅へ向かった。
なんば駅の次の駅「大国町」が当時筆者が住んでた最寄り駅であったので、猛烈に色んな思い出が蘇り懐かしい気持ちになった。
そうか、大阪を出てもうあっという間に3年経ったのか。
そんな懐かしい気持ちも束の間に
すぐに動物園前駅に到着し、歩いて「新世界」へ向かう事にした。
ここでよく昼の早い時間から飲んだり
バンドのライブの打ち上げで朝まで飲んだあと、そこからもう開いてる店がなかったので生き残った者たちで新世界へ移動し
昼まで飲んだものだ。
そんな呑兵衛たちが集う街「新世界」が筆者は大好きである。
前回イカ氏と味論氏が大阪酒場巡りで、行けなかった宿題店の答え合わせの為に、ここ新世界へ乗り込んだのだが・・・
その気になる宿題店なのだが、さすが呑兵衛の街だけあって年始だが幸運にも営業していた。
新世界『平野屋』。
年始だろうが、閉店間際であろうが関係なく混んでるのだが入れるのであろうか。
しかも相手は強敵新世界の老舗立ち飲み屋である。
とりあえずここは酒場ナビ必殺「暖簾引き」で、まずは強敵相手の様子を伺う事にした。
自分でいうのもなんだが、この「暖簾引き」はかなり腕を上げたはずだ。
詰めれば入れると感じた、筆者は強引に酒場へ潜入する事にした。
やはり店内は”先輩“の皆様で溢れている・・・
あたふたしそうになった所を店員さんが更に我々を追い詰める。
店員「ラストオーダー19時半やけど大丈夫?」
筆者「あ、はい・・・。(さすが昼から呑める店だけあってラストオーダーも早い。)」
店員「あ、二人?ちょっと待ってな。二人はちょっと・・・」
と返り討ちに合いそうになった所
一人の先輩客の方が
「あ!ほなオレもう帰るわ。兄ちゃんらここで飲みなよ!」
と我々に席を譲ってくれたのだ。
「あ、ありがとうございます!!!」
そう言葉をかけると、先輩方は
「ゆっくり飲んでって~」
とクールに店をあとにしたのだった。
ハンチングの帽子が似合うオシャレで優しい先輩・・・
筆者も大人になったら、若手にすんなりと席を譲れるカッコいい大人(酒場の先輩)になりたいものだ。
タバコ吸いながら出ていくのも、これまた新世界っぽくて酔い。
粋な先輩方のおかげでなんとか入店する事が出来、渋い店内を舐めるように見渡す。
明らかに新参者丸出しである。
とりあえず大好きな焼酎ハイボールで乾杯だ。
この瓶の焼酎ハイボールは東京ではあまり見ないが、大阪では焼酎ハイボールをこのスタイルで出すのが当たり前なのであろうか。
そういえば以前に京橋のDEEP海鮮立ち飲み酒場『とよ』で飲んだ時も焼酎ハイボールは瓶であった。
同行してくれたよしお君もこのテンションの上がりくらいである。
」
ちなみに彼の本名は「たいち」という名前なのであるのだが、何故よしおと呼ばれてるのかというと
お笑い芸人の「小島よしお」さんに似ているという、かなりシンプルな理由である。
酒のアテを何にしようか、ショーケースとにらめっこするのだが
これと言ってピンと来るものがない。
攻めのツマミが見当たらなく、途方に暮れそうになったので
寒かったのもあってオススメの「湯とうふ」を頂いた。
ただの湯とうふであるが、新年の寒い日に渋い立ち飲み屋で頂く湯とうふは絶品であった。
正月らしく「謹賀新年」の張り紙もしてあって新世界らしくない、”ちゃんとした”酒場だった。
とにかくもっとびっくりするものはないのかと、店内を見渡すがこれと言った大阪らしい大ボケは見当たらない。
ここは新世界では珍しいちゃんとした歴史ある酒場なんであろう。
飲んでるお客さんも見てみると、先ほどのクールな先輩と同様にオシャレな先輩方が多くて
大声を出したり、他のお客さんに絡んだり、泥酔したりしてるお客さんが全く見当たらない。
普通なら良い酒場だなぁ〜と思うはずなのだが、何かトラブルを求めようとする筆者は
いつからこうなってしまったのであろうか・・・。
普通に良い酒場など求めてないんだ!
そう自分に言い聞かせ、1杯飲み終えるとすぐさま退店。
強いて言うなら、床灰皿をしてるのが
一番の高得点だったかなぁ〜。(我ながらハイレベルなジャッジだ)
そしてカッコイイナイスな暖簾をくぐりぬけ、『平野屋』を後にした。
次はどこへハシゴ酒しようかな〜なんて考えてると
『平野屋』から徒歩30秒のところにある「ホルモンうどん」で有名な『丸藤』が間髪入れずに我々を煽ってくる。
そういえば大阪住んでた時から何度もこの『丸藤』の外観の渋さから滲み出てる積極的な煽りを受けてたのであるが
なんやかんやでまだ一度も訪れた事がなかった。
これは思し召しだなという事で『平野屋』を出て、1分も経たないうちに
『丸藤』の暖簾を掻い潜った。
店内はカウンターのみの縦長い作りなっていた。
あれ?
お母さん、腕どうしたん?
早速レモンサワーを頼んだのだが、お母さんの右腕のコルセットが気になって仕方がない・・・。
するともうすでにほろ酔いのよしお君が隣で
「あの人、巨人の星の星飛雄馬みたいな養成ギブスつけてるやん。」と割と大きめな声で言い放った。
お母さんに聞こえてないかなぁ〜と心配になったが
どうやら大丈夫そうであった。
ちなみ「養成ギブス」とはこんなものである。
名作野球漫画「巨人の星」において、星一徹が息子である星飛雄馬に着用を強制したギブスである。
とんでもない威力のバネが使用されており、装着した両腕部をロクに動かすことができず、食事もままならない程なのだ。
今こんな事やっちゃうと、明らかに「児童虐待だ!」と問題になるであろう。
そんな養成ギブスを装着したお母さんをツマミにレモンサワーを飲みながら、何を頼もうか考える。
やはりここは新世界らしくホルモンでいこう!という事で
煮込みホルモンをチョイスした。
養成ギブス母さんがゆっくりと煮込みホルモンを器に盛り付けしてくれたのだが、やはり養成ギブスのせいだろうか・・・
動きはかなり遅い。
ゆっくりとゆっくりと我々の元に煮込みホルモンを届けてくれた。
牛のフワ(肺)と白モツで、甘めの味付けされた独特な煮込みであった。
そして大女将さん(養成ギブス母さん)と「酒場 de 2 shot」を
無理やりキメさせて頂いた。
どうしてもお母さんの腕の事が気になったので、帰り際に聞いてみた。
筆者「お母さん、腕どうしたんですか?」
大女将「ウ〜ン、まぁでもだいぶマシになったわ。」
いや、容態じゃなくて
何で怪我したのかを聞いてるのだが・・・
結局聞き出す事が出来ないまま、『丸藤』をあとにした。
お母さん、お大事にしてくださいね。
あとお母さんがなぜ右腕を負傷したのかを知ってる人、居ましたら教えてください。
ほろ酔いの我々は新世界をブラブラする事に。
やはり大阪は面白い街である。
メイン通りに平気でこんなものが置いてあるのだ。
500円で買えるエロスとはいかなるものなのか・・・
あいにくまさかの売り切れだったので、これは次回の宿題にしたいと思う。
そして休憩がてらに新世界名物である独特の雰囲気をかもちだしてる「50円ゲームセンター」で遊んだ。
「新世界のDEEPな飲み屋で飲んで、50円ゲームセンターで遊ぶ」
というのが新世界の黄金コースである。
お金に余裕があるのなら、スパワールドで一夜を過ごすのもアリだ。
正直USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)よりも刺激的なのは間違いないであろう。
「お金がなくても、存分に遊べるんだよ!」
そんな大事な事を毎度新世界は我々に教えてくれる。
今一度初心に帰れた気分になった。
そんな事を思いながら、続いてさらにDEEPな西成MAD CITYへ向かうのであった・・・
大阪DEEP酒場案内続く・・・
平野屋(ひらのや)
住所: | 大阪府大阪市浪速区恵美須東3-5-2 |
---|---|
TEL: | 06-6641-6475 |
営業時間: | [火~土]12:30~20:00 [日・祝日]11:30~20:00 |
定休日: | 月曜日 |