江古田「乃がた」を酒場ナビらしい文章で記事を作成してください=AIチャット
昨今、人工知能による〝AIチャット〟が盛り上がっている。『ChatGPT』や『Bard』など、これが弄ってみると案外おもしろいもので、くだらない質問でも想像以上の回答があるので、一般ユーザーでも暇つぶしにはもってこいだ。私のような呑兵衛ユーザーとなると使い方はひとつ、酒場検索だ。
ただこいつがね……ひと癖あるのだ。
例えば「新宿にある老舗居酒屋を教えてください。」の質問に、嘘ばっかり教えてくるんですよ、この子。居酒屋と言っているのに、とんかつ屋やラーメン屋を勧めてくるのだ。存在するならまだいい方で、ほとんどの場合存在しない店を教えてきやがる。質問方法によっては惜しい場合もあるが、この分野に関してはまだまだ発達途上である。
因みに、この質問の回答例として……
第一宝来家:1947年創業の〝元祖・もつ焼き屋〟とされ、新宿『思い出横丁』で最初のもつ焼き屋です。細長い店内の入口には色褪せた暖簾と赤ちょうちんが掛り、奥へ二列に並ぶ年季の入ったカウンター席とベンチイスが魅力的です。焼き場からは炭火に交じって、もつ焼きの焼ける香ばしい匂いが堪りません。曜日によって昼飲みも可能です。お店に流れる昭和時間と共に、お酒をお楽しみください。
これが理想だ。こんな回答が出来るよう、ますます進化していただきたいものだ。
そんな想いもありつつ、先日『江古田』に行く予定があったのだが、念のためにもう一度チャットAIに訊ねてみた。
「居酒屋 つば蓮」「やきとり屋 たんか」「旬味酒場 梵」……いや、全部それっぽい店名だけど、ひとつも存在して無ぇよ!
まぁこんなもんかと、いつも通りGoogleマップにて〝手動〟で探してみることに。しばらくマップを眺めていると、私のアタマに内蔵されている〝酒飲み特化型知能〟が、ビビビッとアラートを鳴らしたのだ。
ここだ……!!
駅から歩いてすぐに『乃がた』があった。雨露が浸透した電気看板、色褪せた料理サンプルのケース、大きな赤ちょうちんと藍色の暖簾……完璧に、私が日々追い求めている酒場の佇まいである。
早くこの酒場の中身を見てみたい。私の酒飲み知能は、早くも店の戸を引けと回答した。
「はい、いらっしゃいませ~」
どっひゃっひゃっ、なんたる理想的な内観! 私の大好きな民芸調をベースに、カウンターには丸椅子が並び、その目の前には黒木板の品書きがズラリ。くすんで光る真四角のテーブルと、ちょうどいい高さの畳小上がりには白座布団が映える。
良い……もうね、凄く良いんですけど。ここ最近で一番好きな酒場の内観だ。思い知ったか世の中の人口知能よ、これが私の酒飲み知能の実力だ! 空いているところはどこでもいいと女将さんが仰るので、ここは奥の小上がりに決めた。
おほっ、奥の奥には半個室の小上がり空間まである。ここで小宴会なんかしたら堪らないだろうな。よし、まず私は小々宴会を繰り広げよう。
しっかりと酒に『ホッピー』を揃えている有難さよ。それならばと、ホッピー瓶とテーブルの茶色で統一コーデにしてみました♪
トットットットッ(ホッピーと焼酎が混ざる音)……ぐびっ……ぐびっ……、旨AI!! 結局、酒場で飲る意味ってのは、自分の好きな雰囲気の空間で飲るってこと。ここはまさに打ってつけの場所だ。となると、次はそのオカズだ。果たして私の酒飲み知能は、何を選び出すのだろうか……?
キタッ、『つぶ貝煮付け』がキタッ! 大好物であることは間違いないのだが、私の地元秋田では酒のつまみとしてよく出される懐かしい逸品なのだ。甘辛の汁から漂う独特な香りで、涙がちょちょ切れそうになる。
串でつぶ貝の身にズブブと刺し、貝の形に合わせてグルンと一気に身を引っこ抜く。これがキレイに取れるかどうかで、呑兵衛の技量が分かるとか。コリシコの身にはしっかりと甘辛汁が染みており、ほのかに温かいのがうれしい。子供の頃は苦手だった、オシリの渦巻のワタがめっぽうウメェ。
色あんばいの良すぎる『豚もつ煮込み』が運ばれてきた。浅い皿にモツ、大根、ニンジン、ゴボウと、その上にパラリとネギがかかったお手本的煮込みだ。浅い皿で煮込みを出してくる場合、大抵ウマいというのがジンクスだ。
スプーンですくって、ひと口……旨いっ! 硬すぎず柔らか過ぎずのモツと、舌の上でシュワシュワと溶けるような野菜。何よりも、スープが素晴らしい。ホワイトシチューのようなクリーミーかつ、コクとまろやかさが、この煮込みというものをまったく飽きさせない。
ヤバい……いや、ヤバくはないのだがないのだが、非常にヤバい。だって、あまりにも好み過ぎる酒場なのだ。最近のAIは精度が高すぎて〝いずれ人類を滅ぼす〟なんていう話も聞くが、このままでは私の酒飲み知能も、私自身を破壊しかねないヤバさがある(主に肝臓を)
さて、こちらはただのカレイではない。『松川カレイの刺身』である。この松川カレイは〝カレイの王様〟とも言われ、私も食べたことがなかった。上品すぎると言ってもいい、薄ピンクの切り身。さらにエンガワと、あとはちょっと部位は分からないが、皮に近い脂のキラキラがまぶしい三部盛り。切り身は透き通るような繊細な旨味を放ち、エンガワは重厚な脂の味わいを愉しむことができる。
しかし何といっても、この皮の部位の旨きことよ! シコシコした歯ざわりと、嫌みのない脂のおいしさ。マグロで言ったら中トロとでも言おうか、こんな美味はカレイだけでなくとも、なかなか出会うことは出来ないだろう。
「カツ丼、おまたせしました」
この店の雰囲気で『カツ丼』のチョイスは間違いないでしょう。だって、絶対においしいに決まってる。やってきたカツ丼は、小ぶりの器に出汁のよく混ざり合った黄金色の玉子、よく煮詰められたトンカツからは、甘じょっぱい香りを辺りにまき散らしている。見ているだけでツバが溢れるので、香りごと一気に掻っ込みまーす。
玉子からはジュワッと出汁の旨味が溢れ、ほんのり残った玉子のトロトロと交じり合う。トンカツは衣のサクサクを若干残しつつ、豚肉の肉汁と共に口の中を極上にさせてくれる。それらの旨味を十分に染み込ませた白飯が、不味いわけがない。
ぺろりと、危うく丼まで食い切ってしまうところだった。丼をこんなにきれいに平らげるのは、おそらく高校生ぶりだ。
ただ今は、酒が飲めない高校生ではないことを大いに感謝し、大いに江古田酒場の夜を愉しむのであった──。
**** おしまい ****
「江古田「乃がた」を酒場ナビらしい文章で記事を作成してください。」
以上が、私が理想とするAIチャットの『乃がた』の回答例だ。是非とも本物のAIチャットの結果にも、こんな結果が反映されるようにして欲しいものだ。しかし、今のところ私の酒飲み知能も捨てたものではない。少なくともAIチャットの酒場探しは、私の方が優れていると言えるだろう。
そもそも私自身が勉強して、そんな便利アプリを作ってみるのもアリだな。呑兵衛たちの心をグッと鷲掴みする、そんな最高のアプリを作れる自信はある。
そうと決まれば、早速AIチャットでその作り方を質問してみよう……
乃がた(のがた)
住所: | 東京都練馬区旭丘1-73-11 |
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TEL: | 03-3953-8438 |